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本 ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784151310805
感想・レビュー・書評
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小さな兵隊さんが十人、ご飯を食べにいったら
一人がのどをつまらせて、残りは九人
小さな兵隊さんが九人、夜ふかししたら
一人が寝ぼうして、残りは八人
小さな兵隊さんが八人、デヴォンを旅したら
一人がそこに住むって言って、残りは七人
小さな兵隊が七人、まき割りしたら
一人が自分を真っ二つに割って、残りは六人
小さな兵隊さんが六人、ハチの巣をいたずらしたら
一人がハチに刺されて、残りは五人
小さな兵隊さんが五人、法律を志したら
一人が大法官府に入って、残りは四人
小さな兵隊さんが四人、海に出かけたら
一人がくん製のニシンにのまれて、残りは三人
小さな兵隊さんが三人、動物園を歩いたら
一人が大きなクマにだきしめられて、残りは二人
小さな兵隊さんが二人、ひなたに座ったら
一人が焼けこげになって、残りは一人
小さな兵隊さんが一人、あとに残されたら
自分で首くくって、そして、誰もいなくなった
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10人にそれぞれ無人島に近い、兵隊島に来て欲しいと依頼がある。
サマーセット州の西隣り、デヴォン州海岸沖。
元はヨット好きの大金持ちのアメリカ人が購入したモダン邸宅。
3番目の新妻が船酔いする為、売りに出された。
そこでの夕食で、10人それぞれに罪があるという
レコードが流れ始める……
孤島と化した屋敷…
犯人は何処に?…
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○主な登場人物○
ロレンス・ジョン・ウォーグレイヴ
元判事
(1930.6.10.エドワード・シートン殺害の罪)
ヴェラ・エリザベス・クレイソーン
現 体育教師
(1935.8.11.シリアル・オギルヴィー・ハミルトン殺害の罪)
フィリップ・ロンバート
元陸軍大尉
(1932.2.ある日.東アフリカ部族民21名死に追いやった罪)
エミリー・キャロライン・ブレント
老婦人
(1931.11.5.ビアトリス・テイラー死に追いやった罪)
ジョン・ゴードン・マッカーサー
退役将軍
(1917.1.14.アーサー・リッチモンド故意に死地に赴かせた罪)
エドワード・ジョージ・アームストロング
現 医師
(1925.3.14.ルイーザ・メアリ・クリース死に至らせた罪)
アンソニー・ジェイムズ・マーストン
青年
(去年11.14.ジョンならびにルーシー・クームズ殺害の罪)
ウィリアム・ヘンリーブロア
元警部
(1928.10.10.ジェイムズ・スティーヴン・ランドー死に至らせた罪)
トマス・ロジャーズ 執事
エセル・ロジャーズ その妻(料理担当)
(1929.5.6.ジェニファー・ブレンディー死に至らせた罪)
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○感想○
最近、いつも行く図書館をかえまして…
読みたい本が前の図書館より多くて、有難い。
と、私が読みたい本の帯紹介に
21世紀のそして誰もいなくなったって書いてある。
ムム( ▔•ω•▔ )
あれ、先に名作読んだ方が良い感じ?
え、でも…
ミステリー初心者の私には敷居が高い……
もし、私のミステリー経験値が少ないが故に
その良さが分からなかったら、嫌だ…( ▔•з•▔ )
迷って迷って、今回はアガサ・クリスティー作品を先に読む事に致しました。
はじめまして、アガサ・クリスティー先生!
まさに時を超えても、皆に愛される作品。
無駄な描写が一切無い、ギッチリ詰まったパンの様。
ズッシリ重ためなのに、軽くサラサラ読める。
もう、これは芸術的に綺麗なミステリーでした。
犯人による緻密な犯行計画、見えない線路の様に組み敷かれたレール。
被害者達はそれを辿るように綺麗に最後を遂げて行きました。
未だに衰えず、数々のオマージュ作品が生まれる訳が分かりました。
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〇お気に入りシーン〇
全ての言葉が本件に絡んでいる為、今回なし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【ノンシリーズ】
私の初クリスティー作品なので、1番思い入れがある。
初めて読んだのは、確か高校生の時だったような…。そこから長い時を経て今回再読。
この作品は推理してくれる探偵は出てこない。誰を信じていいの?誰が犯人なの?
人数が減るたびに高まる恐怖感。
全員が怪しくて疑心暗鬼になっていく。
旅行に来ただけなのに、こんなはずじゃなかったのに…嘘をついてるのは一体誰?
死の恐怖にひたすらおびえる登場人物たち。
それに加えて閉所恐怖症にはたまらない孤島の閉塞感。
クローズドサークルの心理的な恐怖。意外な犯人。自分の好きな原点がこの作品だった。
読書から遠ざかってしまった自分を再び読書好きにしてくれたのが、綾辻行人さんの『十角館の殺人』だった。
クリスティのこの作品がなければ『十角館』は生まれてなかった。綾辻さんの館シリーズの未読が残り3作になったところで、もったいなくて読めなくなり、他の作品を探さなくては!と必死に探していた。
そこで大好きな三谷幸喜さんの本でおすすめされていたクリスティーの『死との約束』を読んだ。
綾辻行人さんと三谷幸喜さん。
好きな人の好きなものを辿っていったら、クリスティーに行き着いた。
トリックよりも人間の心理を描いた作品が好きなので、クリスティー作品にガッツリとはまってしまった。
クリスティーを読んでると、楽しくて読書の時間があっという間に過ぎていく…。
1日24時間では全然足りない。
Audibleにて。-
Sayuriさん、こんばんは(^^)
初アガサ・クリスティーだったんですね(*´ω`*)
『十角館』から読むと、オマージュにニヤリとなるのわ...Sayuriさん、こんばんは(^^)
初アガサ・クリスティーだったんですね(*´ω`*)
『十角館』から読むと、オマージュにニヤリとなるのわかります!
原点だけど今の作品にも負けてないのは、さすがクリスティーだと感じます(*^_^*)2024/07/05 -
Naotyさんのクリスティーのレビューを読んでて、読もう!と思い本棚から引っ張り出しました。ほんとに誰もいなくなっちゃった時はビックリでした...Naotyさんのクリスティーのレビューを読んでて、読もう!と思い本棚から引っ張り出しました。ほんとに誰もいなくなっちゃった時はビックリでしたよー。読むきっかけを与えていただきありがとうございましたm(_ _)m2024/07/05
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Sayuriさん、わぁ!そうだったんですね
(*´∀`*)
嬉しいコメントこちらこそありがとうございますm(__)mSayuriさん、わぁ!そうだったんですね
(*´∀`*)
嬉しいコメントこちらこそありがとうございますm(__)m2024/07/05
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【感想】
言わずと知れた、アガサクリスティーの代表作の1つ。
・・・にも関わらず、タイトルは聞いたことがありますが、一度も読んだことがない作品でした。
(というより、洋書の小説自体あまり読んだことがない・・・)
ただ、読み始めるとすぐにグイグイ作品に引き込まれていって、気が付けば読み終えていました。
作品のエピローグにてネタバレが書かれているのですが、正直それを読まなくっちゃ、なぜこのように物語が進行していったのかさえ分からない始末・・・笑
1冊全部を読み終えて、ようやく腹落ちというか納得できた1冊でした。
なにより1番スゴイのは、この本が1937年に出版されたという事ですね。
イイ意味で、時代を感じない不朽の名作だと思います。
【あらすじ】
その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。
だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が響く…
そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人ずつ殺されてゆく・・・
強烈なサスペンスに彩られた最高傑作。
【メモ】
p358
副警視総監はテーブルを拳でドンとたたいた。
「こんなことがあっていいものか。ありえないことだぞ。岩だけの何もない島で、10人の人間が殺害されていた。そして我々には、誰が、なぜ、どのように殺したのかも分からない」
メイン警部は咳払いをして、言った。
「実は、そうとばかりも言えません、副総監。正義にやたらこだわる異常者がいた。そいつは法律の埒外にいる犯罪者を裁こうとしたのですよ。」
p364
「島にはほかに人間がいたはずなのです。すべてが終わったあとに後始末をした人間が。しかし、そいつはそれまでの間、一体どこにいたのでしょうか?そして、どこに消えたのでしょうか?」
ため息をついた副総監は首を振ってから身体を乗り出した。
「だが、そうなると、いったいぜんたい、誰が10人を殺した犯人なのだ」
p365?
・トロール漁船〈エマ・ジェイン号〉の船長より、ロンドン警視庁に送付された証拠文書 -
十角館を読んで本家を再読したくなって。ドラマも見たし筋もわかってたけど、この見事な展開は何度読んでもやはり美しいと思う。トリックとかロジックとかは置いといて、追い詰められた人間の恐怖心壊れてく心の描写が素晴らしい、さすがです!
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チェリーさん、フォローとコメントありがとうございます♪
本家知った上で騙されるのって、何だかうれしいですよね?
私は以前どなたかがブックリ...チェリーさん、フォローとコメントありがとうございます♪
本家知った上で騙されるのって、何だかうれしいですよね?
私は以前どなたかがブックリストにあげてた、今邑彩さんの『そして誰もいなくなる』を読んでみようと思ってます。2022/05/01 -
111108さん、返信ありがとうございます!
「そして誰もいなくなる」面白そうですね。
有名作品だからオマージュ作品も多いですよね。
私...111108さん、返信ありがとうございます!
「そして誰もいなくなる」面白そうですね。
有名作品だからオマージュ作品も多いですよね。
私の初クリスティーは「アクロイド殺し」で、部屋で読んでて犯人のくだりで叫びました(笑)
色々衝撃的すぎて(≧∇≦)2022/05/02 -
わ〜なんていい反応‼︎(≧∀≦)
ネタバレ無しで読んだんですね、最高!
クリスティー他にも色々衝撃的結末あるので楽しいです。わ〜なんていい反応‼︎(≧∀≦)
ネタバレ無しで読んだんですね、最高!
クリスティー他にも色々衝撃的結末あるので楽しいです。2022/05/03
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ミステリー好きだけどこういう昔の有名な作品あまり読んでない そんな人は多いはず
これが1939年の作品?いま読んでもすごい。影響与えすぎてるのがよくわかる。
たまにはこういう本もいい -
ずっと読みたくて温めていた作品をようやく読めました。大満足です。
ミステリで、人も亡くなるのに、とても爽やかな読み心地でした。
あまりの面白さにずっと読んでいたくて、ページの残りが少なくなっていくのが淋しかったです。
個人的には、エピローグ前に描かれていたシーンの突き放された感じの読後感が1番好きです。
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初コメです。
エピローグ以降を読むまで、誰が犯人なの?と頭が混乱でした(^_^;)
次第に精神が狂ってしまう様はリアリでしたね♪初コメです。
エピローグ以降を読むまで、誰が犯人なの?と頭が混乱でした(^_^;)
次第に精神が狂ってしまう様はリアリでしたね♪2023/09/10 -
私もです!本当に「そして誰もいなくなった」状態になり、え?となりました。(^^;;
徐々に精神的に追い詰められる様は、ドキドキでしたね。私もです!本当に「そして誰もいなくなった」状態になり、え?となりました。(^^;;
徐々に精神的に追い詰められる様は、ドキドキでしたね。2023/09/10 -
はなさん、お返事ありがとうございます。
誤字(リアル)は失礼しました。
『十角館の殺人』を再読したくなる読後感でしたね♪はなさん、お返事ありがとうございます。
誤字(リアル)は失礼しました。
『十角館の殺人』を再読したくなる読後感でしたね♪2023/09/10
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本好きって遺伝するんですかね?
うちの娘も自分がひくくらい分厚い本読んでるときあります
ともあれ布教活動お疲れ様でしたw本好きって遺伝するんですかね?
うちの娘も自分がひくくらい分厚い本読んでるときあります
ともあれ布教活動お疲れ様でしたw2023/11/05 -
そうですねー、うちのは嫁さんが全然本読まないので若干中和されてる気がしますが。
もっと自分を脅かすくらい読んで欲しいw
なんなら、友達にも...そうですねー、うちのは嫁さんが全然本読まないので若干中和されてる気がしますが。
もっと自分を脅かすくらい読んで欲しいw
なんなら、友達にも紹介しときなって言っときました。2023/11/05
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著者の作品、ブクログ登録は3冊目。
登録した作品は、
・オリエント急行殺人事件(1934年)
・ナイルに死す(1937年)
・そして誰もいなくなった(1939年)
で、本作の内容は、次のとおり。
---引用開始
その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が響く…そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人ずつ殺されてゆく!強烈なサスペンスに彩られた最高傑作。新訳決定版。
---引用終了
本作には、旧訳と新訳がありますが、孤島の名称が変わっているようです。
即ち、旧訳ではインディアン島、新訳では兵隊島。
これは、人種的な配慮でしょうか。
また、本作は、その後のミステリー作家に多大な影響を与えています。
本作を意識して書かれた作品を挙げると、
・「殺しの双曲線」(西村京太郎、1971年)
・「十角館の殺人」(綾辻行人、1987年)
また、著者・アガサ・クリスティー(1890~1976)は、コナン・ドイル(1859~1930)のシャーロック・ホームズものを良く読まれたようです。 -
十角館の殺人をきっかけに好きになったミステリー。それから結構な数のミステリーを読んできましたが、十角館の殺人を超えるものには出会えず。それくらい大好きな小説の源流とも言える小説。有名すぎて説明不要ですね。お恥ずかしながら未読でした。
まず読後の正直な感想としては、内容は思っていたよりも普通。展開もある程度は想定内。もちろん犯人は分かりませんでしたが。また、現代とは異なる、職業や性別に対する偏見が多く、前提に納得しきれないことが多々あった点が印象的でした。
でも、この小説の魅力はきっとそういうことじゃないんだと思います。
1939年に刊行されて約100年後の今も読み継がれているという事実。
これに尽きるでしょう。
この小説を読んで覚える既視感。それは読む順序が逆なだけ。
時間が流れたことで読む側が多くの経験をしている今の環境でもこれだけの驚きを与えられるというところに凄さを感じます。
こっちは100年レベル上げしたのにまだ勝てない敵みたいな感じですかね。
歴史に残る色褪せない小説でした。
アガサクリスティーの作品





