海賊岬の死体 -モーズリー判事シリーズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房
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本棚登録 : 28
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151745522

作品紹介・あらすじ

Tシャツ、チノパン、サンダル姿のお気楽判事モーズリー。恋人もできて順風満帆だったが、その矢先、彼女のおじが殺されてしまった。そのおじが所有する土地に、海賊の秘宝が埋まっているという魅惑的な噂があったのだが…。頭のきれるトレジャー・ハンター、狂信的な海賊フリーク、考えのない絶倫男。ひとくせもふたくせもある人間たちが、熾烈なお宝争奪戦を繰り広げる。海賊たちも仰天の奇想天外な騙し合いの行方は。

感想・レビュー・書評

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  •  一癖も二癖もある登場人物が、だましたりだまされたりしながら、知力と体力の限りを尽くして繰り広げる、いにしえの海賊の残したお宝争奪戦。たっぷりのどんでん返しと、アクション付き。主人公は裁判官のくせにラフなシャツを着て駆け回る青年で、恋人役はセクシーな占い師。

     すっごく楽しそうでしょ。作者の名前は無視して、ワクワクしながら読んだのです。今度のシリーズは、うんと趣を変えて、あんまり「エグく」ないかなと。
     甘かった。前に書いたことは間違いじゃない。だから、物語の進み方は面白いんだ。でも、全体的なカラーが、どうも好きになれなかった。なんというか、作者が登場人物を扱う手つきのようなものが、残酷な感じがする。だから、面白そうな話が、なんか残酷で後味の悪いものになってしまうように思う。僕だけの感じ方なのかもしれないけど。

     うーん。それでもこの作者の作品ならまた読むかな、たぶん。ストーリーメーカーとしては、ここしばらくで読んだ人の中では屈指だと思うから。

    2005/3/10

  • 親のコネでフリーターから判事に転職したモーズリー。恋人もできたし、ひとまず仕事は安泰だし、と落ち着き始めた矢先、恋人の資産家の伯父が殺害され、田舎町に不穏なオーラが漂い始める。更に、死体と共に古びた錠前や掛け金が見付かる。これは大海賊の隠した財宝を巡る事件なのではないか?……容疑者は土地を含む遺産受取人の恋人かもしれない!
    一方、警官のクローディアは、休暇中に友人のクルーザーにいたところを襲撃される。友人の兄が奪った海賊の宝を取り戻すため、彼らを人質に取るという。鮫がうようよいるメキシコ湾のど真ん中。逃げ出しても生きて岸にはたどり着けまい。警官とばれればすぐ殺される。傷付きながらも、生き残るために、彼女は襲撃犯との心理戦に挑むのだった。
    警察、犯人、襲撃犯……町と海上で、やがて一つにまとまる犯罪がそれぞれに展開する。第一作同様、サスペンスの要素は上々。主人公も前作とは異なり、かなり熱心に捜査している。海賊を巡る考察も興味深い。
    それでも本作をあまり評価できないのは、好きな人物が少ないせいかもしれない。主人公の親友グーチとクローディア。この二人は非常に魅力的で、主人公も頼りにする友人たちである。しかし、その他のキャラクタは正直友達にはなりたくない。何かというとすぐにオーラがどうのと言い出すモーズリーの恋人。前科者の恋人といんちき芸術を作っては売るその従姉。別れた前妻を忘れられず、彼女の友人であるというだけでモーズリーを目の敵にするクローディアの前夫である保安官。そしてまた、とことん女を見る目のない主人公。鬱陶しい人博覧会場か、この町は。

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