怪盗紳士ルパン (ハヤカワ・ミステリ文庫 アルセーヌ・ルパン)

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  • 早川書房 (2005年9月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784151757518

感想・レビュー・書評

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  • なによりもルパンの人間らしさに惹かれました。

    『アルセーヌ・ルパンの逮捕』から始まる辺り
    逮捕?って疑問に思ったけど、そこにも、ルパンの素敵な人間性が垣間見れます。

    どの作品も『いつルパンはでてくるんだろう!』と期待させてくれて
    その華麗なる手口と、悪なる正義とも呼べるルパンの主義にはまりこみました。

    そして個人的には、『王妃の首飾り』が印象深かったです。

  • アルセーヌ・ルパンシリーズの新訳版。

    新訳ということで古臭い表現もなく、読みやすい感じでした。再読だったので改めてルパンってミステリーの古典なんだな、と感じました。

    好きなのは『王妃の首飾り』不可思議な状況で盗まれた首飾りの謎をめぐる話。ルパンが正体を現してからのルパンの迫力が鬼気迫るものがあって印象的です。

    『ハートの7』はわたし(モーリス・ルブラン)とアルセーヌ・ルパンの出会いの話です。
    ルブランの家に侵入しながら、何も盗らなかった強盗の謎が思わぬ展開につながっていき面白かったです。また作者自身が作品の中に出てくるということも、この話を初めて読んだ小学生の時には新鮮で、その意味でも個人的に思い入れの強い作品です。

    『アンベール夫人の金庫』はルパンの怪盗としての初仕事が描かれます。ラストのルパンとルブランとの会話は笑えます。

    『遅かりしシャーロック・ホームズ』はルパンとホームズの出会いももちろん印象的ですが、ルパンが愛する人のために怪盗として苦悩する様子もいいです。

    やっぱりルパンはかっこいい!

  • 世界一有名な怪盗紳士。ちゃんと読んだのは初めてでした。泥棒というより気まぐれな解決屋みたいな感じです。ミステリー要素があり普通に面白い作品でした。

  • シャーロックホームズの冒険を読み終わった後にすぐ読んだので、イギリスと、フランスのお国柄の違いがかなりあって面白かったです
    さすがはフランス愛の国
    ホームズなど他の探偵小説では助手に当たる人視点で物語は進んでいきますが、この場合怪盗視線で、ぶっちゃけていてすごい新鮮でした

  • ルパンがとてもかっこいいですが。
    しかも不思議な行動します。

    • s0910179さん
      アルセーヌルパンの摩訶不思議な行動が面白いです。
      アルセーヌルパンの摩訶不思議な行動が面白いです。
      2009/09/26
  • 大ッ好き。ルパンかっこよすぎるよ!薬中探偵なんかより、全然カッコいい。信念とか、手際の良さとか。

  • 小さき頃、夢中になったのはヒーローもの。「正義は必ず勝つ!」。探偵ものならベーカー街221B。捕まることのない”泥棒”が主人公なんて胡散臭い。・・大人になって、ルパンの話題性も無視できない。知る必要がある。まずは登場作から、いざ出発。「冒険」「あきさせない展開」「してやったりの爽快感」、昔、読んでいたらどんなに楽しめただろう。・・某先生が語っておられる「ルパンを読むなら子供向けの翻案もの。原作はつまらない」・・確かに文学的奥深さは感じられない。後世の人が想像膨らませて盛り上げた。それも含めて作品を味わう。
    ■参考:ルパンは三流、ホームズは難しい。原作よりジュブナイルを! https://ch.nicovideo.jp/ex/blomaga/ar435162

  • 「怪盗紳士ルパン」ハヤカワ文庫 2005年 モーリス・ルブラン(原著は1905-07に発表)、平岡敦翻訳。

    新訳だなあ、と思ってこのシリーズを楽しみに読んでいるのですが、今年は2018年ですからもう13年前の本になるんですね…。

    #

    怪盗アルセーヌ・ルパン・シリーズの、第1作。
    ルパンシリーズは1905年に発表されています。ホームズが1887年発表。ホームズの18年後で、ちなみにその頃はもうシャーロック・ホームズは世界中で大ヒットしていました。
    (1905年はホームズ史で言うと、傑作長編「パスカヴィル家の犬」(1901)の後で、短編集「シャーロック・ホームズの帰還」が上梓されています)

    うだつのあがらない作家だったルブランさんが、「ホームズみたいな小説を、怪盗を主人公にして、フランス版で」と意識して書いたのは有名な話です。



    この本は、以下の短編が集められています。


    ①アルセーヌ・ルパンの逮捕(L'Arrestation D'Arsene Lupin)
    ②獄中のアルセーヌ・ルパン(Arsene Lupin en Prison)
    ③アルセーヌ・ルパンの脱獄(L'Evasion D'Arsene Lupin)
    ④謎の旅行者(Le Mysterieux Voyageur)
    ⑤王妃の首飾り(Le Collier de la Reine)
    ⑥ハートの7(Comment J'Ai Connu Aresene Lupin:Le Sept de Coeur)
    ⑦アンベール夫人の金庫(Le Coffre-fort de Madame Imbert)
    ⑧黒真珠(La Perle Noire)
    ⑨遅かりしシャーロック・ホームズ(Herlock Sholmes Arrive Trop Tard)

    そして、実は印象の薄くなっている短編も多いです。正直。(もう読了して数カ月経ってしまったからなんですが)
    「王妃の首飾り」は短編5編目にして既に、「怪盗ルパンの少年期」を描いていて、
    今で言うと「ビギンズ」ものだったりします。
    エンターテイメントの法則っていうのは、時代を超えて変わらないものですね。

    #


    それから、①~③がひとつつなぎの話になっていて、それがルパン・シリーズの幕開けなんですが、
    不思議なことに、「ほぼ捕まることのない、大怪盗」のお話なのに、
    「ほぼ捕まることのないという噂の大怪盗が捕まる」というエピソードから始まる…その違和感が、面白いんです。

    そして、捕まる理由っていうのは、女性なんですね。つまりまあ、惚れてしまった女、というのがくびきになって捕まる。
    その心情ドラマからいきなり始まるのが面白い。
    そして、そのまま脱獄するところまで進みます。

    つまりまあ、初手から「恋愛しない、ほぼ変態な孤独好き男のホームズ」と違って「女の方が仕事より大事な人間臭い情熱あふれるオトコ」というキャラクターなんですね。
    ここンところをハッキリしているのは、作者の意図か編集者か判りませんが、拍手です。

    お陰様で21世紀の日本でまで、「孫」の大活躍を楽しめるわけですから。

    ###

    (ルパン・シリーズを、この新訳で楽しもうと思っていて、何十年も前に、壮絶に手に汗握って読んだ「813」「続813」が出るのを首を長くしてまっています。
    以前に読んだのは偕成社の全集版だったんですが、今だに、「全2巻以上の小説で、1巻を読み終えたときに続きが読みたくて身悶えしたランキング」では、自分史上、不動の第1位です)

    (ところがこの新訳で既に出ている「水晶の栓」が、負けず劣らずシリーズ屈指の傑作だ、という噂を最近聞きました。実は「水晶」は未読なので、まずそっちから楽しむか…」)

  • 昔カリオストロを読んだのですがあまり覚えておらず。印象としては初読の、三世ではないルパン。ほんっっと面白くて、なんで今まで読まなかったのか後悔しました。
    とりわけ「アルセーヌ・ルパンの脱獄」こーなってそーなってどーなるの! と息つく暇ない展開にワクワクしました。
    「ハートの7」もすごく好き。全体もそこそこ大きな話で面白いし、ポイントになるほどっと膝を打つ感じが。
    そして「遅かりし〜」のホームズがあまりにもキャラ立ち過ぎててニヤニヤが止まりませんでした。がんばれホームズ。いや仕事ぶりはさすがだけども。
    ルパン対ホームズも読まないわけにはいかないみたいです。

  •  テンポが良く。ユーモアがあふれていて面白い

  • 『怪盗紳士ルパン』1907
    (原題:Arsène Lupin, gentleman-cambrioleur)

    収録作
    アルセーヌ・ルパンの逮捕
    (L'Arrestation D'Arsene Lupin)
    獄中のアルセーヌ・ルパン
    (Arsene Lupin en Prison)
    アルセーヌ・ルパンの脱獄
    (L'Evasion D'Arsene Lupin)
    謎の旅行者(Le Mysterieux Voyageur)
    王妃の首飾り(Le Collier de la Reine)
    ハートの7(Comment J'Ai Connu Aresene Lupin:Le Sept de Coeur)
    アンベール夫人の金庫
    (Le Coffre-fort de Madame Imbert)
    黒真珠(La Perle Noire)
    遅かりしシャーロック・ホームズ(Herlock Sholmes Arrive Trop Tard)

    Maurice Leblancのルパンシリーズ第一弾。平岡敦氏の訳は読みやすく、それでいて子供っぽい表現にはなっていない。ルパンのかっこよさ、頭脳の明細さがよく伝わってくる。
    収録作品の中でも、「黒真珠」は一番のお気に入り。物語の構成が面白い。いきなりルパンの華麗な犯行場面が展開され、そこから話が二転三転していく。
    「遅かりしシャーロック・ホームズ」で登場するHerlock Sholmes、コナン・ドイルの小説からそのまま出てきたかのような立ち居振る舞い、とはいかないもののホームズらしがあってよかった。

  • なんだかちっとも興味が湧かないフランスものも、好みのジャンルから手を出せばきっかけになるかしら…というわけでアルセーヌ・ルパン一作目。おもしろいけど若者アルセーヌ・ルパン結構格好悪いwこんな男嫌だwそれも込みでおもしろいけどさ。アルセーヌ・ルパン君、フランスものの男性イメージにしっくりくるのでやっぱりフランスの本は好きじゃないのかもしれないが…ルパンシリーズは読もう!好みなのは<獄中〜><〜脱獄><王妃の首飾り><遅かりしシャーロック・ホームズ>ルパン読んでてもホームズ素敵で大好きとはな…いやはや。

  • 今さらという気もしますが、実は読んだことがないという人も多いはず。ということでアルセーヌ・ルパンのデビュー本を読みました。
    いきなり、逮捕されてしまうという意表を突いた登場のルパン。細かいトリックというよりは、心理トリックで獲物に近づくルパン。冒険も活劇もありだけど、一方でアイデンティティの喪失や恋に悩む一面も。短編それぞれに趣があってあっという間に読み終わっちゃいました。
    それにしても、いきなりデビュー作品でシャーロック・ホームズと対戦させるとわね。ところで、このシャーロック・ホームズ、原作ではエルロック・ショルメとなっていることを初めて知りました!コナン・ドイルの抗議があったらしいよ。そこでSを移動させたんだって。

    原書名:ARSÈNE LUPIN GENTLEMAN CAMBRIOLEUR
    アルセーヌ・ルパンの逮捕
    獄中のアルセーヌ・ルパン
    謎の旅行者
    王妃の首飾り
    ハートの7
    アンペール夫人の金庫
    黒真珠
    遅かりしシャーロック・ホームズ

    著者:モーリス・ルブラン(Leblanc, Maurice, 1864-1941、フランス、作家)
    訳者:平岡敦(1955-、千葉県、翻訳家)

  • 元々好きなシリーズで、小学生のときに読んで以来。
    有栖川有栖の「密室大図鑑」で紹介されてた「王妃の首飾り」が収録された短編。
    密室トリックもなかなか思いつかないトリックだけど、ストーリーが素敵すぎる。
    ルパンのルーツだね。

  • 短編集
    アルセーヌ・ルパンの逮捕(L'Arrestation D'Arsene Lupin)
    獄中のアルセーヌ・ルパン(Arsene Lupin en Prison)
    アルセーヌ・ルパンの脱獄(L'Evasion D'Arsene Lupin)
    謎の旅行者(Le Mysterieux Voyageur)
    王妃の首飾り(Le Collier de la Reine)
    ハートの7(Comment J'Ai Connu Aresene Lupin:Le Sept de Coeur)
    アンベール夫人の金庫(Le Coffre-fort de Madame Imbert)
    黒真珠(La Perle Noire)
    遅かりしシャーロック・ホームズ(Herlock Sholmes Arrive Trop Tard)

    ルパンの虜になりました。犯罪者を暴くだけのホームズよりは、どちらの立場にもなれるルパン。

  • 大西洋を行く客船プロヴァンス号に無線が入った。「貴船にルパンあり。一等船客、金髪、偽名はR・・・」あの怪盗紳士がこの船に!いったい誰がルパンなのか?船客たちは恐怖と興奮に沸きたつが――。世界に知らぬ者なきヒーローが誕生した記念すべき「アルセーヌ・ルパンの逮捕」など、傑作九篇を収録。ルパンの前にルパンなく、ルパンの後にルパンなし。変幻自在、神出鬼没、快刀乱麻の怪盗の活躍を、最新訳で贈る第一弾。

    小学生の頃に南洋一郎氏版で全巻親しんだルパンの新訳ということで、ずっと読みたかったのですが、品切れになって手元に置けなかったのがようやく再版にこぎつけたようでとても嬉しいです。多分最新作の影響でしょうが、早川書房はよくやった!
    短編集って基本的に物足りない気がしてしまうのですが、ルパンはやっぱり面白かった。読んだのが昔だから話はほとんど忘れてるんですが、犯人やトリックが明かされるまでのわくわく感は健在で、大人でも楽しめる作品だと思います。訳も自然で読みやすい。「アルセーヌ・ルパンの逮捕」はやっぱりシリーズの原点なので思い入れも強いですが、「ハートの7」も面白かった。「黒真珠」は怪盗というより探偵みたいになってたけど、ルパンが頭いいのはよく分かります。子供時代の話もちょっと出てきて、確か乳母が出てくる話あったなと思い出した。これからまたシリーズ全巻読破を目指します。

  • 改めて読んでみて、三世のほうも、その他のパロディ・オマージュ作品も決して誇張ではなく案外原典に忠実だとわかった。思ってたよりずっと、ガニマールはルパン大好きだったし。こんなに人前に顔出してたんやな。ホームズは「アーロック・ショームズ」なのね(笑)。ホームズはわりと肉体派だが、ルパンは草食系。

  • ルパンに抱いてたイメージがちょっと変わった。想像以上に人間臭い!恋するし!
    ホームズも大好きなので、ホームズの描かれ方はちょっと悪意を感じました。なんか陰険じゃん。。

  • アバンチュリエの影響で読み始め。ルパン、想像以上に青臭いぞー!w

  • 大西洋を行く客船プロヴァンス号に無線が入った。「貴船にルパンあり。一等船客、金髪、偽名はR…」あの怪盗紳士がこの船に!いったい誰がルパンなのか?船客たちは恐怖と興奮に沸きたつが―世界に知らぬ者なきヒーローが誕生した記念すべき「アルセーヌ・ルパンの逮捕」など、傑作九篇を収録。ルパンの前にルパンなく、ルパンの後にルパンなし。変幻自在、神出鬼没、快刀乱麻の怪盗の活躍を、最新訳で贈る第一弾。 (「BOOK」データベースより)

    ルパン逮捕される
    獄中のアルセーヌ・ルパン
    ルパンの脱獄
    ふしぎな旅行者
    女王の首飾り
    ハートの7
    アンベール夫人の金庫
    黒真珠
    おそかりしシャーロック・ホームズ

    子供の頃以来のルパン作品。
    ルパンってこんなだっけ?と思いながら読みました。
    モノクルをかけて、マントをまとってシルクハットをかぶった怪盗紳士のイメージが漠然と合ったのですが、この本に出てくるルパンはもっと人間臭くて、ちょっとかっこ悪いトコもあったりして、新鮮でした。
    それぞれ別々のストーリーではありますが、微妙につながっています。

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著者プロフィール

本名モーリス・マリー・エミール・ルブラン。1864年、フランス、ノルマンディー地方ルーアン生まれ。 1890年頃から小説を発表していたが、1905年に編集者からの 依頼で書いた「アルセーヌ・ルパンの逮捕」が好評を博し、 強盗紳士アルセーヌ・ルパン冒険譚の作者として有名になる。 41年死去。

「2018年 『名探偵ルパン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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