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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784151758010
感想・レビュー・書評
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詩的な文体でユラユラ、フワフワした印象だった。ストーリーに意外性がなく、進行も緩慢。ミステリに分類出来るかも微妙。
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退屈でした。
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死んでいると心が安まる。
なるほど! -
死んだ男と、彼の恋人の女性と、彼の愛人の男性が代わる代わる男の死後のことを語る手法が面白かった。
ただ、裏表紙のあらすじと実際の話がかなり異なると思うんだけど…。
劇的な真相を想定して読んだので、拍子抜けした。
文章は少々読みにくいが、描写は端正。 -
映画「ソン・フレール」の原作者のサスペンスですが、こちらも優しく上品で官能的です。
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29歳の青年ルーカ、彼が川で溺死しているのが発見された、という、冒頭の2〜3ページを除くと、後はルーカ、アンナ、レオという3人の意識が、それぞれ一人称で自分の気持ちを語る、という不思議な本。特にルーカは最初から最後まで死んでいるのに、自分が溺死した川の流れが身体に当たる感覚が好きだとか、検死されてるのはどんな気分だとか、アンナとレオに対する気持ちとかを、語るのです。最初からこの不思議な世界に夢中になってしまいました。
ハヤカワミステリから出版されてるし、メインストーリーはルーカはなぜ死んだのか、事故か自殺か他殺か、ということなのですが、でもいわゆる推理小説ではなくて、死んだルーカと残されたアンナとレオがそれぞれの心、感じたことを語るという、読み物です。すごく淡々として静かでキレイな文章。でも語られていることは実はしみじみと怖い感じ。
ルーカは秘密を持っていて、アンナに対してはレオの存在を隠していました。レオは最初からルーカの人生にはアンナが居ることを知らされていました。知らぬが仏と昔の人は言いましたが、どうしようもないことを、知らないままでいさせるのと、包み隠さずに全てを知らせるのと、どちらの方が相手に対して誠実と言えるのか、またアンナとレオはどちらがより幸せで不幸なのか、などなど、思わず考えさせられました。ずーっと知らないままでいられるならそちらの方が幸せだと思います。が、ルーカの死を警察が捜査するなかで、秘密が明らかになってしまい、、、。
すごく、面白かったです。 -
ピンポイントで睡眠スイッチ入れられながら(気を失いそうなほど眠くなったことが何回もありつつ)、なんとか読了。いやあつまんなかった。
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フィリップ・ベッソンの「ぼくは死んでいる」を読んだ。正味250ページにもいかないこの小説はハヤカワミステリ文庫の一冊なのだが実はミステリではない。帯には「愛と友情と裏切りのサスペンス」と紹介されているがはたしてサスペンスなのか・・・。死んでいる「ぼく」ことルーカが自らの状態を写実的に語っているのがこの作品の売りといえば売りなのだろうがそれがうまく生かされていないような気がする。「死体の口をかりて自らの死を語ればどんな小説が書けるのだろう」と思いついて書き始めたはいいが後の展開はそのアイデアをうまく生かしきれておらず世界が急速にしぼんでいくような気がした。生前の友人(レオ、アンナ)の語りで肉づけを図っているがこれも成功しているとは言い難く、またルーカが川岸で死んでいたため刑事も登場してくるのだがこれもまたキャラクターとしての命が吹き込まれていない。「人と人の関係、死、喪失をテーマに作品を発表して」いることなのでなるほどそうかとも思うがもう少し掘り下げてもいいのではないか。何とも物足りない小説であった。フランスでは新刊が出ると平積みにされるほどの人気作家らしいのだが訳がその魅力を伝えきれていないのだろうか・・。
著者プロフィール
稲松三千野の作品





