ハード・レイン/雨の影 (ハヤカワ文庫)

  • 早川書房 (2009年3月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784151781520

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  • 「レインフォール」から続く、ジョン・レインシリーズ第2作。
    前作でジャズピアニストのみどりと出会い、別れ、そしてまだ彼女のことを思い続けているレイン。みどりの父が残したディスクが物語と陰謀の中心だった前作だが、今回もみどりの行動が物語を大きく動かすことになる。

    日本を舞台にした諜報小説。日本はスパイの天国といわれて久しいが、けれど逆に考えればそれだけのんきで平和であるということだ。平和ボケともいうのかもしれないが、ボケていてここまでの繁栄を享受できる国というのは、ある意味ものすごく狡猾ともいえるのかもしれない。

    諜報小説としては、前作のほうが上。謎ときとしても前作のほうが上。物語としては今作のほうがまとまっている気がするが、人物描写に魅力があまり感じられない。
    「うまく」なったせいなのかもしれない。難しいね。

  • 映画化された「レイン・フォール/雨の牙」の続編。東京が舞台になっているので親しみやすいが、プロットにこれといったひねりはない。「To be continued」といわんばかりのラストシーンもあまりにも芸がない。主人公の「殺し屋」のキャラクター設定、東京の風景、格闘シーンなどディテールにはかなり凝っているので、読んでいて退屈しないのが救い、かな。

  • 映画『レインフォール』の椎名桔平さんにハマって、原作に手を出す。
    ただ、映画の原作本(第一巻)が本屋になかったので、二巻。
    洋書の翻訳って苦手なので(だって訳すとだいたい固くまわりくどい文章になる)どうかな〜とビクビクしながら読み始め。
    訳書独特のわかりにくさがあったり、映画とは雰囲気違ったりしたけど(ジョン・レインが普通に人殺しすぎ!)これはこれで面白くて、夜なべして読破しちゃった!

    当初、ジョン・レインの一人称が「私」だったのに辟易してたけど、実はジョンのテンションがあがって本性出すと「俺」になるという“にんまり”な設定が発覚(笑)
    ディティールも細かく、工作員の経験がある筆者でしか書けない“へえ!”がある。(一般人に絡まれてやっつける時、一般人死んだら困るので叩きのめしながらも地面に倒れこむ寸前に首根っこ掴んでやる、とか。あんまり思いつかないよ)

    ただ、やっぱり訳書は読みにくいのと、設定が複雑なのでわたしのアタマがついていけないのと(笑)で、もう一度イチから読む気力がなかなか沸かないかも・・・

    でもこのジョン・レインはこれで面白かったので☆4つ。

  • バリー・アイスラー著のミステリー小説『レイン』シリーズ第二作。

    前作『レイン・フォール』は、日米両政府を揺るがしかねない機密情報が詰まったディスクの攻防を描いていますが、今作は複数の物語が独立した路線で動いています(実際のところは、独立しているようで水面下では少ないながらも関わりがあるようですが)。交わっているようで交わっていない、けれど、それぞれ共通している事項は、ジョン・レインを探すこと、探す目的は、彼を利用するか、もしくは殺すか。また、それぞれの物語の裏で、多かれ少なかれこの作品の黒幕とも言える山岡(信念党の党首)の存在がちらつくこと。
    前作での彼の活動の経緯と、戦場を始めとする切迫した状況の中で身を置いていた彼だからこそ、どんな状況でも彼は的確な判断と行動力を発揮します。しかし、流石の彼も忘れえぬ人との出会いと親しくしていた友人との予期せぬ別れは、少なからず動揺させてしまったようですが…

    今作、最初に登場した場所が大阪でしたから、もしかしたら作品を追うごとに日本の都市を津々浦々と紹介、と想像していましたが、タツからの仕事の依頼上、やはり東京に舞い戻ってきたようです。
    腐敗した政界を根絶やしにするために日々活動を続けるタツ。そのために邪魔となる人物は排除しようとするも、公式ではなく非公式に排除しようと企てる。そのために必要なのは、自然死に見せかけて殺せる手腕を持つ人物。しかし、その人物を虎視眈々と狙っている他の勢力も。そのために利用された人物。今までに無く複雑に絡み合った陰謀が彼を取り巻く環境や運命を大きく動かす。まるで、その連鎖の中心はレイン本人であり、断ち切るためには、自分の存在をなくすしかない…

    大きな転換点とまではいかないものの、その後の彼の宿命を決定付ける上では非常に興味深い作品です。彼の向かう先は救世か破滅か、今後に目が離せません。

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