世界名探偵倶楽部 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (2009年10月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784151784514

みんなの感想まとめ

内省的な一人称の語りが特徴的なこの作品では、主人公の修業時代を描いたエピソードが展開され、名探偵や名犯罪についての議論が繰り広げられます。レトロな雰囲気を持ちながらも、堅実で骨太なストーリーは、派手な...

感想・レビュー・書評

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  • 惹句などに謳われているパリ万博に舞台が移る前に、アルゼンチンでの主人公の修業時代のエピソードがかなり続く。英米や本邦のエンタメではあまり見かけない、内省的な一人称の語りもあって、取っつきはそこそこ悪そうな気がする。当然のように名探偵論、ミステリ論と読める会話が頻繁に交わされる、一種のメタミステリだが、議論の内容(名犯人・名犯罪がなければ名探偵の存在意義も失われるうんぬん)は少し古い気がする。そもそも、ここでの名探偵は天眼鏡片手に地面を這いずり回るホームズ式の探偵がデフォルトなので致し方ないか。そういう意味では韜晦じみた台詞しか口にしない日本人探偵が、いちばん興味深いかも知れない。

  • そんなにミステリー色は強くなくて
    下手をすると推理は容易なんだよな。
    まあ、言えることは「探偵いっぱいいても意味ね―よ」
    はい、以上です(笑)

    とにかくドロドロしていらっしゃる。
    主人公はいわゆる主催の助手だったのもあり
    いわゆる嫉妬の芽も向けられるのよ。
    代理につくことになった人もやっぱり
    権威ある人だったからね。

    メイン人物のライバルが殺され、
    次々と殺人は起きるわけでして。
    まあ、真相に関しては
    ある一文を覚えていれば…?

    異色すぎてなじめなかったなー…

  • ミステリ

  • レトロ・・・なのかな?
    中身をろくに確認せず、有名な探偵たちが入り乱れてのドタバタを期待して買っちゃったので、始めはがっかり感ばかりが先に立ってしまって、なかなか読み進むことが出来なかった。
    でも、作品世界に馴染むにつれ、堅実で骨太な話の流れを楽しめるようにはなった。
    派手なトリックもないセピアな感じのストーリィ仕立てで、地味な作品だとは思うけど、偶にはこういうレトロ調なミステリィというのも悪くないかな。

  • 『われわれは負け犬だ。もうずいぶん前から負け犬だったんだ。混迷の色を深めていく一方のこの世界に、われわれは空しく自分たちのやり方を当てはめようとしてきた。われわれには、われわれの理論がきちんとした結果を出せる秩序正しい犯罪者が必要なのだよ。なのに目の前に現れるのは、秩序も終わりもない悪ばかりだ。』

    哀しい探偵小説。推理の分量が少なくて、ちょっと物足りないが、充分に楽しめた。完璧なお約束の世界観がこの上なく素晴らしい‼︎

  • アルゼンチン発のミステリということで読み始めたけど、展開が「?」で「探偵にとって謎とはなにか」みたいなことをえんえんと話すは主人公の行動が今ひとつヘンだはで投げ出したくなりかけたが、最終章に入って急展開。見事なミステリになっている。謎解きも見事。

  •  12人の名探偵とそれぞれの助手が一堂に会したなかで、彼らに挑戦するように事件は起きた。
     倶楽部で披露されるそれぞれの探偵の哲学や捜査理論、豊富な蘊蓄。そして、一見ステレオタイプながら、そこに様々な感情や思惑が交錯する「探偵」と「助手」との複雑な人間関係…よくできていると思う。面白いとも思う。でも、どうしても好きになれない。
     主人公が探偵クライグの助手として倶楽部の総会に参加するきっかけとなったアルゼンチンでの事件をはじめ、事の顛末があまりにも彼に都合よすぎはしないか???
     「いっそこいつが犯人だったらよかったのに」というのが正直な読後感。

  • カバー紹介によると、著者はアレゼンチンのブエノスアイレス生まれで、原著はスペイン語なんですかねえ。スペイン語→英語→日本語ではなく、どうもスペイン語からダイレクトに翻訳されているような感じがします。
     パリの総会でそれぞれの探偵が、自らの探偵観とどのように事件を解決していったか事例を挙げていくのですが、それがいくつもの短編というか(推理的要素はないので)ショートショートが並べられているのが楽しい。また、世紀末の雰囲気がきちんと醸し出されているのも嬉しい。しかし、もう少しきちんと推理的段階をふんで欲しかったかなというところで☆☆☆です。

  • 珍しい南米の翻訳ミステリ。世界を代表する十二人の私立探偵とその助手がパリの博覧会に集合。探偵と助手とは近いながら超えられない階級の差があった時代に、アルゼンチン人の助手が連続殺人の謎を解き明かす。助手はあくまで助手であり決して探偵にはなれなかった時代に、元助手だったサルバトリオがいかにして探偵になったか、というのを過去を振り返って語るお話。雰囲気があって面白かったです。

  • 伝説的名声を得た名探偵たちと、忠実で鬱屈した助手たち。明らかにパロディなのだが、喜劇の要素がこれっぽっちもないために、不条理劇を見ているかのようだ。この虚構と混沌の世界において、事件そのものはたいした重要性を持たない。これはミステリではないのではないかと思うところだった。だが、最後まで読んだらやはりミステリなのだ。この虚構の世界のなかでたった一つの真実が、思いがけず胸を打つ。すごいバランス感覚だ。もう2度と読まないかもしれないが、いつまでも忘れないだろう。
    ところで、本書は帯その他の宣伝文句から想起されるイメージと実際の内容に大きな隔たりがある。あてが外れてガッカリした人が大勢いたはずで、それは全部出版社の責任だ。もちろんこの文章を読んでから本書を読んで「あてが外れた…」と思う人もいるだろうが、私はプロじゃないもんね。

  • 2009/12/12読了

  • 思いもかけずのろのろ薄暗く進んでいくストーリー。
    えっこんなはずでは……と思って原題見て気付いた。
    ……訳者に……やられた。
    鼠蹊ブ訳に爆笑。(やらしくないです)
    なんじゃその訳!!!としばらく笑いが止まらなかったです。

    主人公が師事した探偵が「最後の事件」と読んだ瞬間
    お笑いかー!と思ったけども笑えるような雰囲気ではなかった。
    しかし、「最後の事件」パロではないの?

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