はいつくばって慈悲を乞え (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (2011年3月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784151787522

作品紹介・あらすじ

腐りきった街を舞台にした凄惨な殺し合いの結末とは……全米絶賛のノワール・スリラー

感想・レビュー・書評

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  • 色んな人のめっちゃ重い事情が有り、最後はコント見たいに交錯する(笑)
    でもアフリカンギャング半端ないです!

  • なんか、久しぶりに徹底的に非情なノワール小説を読んだって感じ。好みは分かれるんだろうけど、俺的にはカタルシスも味わえて満足。

  • エルモア・レナードから、軽妙なユーモアを取って、血糊をふりかけたような、ピカレスクというよりノワール調のクライムノベル。
    チンピラが起こした車強奪事件から、ギャング、刑務所の狂人、闇の実業家夫妻、傭兵らが、単純な善悪の彼岸を超えて殺しあう。
    南アフリカの現実がここまでひどいのかどうかは別としても、映画などでも描かれる、極貧のケープタウンの最下層の人々を巻き込んだアクションは、ダークでエッジの効いた比喩やリアルすぎる景色や残虐な描写からの血糊(や様々)な匂いが行間から漂ってきそう。
    ”モルグの死体の腕を切り取って、呪術用に警官が横流しする”なんてあり得ないようなエピソードは、かえって事実じゃないと思いつかなさそう。

    気持ちの良い作品ではないけど、暗い疾走感は最後まで引き付けて話さない。
    作者の実力がうかがわれる一作で、次の作品も読むだろうなぁ。

  • 最近の翻訳ものとしてはタイトルと装丁が秀逸。
    内容はもっと凄い。出だしからノワールの雰囲気全開で、南アフリカのケープタウンという馴染みのない街を舞台に、屈指した犯罪者たちの狂宴が繰り広げられる。
    無慈悲な暴力の描写は執拗でサディスティック。読者は先の展開が読めぬまま、ひたすらに狂った世界を巡り続けねばならない。

    思わぬチェット・ベイカーの登場にニヤリ。
    ジャズはやっぱりいい。

    それにしても、こんな小説が生まれてしまう南アフリカという国家そのものに畏怖を覚える。
    一気読みの傑作だ。

  • ケープタウンを舞台に殺人、暴力、憎悪を描いたロジャー・スミス第二弾作品。
    これもまたどんどん人が撃たれて死んでいく話。最初はささいな殺人事件だったものが、少しずつつながり復讐劇がはじまり、悪人が死んで解決する。描写に顔をしかめてしまうほど残虐である。ストーリーはわかりやすいから読みやすいかな。

  • まぁまぁ。
    想像以上に残酷な話。

    P.95に誤植あり
    ビキニ⇒ニキビ

  • 南アフリカ在住の作家ロジャー・スミスの第2作目。ケープタウンを舞台に繰り広げられる究極のクライムノベル。NYやLAのギャングの抗争劇がずいぶん洗練されたものに感じられるほど、この地での犯罪は残虐で根深く、呪術的な不可解さを秘めている。命の値段が異常に安いのだ。そこに人種問題、麻薬、貧困、変質者などあらゆる悲劇がこれでもかと重なってくる。そんな世界で、まともな人間性を保ち続けようと足掻く主人公の生き様が胸を打つ。

  • 南アフリカでノワールって言われたら読むわな。そしてちょっと期待とは違ってがっかりするわな。だって登場人物の善悪がはっきりしてるし、紛うことなきハッピーエンドなんだもん。

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