謝ったって許さない (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房
2.63
  • (0)
  • (1)
  • (12)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 45
感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151790010

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • あとがきを読み興味を持って購入。全体的には突拍子も無い話ですが設定と主人公の回想シーンは興味深い。手芸店を営む未亡人ステラはDVに苦しむ女性をときには違法手段も使いつつ信念に従って実力行使で救う副業が忙しい。ステラも長年夫の暴力に晒されすり減りそうになっていたある日、キレてしまい夫を殺害してしまった過去の持ち主。訳されてないシリーズがあるのか?と思いましたがこれがデビュー作らしい。ストーリー展開はアクション映画さながらで太り気味の中年女性がマフィアとつながる悪党を相手にボコボコにされながら傷だらけになりながら、おばさん版ダイハードというか、不死身のターミネーターのように、戦います。傷の描写がいかにも痛そう。そんなハードボイルドなのに母娘の葛藤あり、さらにロマンスまであり!アメリカ人のバイタリティに圧倒されて読了。

  • ミシンと手芸の店を営むステラおばさんの裏の家業はDV男に天誅を下すこと。
    ある日、以前助けた若妻クリッシーが別居中の夫にさらわれた息子を取り戻して欲しいとやってきて…。

    ステラおばさん、50代。太り気味で更年期障害あり。DV男だった夫を殺した過去あり。疎遠になってしまった娘あり。
    この辺が上手く話に説得力を持たせているようで、端々にある心の中の描写とあいまって、ふむふむという感じで読み進む。
    コージーというよりはハードボイルド寄りの3Fだなあ。ちょっとくすりとしたり、じんときたり(クレアに助けられた女性が月々10ドルずつ郵送してくるあたりのエピは鼻が痛くなったw)
    クリッシーが悲しみから怒りのルートを経てクレアの相棒になったぐらいまではクレアの超人ぶりに苦笑しつつも「これ、ものすごく好みじゃね?」とわくわく。
    が。
    8章に入り、いざ本丸!となってからの描写が痛い痛い。鳥肌立ったよ…。
    それまでのバカハードボイルドとの落差が大きく、気持ちの持っていきようがなくなってしまった。
    この章だけ異世界。ここに入れる折、間違ってるんじゃないの?とまで思ってしまったよ。
    サプライズも理由が納得できなかったしなぁ。
    ラストはお約束通りだけど…、読み終わってなんかモヤモヤしている。
    途中までは本当に好みだったのよ。

  • 裏表紙の紹介文読んで読み始めたけど、「お仕置きが必要ね」なんてそんな可愛らしいモンじゃないだろ、と。アメリカのおばさんはタフだわ。

  • 悪いやつをやっつけるというとステファニープラムシリーズを思い起こすけどヒロインが更年期のおばさんで親近感がわく。

  • 主人公達の行動が激しすぎて、(私の考える)コージーミステリーの範囲を超えていると感じた。

  • 人が人を裁くことをよしとすることが前提の本。

    いろいろな考えを持つ人がいるけれども、自分も含めてそれが肯定されていいのかどうか、疑問を持って読んだ。
    暴力夫が多い(?)アメリカならではの話なのかな。

  • 気分を変えて軽くミステリーでも読もうと思ったら全然軽くなかった。
    重苦しいんじゃなくて、ぎっしりずっしり中身が詰まってる。
    容赦なく暴力があるしハードだし、でも本当に後味の悪い「現実っぽさ」ではない。

    主人公は中年女性で、持ってる武器は努力で手に入れられる(努力で手に入れた)もの。
    怒りを支えにして立っている。それは必要な杖だけどそれだけで立ち続けるのはしんどい。

    最初は椅子に座っていいのかさえわからないほどに思考停止してしまった「頭の鈍い子」が自分を取り戻していくさまは胸がすく。
    強い主人公が救ってあげるんじゃなくて、主人公とであって(出会おうとする第一歩がすでに彼女の変化なんだけど)変わっていく。
    で、それは主人公にも色んなことを気づかせる。
    これだけ殴られてきた女に怪我の重大さを説くなんて馬鹿じゃないの、と思ってるのに、他人には「怪我したらどうするの」と言ってしまってるとか。

    ストーリーは荒削り。
    事件がおきて犯人を探して捕まえて・・・ではなく、状況をどうにかするお話。
    ストーリーよりもキャラクター(の変化)が魅力的。
    ヒーロー映画みたいに磐石のハッピーエンドってわけじゃなく、日常が描かれているのにご都合主義的に軽んじられている気がする。
    この人たちのその後の生活はどうなっちゃうの?ご近所の目とか。

    悪役の描き方も気になる。
    単純にわるいがいこくじんイメージなんだろうなみたいな。
    恋愛部分がまったく萌えないのはアメリカンだからなのかヘテロだからなのか世代のせいなのか・・・

    母娘関係も気になる。
    主人公は依頼人とかかわるうちにパターなりスティックな自分に気づいたようにも見えるんだけど、娘への過干渉が問題視されるわけじゃない。
    縛る母と逃げられない娘はDVと表裏一体の問題だから、外部的な要素でなしくずし的にうまくいっても続かないと思うんだけど。

    訳者あとがきは他人事っぷりになんか萎えた。タイトルもセンスよくない。訳自体は悪くない。

    とまあいろいろ気になるんだけど面白いことは面白かった。

  • 田舎の正義のおばさんの痛快というには垢抜けない泥臭い奮闘 なのかな…そもそもの犯人の動機に納得いかないと乗れない

  • 不誠実な男には制裁を!自身もDVの被害者であり、同じ立場の女性を救うべく奮闘するステラの活躍劇です。かっこいいけど手放しで賞賛するには躊躇うような展開もあり、自分の中の破壊衝動が物語を楽しんでるのに気づいて少々後ろめたく感じます。
    怒りがエネルギー源になると失敗もするし荒っぽくもなるけど、コントロールできれば何よりの力になります。そこへ母の愛が加われば、常識も理屈も歯が立ちません。恐怖さえ凌駕するんですから。それだけでは読み手も疲れてしまいますが、ところどころに見えるステラの弱さと可愛さがアクセントに。大怪我しつつも見栄えを気にするステラには、ベッドサイドにいた人同様ニヤニヤしてしまいます。
    しかしハードですね。町の知り合い同士の伝手を辿って事件を解決するのはコージーのセオリーですが、普通のコージーだと思って読まないようご注意を。

  • 「母は強し」
    この言葉がすごく合う作品

全14件中 1 - 10件を表示

嵯峨静江の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×