アルファベット・ハウス (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (2017年6月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784151794629

感想・レビュー・書評

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  • きっつかった・・・
    精神的にきつかった・・・
    あまっちょろく生きている自分からしたら、なんと厳しい人生なんだ・・・

    脱走したブライアンは残してきたジェイムズの事をずっと思い続け
    残されたジェイムズは、生き延びるために、あのような・・・

    なんでしょう。
    自分はあまっちょろいので、希望的観測としても、二人が、あの3人組を倒して、感動の再会 みたいなものを期待してたんでしょうね。
    全く、まーったく違いましたね。
    3人は倒したけど、倒し方が予想外でした。
    最後の顔デカ以外は、ことのほかあっさりだったし。

    あとがきで、原作者様が
    「人間関係の亀裂の物語」と言っておられます。
    うん。
    ほんと、そうでした。

    お互いの思いは、お互いが思っていたものとは異なっていて。
    過ぎ去った日々は、取り返す事ができず。
    あんなに、仲良かったのに。

    ローリーンが言う
    「見捨てられた気分」は、まさに、二人の思いなのだろう。
    30年前は、ジェイムスが、今はブライアンが。

    いやぁ、実は、上巻読んだ、昨日、夜、なんか夢の中がこの作品の世界だったんですよね・・・
    夢見悪い悪いw
    しかも、下巻読んでないから、勝手に脚色されて・・・
    とにかく、夢で見たような変な展開はございませんでした。良かった良かった。

    はぁ、重かった。

  • 2019.12.02読了
    友情の亀裂に関するお話。
    時は1944年、ドイツの武器工場の航空写真を撮るように命じられたイギリス兵の親友2人。
    二人乗りの戦闘機でドイツに向かうが不時着。パラシュートで脱出し、ドイツの雪原を生きることにしがみついてさまよう。西に向かう列車に飛びつくところから2人を分かつ非情な運命が始まる。
    上巻は戦中。下巻は戦後。
    なかなかハードな題材だが、良い作品だと思う。今まで読んだユッシエーズラオールスンの中で一番ハラハラした作品。

  • ハッピーエンドであってほしかった。

  • 中々衝撃的な結末です。これが処女作と言うのだから驚きです。

    まぁ、途中(80%ほど読んだ時点で)なんとなく、そう言う事になりそうなことは判りましたが、まさかねぇ。最悪の悲劇は避けられましたが、なんとも残念な結果です。巻末の著者あとがきに、「これは戦争小説ではない」とありましたが、その通り。人間を描いた作品です。

    これを読んでみてふと思ったのが、「なるほど。こういう作品を書けるから、特捜部Qに繋がるんだな」と言う事。中身的には、似てもいませんが、物語を予想しない方向にしむけることとか、多種多彩な登場人物など、その後の著者の作品の片鱗が理解見て取れました。

  • アルファベットハウスを抜け出したブライアンはジェイムズを見殺した後悔にさいなまれながらも成功した後世を過ごしていた。
    しかしジェイムズの行方は一向にわからず過去とケリをつけられないままでいた。
    そんな折、今まで精神的に行くことが出来なかったドイツへ行くことになる。手がかかりをつかみ、徐々にジェイムズに近づくブライアンであったが、そこでアルファベットハウスにいた悪魔のニセ患者3人も存命であることを知ることとなる。

    気になった言葉
    「一方の行動が友情を破壊する場合もあるが、他方が行動しないことも友情を破壊することがある」

  • 描きたいテーマは分かるけど、面白さとは別問題ということで。

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