もう終わりにしよう。 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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  • 早川書房 (2020年7月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784151842016

作品紹介・あらすじ

田舎町をドライブするカップル。付き合いたてのふたりは、今から彼氏の両親の家に挨拶にいくところ。一見、幸せそうにみえるが、実は「わたし」は別れを切り出そうと考えている。冷え切った関係が導いた驚愕の答えとはーー。チャーリー・カウフマン監督による映像化決定! 孤独がもたらす心理に迫るスリラー。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

孤独と人間関係の複雑さを描いた物語が展開されます。付き合いたてのカップルが彼の両親に挨拶に向かう途中、彼女は別れを考えながらもその気持ちを伝えられずにいます。物語は一見幸せそうに見える日常から始まりま...

感想・レビュー・書評

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  • "もう終わりにしよう。"と考えている〈わたし〉は、ジェイクの運転する車で彼の両親に会いに行っている。
    主人公は常に考えている。その思考がずっと流れている。この思考がぐるぐると巡るあたりは結構好き。
    永久に辿りつかないと思ったジェイクの家に着いた辺りから不穏な雰囲気が一層色濃くなる。

    こんなにも読み手に緊張状態を強いる小説を読み始めたことに後悔した。途中からは早く読み終わりたいと願って一気に読んだ。

    どこまで書いていいのか匙加減が難しい。
    たくさんの仕掛けのある小説だと思う。
    だけども怖すぎたので、もう読みたくない。今のところは。

    読み終えて自分でも意外だったのは、涙が出たこと。"もう終わりにしよう。"と追い詰められる主人公がただただ悲しくて泣いてしまった。

  • これはスリラーだね。
    最初からすべてがぼんやりとした描写で、<わたし>の名前さえ出てこないんだよ。
    彼氏のジェイクと別れるつもり、でなかなか前へ進まない、進めない。これはつらいね。
    後半になると、同じ描写が別の人から出たりして、あれれ?ってなるよ。
    人物もよくわからなくなって、これは現実なのか、妄想なのか、今なのか、過去なのか、とにかくモヤモヤしてしまう。だから、ネタバレ、考察サイトもあるみたいだよ。見てないけど。
    そうして、もう一度最初から読み直してみるんだ。すると、ちょっと悲しくなる。
    とても孤独な人だね。孤独な人のものがたり、なのかもしれない。

  • 付き合いたてのカップルが彼の両親に挨拶のために、車で向かってるけど、彼女は彼との関係を終わりにしたいことを打ち明けられないままでいるというところから始まるミステリーというよりゴリゴリのホラー作品!

    海外の作品は登場人物の名前が一致しなかったりよくわからなくなったりするけど、この作品はそんな心配は御無用!それどころじゃないくらい話の内容がむず過ぎて二度読み必須!

    表紙めっちゃポップやのに内容むず過ぎるやん!
    ページ数はそんなにないけどじっくり読み返しながら読んでくとジワっと怖さが染み込んでくる!

  • 「もう終わりにしよう」という思いを胸にしながら恋人ジェイクの両親の家へ一緒に挨拶に向かう私。

    少し前から起きている謎のいたずら電話と道すがら次第に違和感、緊迫感が高まっていく2人の会話。

    この話、どこに向かうのだろう、何か起きようとしている、でも具体的な手掛かりはない。
    胸のざわつく心理サスペンス。

    解説によると著者の独特なテーマを有した作品は哲学サスペンスというジャンルを築きつつあるらしい。

    Netflixで映像化されているというが、まさに映像向きの作品。
    特に後半のジェイクはもしかして…を感じ始める辺りからはむしろ文字づらだけでは良くわからず、イメージで読む感じで、自分の中で勝手にカットインが繰り返されていた。

    表紙のイラストがちょっとライト過ぎて作品の雰囲気とはミスマッチかなと思った。

  •  二度読み必至のスリラーとあるように、最後まで読んでみて、振り返るとこの物語の意味が何となくわかるような仕掛けになっているサイコものスリラー。巻末解説も含め、あまり説明を読まずにとにかくこのあまり厚みのない本に取り組んでみるとよいのだろう。

     一言でいえば奇をてらっている。読書中にあまりいい印象を持てずに終始した作品なので、最後に仕掛けがわかっても、読書自体はあまり楽しめなかったかな、との印象が強く残る。

     なあんだ、そういうことか、とわかった時にも何故かすっきしりない。作中に、誰かわからない人物の会話がフォントを変えて挿入され、その中でとても気持ちの悪い残忍な異常事件を彼らは振り返っている。その意味も章もすごく短いために忘れてしまいそうな言葉たち。後でその部分だけでも読み返すと、なるほどな、となる。ことによると振り返っても未だわからなかったりするかもしれない。

     一人称の独白文体の持つ罠を使ったミステリーというのはままあると思うけれど、ここまで仕掛けを主体にした作品は珍しいかもしれない。Netflixでチャーリー・カウフマンによる映画化が決定とされているらしいが、この作品をどのように映像化するのか、少しも思いつかない。きわめて麻薬的な映像を繰り広げるのだろうか、程度の推測しか思い浮かばない。

     いずれにせよ、この奇妙な物語を読んでみてはいかがだろう。個人的には、自分の安全性を守るため、この作品がおすすめですとは言えない。自分が相当に変わった趣向の持ち主だと思われないために、この読書後の感想は、作品同様、謎のままにとどめておこうと思う。

     10/3本作の翻訳ミステリー札幌支部読書会(リモート)が予定されているので、その後にこの感想をアップロードしたいと思う。

  • 「もっと遠くへ行こう」がものすごく面白かったので、読み終わった翌日に本屋さんに行ってこれを買った。
    「もう終わりにしよう」を読み終わったあとは、意味がわからん!となって謎解説に手を伸ばしてしまったが、その中の解釈の一つを読んでなーるーとなった。こういうのにすぐ手を出さずに自分で考えられる人間になりたいとずっと思ってるけど、謎知りたい欲が強すぎてまだなれてない。
    その謎の真相めいたものを片手にパラパラと読み返し、最後はがっつり読み返したら、仰天の真相を通り越してなんか寂しい気持ちになった。
    先の「もっと遠くへ行こう」もそうだけど、この作者は人と人の関係になにか思うところがあるのかもしれないと思った。作品から作者の人柄を伺おうとするのはマナー違反かなと思いつつ。
    いや、というか、多かれ少なかれ、人と人の関係には、こういうところがあるのかもしれないな。あのとき、っていうことが。それを重いものと考えたことはなくて、チャンスは何度でもあるように私は考えていたけど、失われた一回の重さっていうのはもしかしたら、そのあとにチャンスがまたあろうがなかろうが、実は変わらないのかもしれない。人の命の重さが誰であれ変わらないのと同じような感じで。
    〈わたし〉が、「もう終わりにしよう」と思っている設定になっているのも、そうでないとジェイク自身がやりきれなかったからかもしれないな。

  • これはいわゆる「イヤミス」ってやつじゃないでしょうか。

    ぜんぜん知らない作家だったが、表紙がかわいくて読んだ。(と書いて気づいた。そーいや「弁護士ダニエル・ローリング」もこのパターンで、私はどうもこういう画風の表紙が好きなんだと思う)

    しかし、これはイヤー。
    登場人物も語り口も嫌。
    しつこくてとっても嫌。
    なのに、気になって読むのが止まらない!(涙目で読み続ける!)
    途中でウッスラと結末の予測はつくんだけど、それでも読むのが止まらない。
    その牽引力はぜひ評価したい。
    しかし、記憶からは葬り去りたいタイプの本。

    両親と、その農場の奇妙な感じの描写が絶妙だった。
    絶妙すぎて嫌だった。
    親指にバンソウコ二重巻。やだ怖い、と思った。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      みけ猫さん
      ありがとうございます。
      実は「私はどうもこういう画風の表紙が好きなんだと思う」イラストレーターさんのご紹介をと思ったのですが、本...
      みけ猫さん
      ありがとうございます。
      実は「私はどうもこういう画風の表紙が好きなんだと思う」イラストレーターさんのご紹介をと思ったのですが、本を読まれているなら判るコトだと思って書きませんでした。

      映画ですが
      チャーリー・カウフマンが脚本を書いた「エターナル・サンシャイン」(監督:ミシェル・ゴンドリー)。「マルコヴィッチの穴」(監督:スパイク・ジョーンズ)も割と好きなので気になりました(監督作品は未見ですが)。
      しかしNetflixは、、、それに夢でうなされそうな気もするので。。。
      2020/09/11
    • みけ猫さん
      Netflixオリジナルなんですね! Netflixオリジナルはびっくりするほど質が高くておもしろいので(けっこうハズレがない)、興味をひか...
      Netflixオリジナルなんですね! Netflixオリジナルはびっくりするほど質が高くておもしろいので(けっこうハズレがない)、興味をひかれて、予告編をさっき見てきました。
      意外なことに、短い予告だけでかなり楽しんでしまった・・・
      もしかしたら、小説が先もありかも、とも思いました。というのも、予告を見る限りでは、わりと原作に忠実っぽいのに、妙にコミカルな部分もあって、私の脳内再生画像とは全く違うものになってました。これはおもしろいかも。

      個人的にジェシー・プレモンス(マット・デイモンの不気味バージョン、という感じの俳優)を主役にしたところに意表をつかれたというか、センスを感じました!
      長々と失礼いたしました。(映画も好きなので、つい食いついてしまいました)
      2020/09/11
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      みけ猫さん
      コメント拝見して、思わず「ほ~」の連続、、、ちょっと食指が。。。
      「妙にコミカルな部分もあって」と言うのは何となく納得です!
      みけ猫さん
      コメント拝見して、思わず「ほ~」の連続、、、ちょっと食指が。。。
      「妙にコミカルな部分もあって」と言うのは何となく納得です!
      2020/09/11
  • あらすじとカバーイラストから男女の別れ話を巡る会話劇主体のワンシチュエーションスリラーを想像していたのだが、はてさてこうきましたか…。サイコ・サスペンスに贈られる優秀作品賞の最終候補作とあるが、要領を得ない語り手の独白と噛み合わない男女の会話に散々付き合わされた結果がこの結末かと思うと流石に落胆する。公開予定の映画版を先に観た方が良かったのかも。残念ながら、私の趣味に全く合わないタイプの作品だった。子供の頃に大好きだったデイリークイーンのキャラメルソフトの味を思い出させてくれたことには感謝すべきだけれど。

  • わたし/ジェイク
    カップル/結婚
    ひとり/孤独
    現実/空想
    パートナー、家族、友達がいない人。
    空想の世界に生きる人。
    終わりにするのは何に対する別れ?

  • Netflix版観てからなので結末を知りつつ。
    だけどラストへ向けてのあの言葉の連なりはゾッとする。
    し、やっぱり腑に落ちないっていうかよく分からない…。
    孤独を突き詰めすぎると生んでしまうのだろうか。

    ドグラマグラ感あるよなあ。

  • めっちゃ気持ち悪い!&面白かった!付き合い始めて間がないジェイクと私。ジェイクの運転する車で彼の実家へ向かっている私。でも、彼と終わりにしようと思っていたり、何者かからの不気味な電話やメールに悩まされてもいる。この子、ちょっと変だな、と思ったが、ジェイクの実家に着いてみると、変わった両親や不思議な部屋があったり、好青年に思えたジェイクも怪しく思い始める。帰路、不審者を追って深夜の高校に消えたジェイク。後を追う私は何者かに追われ…。もうパニックの連続。間に挟まれる第三者の会話と相まって恐怖が煽られる。
    『もう終わりにしよう』…ジワる!!

  • うーん…。
    巻末解説の「悲しい」という表現も理解できるのだけど、内に向かず外に向かった結果、幾多のフェミサイドが起こっていることを思うと、私は同情からは一歩引くかな…。
    結局彼の状況も過程も明らかではないので、簡単のくくることはできないけど。
    好みではないが、色々と考える契機になる作品だとは思う。

  • ミステリーというかホラーというか。
    ずっと違和感を持ちながら読み進めた。
    最後は切ない。哀しい。
    好みがすごく別れそう。

  • うーむ、不穏な雰囲気に満ちた展開はよく書けてると思うのだが、正直最後の展開がよくわからない。
    落とし所を失って、ただ終わりにしたような終わり方。不穏さが良かっただけに残念。

  • 何がなんだかわからない!混乱する!でも、怖い!

  • 3にしたのはこれが自分好みかどうかわからなかったので。読んでく内、物語が終わりに近づくにつれ、徐々に暗い気持ちになるような、孤独な話だった。
    決して悪くは無い。どんでん返しって言葉で片付けて良いかわからないけれど、新しいジャンルを読んだなあって気持ちになりました。
    映画はエターナルサンシャインをやってた監督で、2020年に上映されてたみたい。時間が経って忘れかけた頃に観てみたい。

  • 3.5

    ジェイクとわたしのカップルが車に乗ってジェイクの両親に挨拶に行くのだけど、ジェイクとはお別れしようと考えている雰囲気。
    会って挨拶をした両親には正直言って良い印象はないのだけど、本当に両親に会ったのか、帰りに寄り道したカフェには、本当に立ち寄ったのか?というお話。
    読者の数だけ色々な解釈がありそう。
    最後まで解決しない謎や、ふんわりしたエンディングなのに、なぜかこの小説を嫌いになれない。

  • ミステリーかと思って読み始めたらすぐに不穏な空気に。スリラー?ホラー?かと思ったら哲学的だったり。結末の解釈はできないけれど、夢中になって読んだのは確か。わからない、けど、決してつまらないわけじゃない。
    映像化されているそうだが、どんな終わり方をいたのか観てみたい。怖そうだけど。

  • 先に少しネタバレを見てしまっていたが、それでもかなり面白く読めました。
    内容は暗く救いようのないストーリーですが。
    書面通りに受け取るべきかどうなのか、いろんな解釈ができるところが良いですね
    オチへの匂わせなのか、それとも読者の反応を楽しんでるのか、、
    一文一文が鍵のような、そうでないような、、
    表紙に騙されるとか言われてますが、私はかなり内容に沿った表紙なんじゃないかと思いました。すごく悲惨ですがどこかブラックユーモアな内容な気もするし。

  • 孤独の実態を物語に起こしたような作品。
    文学はここまで進んでいるのかと静かに衝撃を受けた。

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