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本 ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784151851513
作品紹介・あらすじ
インド料理店で働くカミルは元刑事。彼が給仕をしたパーティで事件が起こり……。カレーやビリヤニとともに推理を運ぶ名探偵登場
感想・レビュー・書評
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まず、原題は「ザ ウェイター」なのに邦題が軽くて違和感があった。内容はコルコタの元刑事がロンドンのインド料理店でウェイターをやる内に殺人事件に巻き込まれる。過去の事件と現在が交互に書かれて真相に向かって行くと言うもの。インドの仲間内の人脈や結束力の強さを感じたが、何より数多く出てくるメニューやスパイシーな香りが漂うような描写に空腹感がたまらなかった。結末は残念。
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『謎解きはビリヤニとともに』読了。
ロンドンが舞台で主人公は元刑事のインド料理店ウェイターとのことで邦題の印象も手伝ってコージーミステリ連作短編かと思いきや、現在/ロンドンの事件と過去/コルカタの事件が交錯する読み応えガッツリ系だった。とはいえ邦題もそうだけど、茶目っ気たっぷりな書きぶり(ワトソン役のヒロインが着てるネタTシャツのバリエーションとか)もあってぺろりと平らげてしまった。
まあやはり邦題詐欺感は否めないけれど、損には思わないおもしろさ。特にコルカタの事件を巡るあれこれは警察小説であり冒険小説であり、月村了衛好きとしてはなかなかわくわくして読んだ。
主人公が直面する倫理的問いが主題といえば主題なんだろうけどこういう帰結にするにはもう少しバックボーンがいるように思う。とはいえ次作もあるので本作の解決の帰結とそして邦題がどうなるかも含めて邦訳化に期待 -
ビリヤニ〜とタイトルにあり衝動買いしたが原題にビリヤニはなかったし、ビリヤニは本作品では重要なお料理でもなかった。でも日本ではザ・ウェイターというわけにはいかないだろうから仕方ないか。
コルカタとロンドンの暮らしが窺い知れたのが1番の収穫、特にロンドンで暮らすインド出身の方々の暮らしぶりやマインドの描写が役立った。
主人公や婚約者の考え方は一貫してるようなしてないような。上の世代親の世代及び富裕層なら若い世代にも見られる岩盤固定観念だからこその賄賂や不正みてみぬふり、これは日本も同じで日本の方がひどいかな。キャラとして一貫してしっかり立ち上がっているのはアンジョリ。インド料理は読むだけで本では食べられないが、Tシャツのメッセージがいちいちスパイシーでまるで芳香なインド料理をいただいているごとく、な刺激。
結末が微妙でこれまで熱く語ったり逡巡してきたことはなんかのなと疑問に感じたが、アジアのファミリー観、現代的倫理観、人情、入り混じったミックススパイスな結論か。
ロンドンでタンドーリナイツのような誇り高く良質なインド料理を提供するレストランに行ってみたい! -
インド
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図書館で。
インドの捜査から外されてイギリスでウェイターとして働いていたらインドの事件となんとつながっていた、というお話。確かに半永久的に使えると思っていたビルを売り払うとか言われたら困るよな…うん。大富豪に嫁いだ娘ほどの年の後妻さんの気持ちはさっぱりわかりませんが。白黒つけるだけが解決じゃないんだよな、という最後の展開は面白かったです。 -
楽しんだ。
インド料理の数々、ちょっとネットで調べたりしながら。
サモサ食べたくなる。ビリヤニのキットをポチった。
インド舞台のサスペンス、ミステリは、現実とどこまで同一視していいのか、疑念湧く。そうかもしれないな、そういうこともおそらく現実にあるんだろうな、というような。