罰と罪 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (2025年1月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784151864025

感想・レビュー・書評

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  • 上巻の終わりが少し面白くなりそうだったのに、冗長過ぎて読み疲れた。作者はリアルさを第一に重視した様だが、ビールを1本空けるのにも数行、音楽にも数ページ割いてて、なかなか核心に到達しなかったが、半ば意地で読了。犯人は意外な人物、謎解きそのものは面白かった。

  • 警察ものとして面白かった。
    最後の円周率の男の話も頭に残る。
    しかし全編に渡って挟まれる、犯人の独白は読むのがしんどかった…。
    何を言われても、ひとりよがりな自己保身に思えてしまう。
    主人公はじめ、警察チームのキャラクターはそれぞれ地に足がついていてよかった。

  • 22年前にソウルで起きた女子大生ソリム殺害事件。話は、その殺人犯らしき人物の独白と、事件を再捜査するチームの一員の女性刑事ジスの話が交互に語られる。被害者は事件当時ドストエフスキーの読書会に所属していて、ジスはそのメンバーたちに話を聞きに行く。一方で犯人の独白にはドストエフスキーの「罪と罰」を初め他の作品についても語られていて、読者には読書会メンバーの一人が犯人であることを匂わせている。
    ジスたち捜査班の刑事が、ほとんど手がかりもないところから、あらゆる可能性を考えて地道に調べていく過程がリアルで面白い。事件には関係なさそうな韓国社会の問題が語られたり、若い女性であるジスが何故刑事になりたかったのかを一人考察したり、ただ事件を追うだけでなくリアルな韓国人を描きだしていて興味深かった。
    一方犯人の独白部分は、ドストエフスキーを読んだことのない私でも考察についていけるようにこと細かく書いてあるが、言葉は難解だし、分かる部分は単なるこじつけにしか思えない。さらに結末で殺害のきっかけが分かるのだが、あまりにも単純すぎて犯人が心底哀れに思えた。

  • 原題の『재수사(再捜査)』を『罰と罪』というタイトルにしたのがおしゃれだと思う。ドストエフスキー絡みだとすぐわかるしテーマにも沿っている。
    何年ぶりかでどっしりしたミステリを読んで、先が知りたくてぐいぐい引っ張られる感じが久々で楽しかった(結末はまあ、個人的にはあんまりでした..)。やや中2風味強めで冗長にも感じたが、ドストエフスキーだからしょうがない(?)かと思いながらなんだかんだ一気読みした。活字を摂取するよろこびは味わえたので満足。

  • ついに犯人らしき容疑者に近づき、確保に至るまでの1分ごとの状況説明は緊迫感があり、ドキドキしながら読んだ。
    まるでドラマか映画のように映像が目に浮かんだ。
    最後まで気の抜けない展開で、一気に読み終えた。
    韓国の警察内部の人間関係や、若い新人刑事の気の使い方、ソウルの繁華街や田舎町の名称などを知ることができた。
    地名が出てくるとそれがソウルからどれくらいのところにあるのか、どんな場所なのかなど、必要に応じて入る説明もよかった。
    ドフトエフスキーの小説を読んでいればもっと楽しめたかもしれない。

  • 下巻はドストエフスキーなどの文学の話は減って哲学の話が増えたので、個人的にその点では上巻のほうが面白かった。
    事件と直接関係ない部分でもやたら長く描写しているように感じられてしまう部分もあったりしたけど、犯人にどんどん近づいていく終盤はやっぱりスリルがあって面白いし、先が気になって結果的に一気に読みきれた。

  • コールドケース再捜査ものとしては非常におもしろい。
    チームも優秀でスマートでストレスかかるメンバーもおらず、主人公の成長を見守る姿勢も好感がもて、翻訳ミステリーで韓国警察ものということを忘れるくらい心情が日本に近い。

    しかし頻発する
    「アイゴー、アイゴー」はいただけない。
    この言葉を訳さないのはなぜなのでしょう。
    わたしはアイゴーと言われても意味がわからないのですが、韓流ドラマなどの視聴者ならこの方が良いのでしょうか。

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著者プロフィール

チャン・ガンミョン 張康明/장강명 1975年、ソウル生まれ。延世大学都市工学科卒業。建築関係で就職したが肌に合わず、新聞社「東亜日報」に入社し新聞記者となる。2011年、長編小説『漂白』で作家としてデビュー。現在は退職し文筆業に専念している。社会批評からSF まで幅広い作品で知られ、韓国文学に新しい活気を吹き込んでいる。ハンギョレ文学賞、秀林文学賞、済州4・3平和文学賞、文学トンネ作家賞などを受賞。
邦訳書に、『韓国が嫌いで』(吉良佳奈江 訳、ころから)、『我らが願いは戦争』(小西直子訳、新泉社)。そのほかの主な作品に、『コメント部隊』、『大晦日、またはあなたが世界を記憶する方式』など。

「2022年 『鳥は飛ぶのが楽しいか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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