グレアム・グリーン全集 (11)

  • 早川書房 (1979年9月19日発売)
3.20
  • (0)
  • (1)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 12
感想 : 2
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (227ページ) / ISBN・EAN: 9784152003119

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 原作とそう変わらなかったけど、映画版の方が心に残るラストだった。(ほんの少しの違いだけど)そして原作の結びが大雑把だけど、話の全部を物語っていた。

    時代背景も手伝って、まぁ退廃的。
    戦後の混乱が誰にも救いようがない物語を創り出し、下手すれば(当時の)ウィーン以外の似たような場所でも同じような話が出来上がっていたのではないか、とさえ思えてくる。

    映画版はクラシック映画の中でも名作と言われているけど、小津氏の翻訳もクラシカルで格調高いものだった。あの技法をいま再現するのは難しそうだけど、作品の時代に合わせた訳ができたらカッコイイだろうなー。
    今回は『第三の男』だけを読了。他の分はまた気が向いたら笑

    「人を理解するにはゆとりを持たなくちゃいけない」
    憧れだった人間が悪の道に踏み込んだ時、事実を受け入れ訣別(或いは罰を下す)するか、憧れのままその人を受け入れていくかに分かれる。

    観覧車前でライムに再会した際、マーティンズはまだ僅かながら受け入れる希望を残していたと思う。でもライムの本心を知ってしまい、観覧車が彼らの訣別の場になってしまった。

    そのシーンを踏まえ、実在&現存する観覧車を目の前にしたらどんな感情が湧き上がってくるのか、一度確かめてみたい。

  • 第三の男、落ちた偶像、負けた者がみな貰う、の3話がある。第三の男が一番面白いが、映画と同じだったろうか?

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

Henry Graham Greene (2 October 1904 – 3 April 1991)

「2012年 『なぜ書くか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

グレアム・グリーンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×