悠久の銀河帝国 (海外SFノヴェルズ)

  • 早川書房
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152020741

作品紹介・あらすじ

遥かなる未来、地球は砂漠に覆われ、以前は隆盛をきわめていた世界各地の都市も無人の廃墟と化している。かつては宇宙を自由にかけめぐり、華麗なる文明を築いていた人類もいまは見る影もなかった。ただひとつダイアスパーだけが最後の都市として、ほそぼそと生き延びていた。永遠の生命をもっているダイアスパーの住人は、すべての労働を機械にゆだね、安楽で満ち足りた日々をすごしている。だが、ダイアスパーで七千年ぶりに生まれた子供アルヴィンは、変化のない生活に飽きたらず、外の世界を探険しようと都市の境界をめざしていくが…。巨匠クラークの名作『銀河帝国の崩壊』を第1部とし、クラークの描いた壮大な世界を、ハードSFの第一人者ベンフォードがあらたに展開した傑作未来叙事詩。

感想・レビュー・書評

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  • 001.初、並、カバスレ、小口黄ばみ、帯付
    2011.8/28.栄スカイルBF

  • この本は、前半がアーサー・C・クラークの「銀河帝国の崩壊」(Against the Fall of Night)で、それを継ぐ形で続編を執筆したグレゴリイ・ベンフォードの後半が付いて、「悠久の銀河帝国」(Beyond the Fall of Night)という1冊の本になっています。

    前半。数億年後の未来、まるで現在の地球と連続しているとは思えない遠い未来の話しの本書は、様々なテクノロジーや人間の思想がある意味でどれも突飛です。故に、現実の我々の住む世界の延長として認識しがたく、それ故、どうにも世界観への移入が難しいです。小生の持論ですが、SFにも、なんらかの現実との連続性が必要なのかな、なんて思っているので、余りにオリジナリティに富んでしまうと、逆に面白みが減る危険性を秘めていると思います。とはいえ、本書の場合は、クラークらしい丁寧な描写がまるで現実味の無い世界をきちんと書き上げているので、移入できないなりに、読ませる作品です。これはもう、彼の筆力というより他ありません。

    前半は、結果的には、そこそこ面白いSF小説として仕上がっていると思います。大袈裟な主義主張が入っているというより、エンタテインメント作品として仕上がっている感が、小生の場合は強かったです。

    後半。前半から登場人物を踏襲した、さらに少し後の未来の話し。こちらは小生にはダメでした。途中まで読んだのですが、全然面白いと感じることなく、途中からはキーワードだけを追っての斜め読み。その理由の最たるは、クラークのパートと逆で、描写が複雑で世界観をイメージできなかったことです。斜め読みした限りでは、ストーリーのテーマとしては前半より面白い展開がされているように感じたのですが、いかんせん、読ませる文章になっていない。

    しょせん訳書で読んでるわけですから、これが訳者の筆力が、各原作者の筆力かは分かりませんが(でも、前半部分は読めてるわけだから、やはり原作者か)、読了できてない自分が悪いと思いつつも、散漫な印象になってしまいました。

    満足度は、前半が★3つ、後半が★2つ、一冊の本としては↓な評価です。

    (2005年読了)

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