24人のビリー・ミリガン 上: ある多重人格者の記録

  • 早川書房
3.60
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本棚登録 : 1068
感想 : 92
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152035257

作品紹介・あらすじ

1977年、アメリカ、オハイオ州で、連続強姦事件の容疑者としてビリー・ミリガンという青年が逮捕された。しかし彼には犯行の記憶がまったくなかった。実は彼の内部には、ビリー本人を含め、何と24もの人格が存在していたのだ。性格だけでなく、知能、年齢、国籍、性別さえ異なると称するこれらの人格たち。彼らはなぜ生まれたのか。一貫した意識を奪われ、何度も自殺を試みるほど精神的に追いつめられたビリーは、どのように混乱をのりこえていくのか。そして裁判のゆくえは…。脳に障害をもつ青年を主人公にした『アルジャーノンに花束を』で圧倒的な支持を得たダニエル・キイスが、多重人格という驚異の世界を描いた傑作ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • アルジャーノンに花束を、に感動してこちらの作品もよんでみることに。伏せんが所々あり、だんだん話を掘り下げて行くなかで回収されていく。ミステリー、ホラー、好奇心を刺激する物語として面白く読めた。
    現実には、犯罪者を精神病で擁護するのは被害者・遺族感情からしたら糾弾すべきことであるが…。
    最初の人格が養父からの性的虐待よりずっと前から現れているのは、もともと先天的に脳に異常があり、そこから次々と都合に応じて23の人格ができていったのか。
    しかし養父いわく、虐待はしておらずビリーは嘘つきな子だった、と。…一人一人の人格の設定を作り上げているのだとしたら、性的虐待もその設定のひとつであると考えられなくもない…。その真偽は不明だが、それを別にしても、IQ、脳波などの裏付けは彼が彼だけで造られていないと物語っている。
    更に、ロシア人訛りの英語とか、違う言語で手紙を書くとか、サヴァン症候群の一種ではないだろうか?よりドラマチックに演じられるだけの天才的な頭脳だということはいうまでもない。口絵の彼らの肖像画も奇妙。

  • 一度読みかけて放置してたのを日本の心理学者が著書の中で「ダニエル・キイスもミリガンには騙された」といっているのを見かけて再トライ。とりあえず、その心理学者が本人を診てもいないのに嘘吐き扱いしたのは大きな間違いだなと再認した。

  • 昔読んで衝撃を受けた本を再読中。

    ノンフィクション…
    SFのような話。今Netflixでも映像が見れたりして、補完しながら改めて読んでいる。

    人間の心の働き等解明されていることがまだまだ多すぎる。

  • 頭の中に、みんなで住んでいれば寂しくないね… とも思いましたが自分の記憶が他の人格分削られるというのはどういった気分なのだろうか、酒を飲み過ぎて意識がトブのとは比べ物にならない恐怖だと思いました

  • ずっと気になってた人だった

    壮絶……彼を馬鹿にして障害者だと罵った人達に
    彼がどんなに苦しい想いをしてきたか知って欲しい
    大人とは、教師とは、子供に何をしてくれる?
    色々と考えさせられる…

    「時間が失われる」って感覚は怖いと思う
    下も近いうちに読めたらいいです

  • 最初は信じがたい思いが強かった。でも精神の崩壊というのはいろんな状況を作り出すことに大変興味を持った。
    テレビのドキュメンタリーでもビリーを見たが…被害者感情を考えると安易に同情を持てずにいた。

  • 人格が分離していく多重人格症は、
    幼い時に受けた性的虐待が強い要因となる。
    24にも分離しているミリガンは
    相当過酷な虐待があったと推察される。
    子育てをしているすべての人に警告書になる。
    性的虐待は絶対にいけない。殺人に等しい。

    • SSSさん
      大学の時に読んだ記憶があります。

      1回の出来事でも、一生引きずって

      しまう。。。

      絶対にいけないと思います。

      大学の時に読んだ記憶があります。

      1回の出来事でも、一生引きずって

      しまう。。。

      絶対にいけないと思います。

      2010/03/04
  • 感想は下巻に。

  • 『24人のビリー・ミリガン』上下巻
    『ビリー・ミリガンと23の棺』上下巻

    4冊、夢中になって一気読み。

    ここまで引き込まれてページを捲る手が止まらなかった本は他にない。ノンフィクションの醍醐味が詰まっている。

  • 2001/3/3
    非常におもしろかった。これがノンフィク
    ションだとしたら、これほど興味深いことはない。この本を読んで思ったのは多重人格者には、個有の内部社会が存在するということだ。それぞれの人格が一定(一部)の感情や思考をつかさどり、場面ごとにその役割に適任の人格が出てくる。
    人格どうしにはルールや秩序があり、保ゴ者別支導者に意識を持つことをコントロールされていた。その全ての人格の能力が続
    合されたなら、主人格のビリーはすばらしい才能の持ち主になるだろう。

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