- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152078117
作品紹介・あらすじ
『利己的な遺伝子』の著者がしめすダーウィン進化論の理論的到達点。
感想・レビュー・書評
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説得力のあるダーウィニズム。
PCでの繁殖プログラムはすごい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まずは上巻を読み終えた。
繰り返しが多くてやや冗長な感じもなくはない。それでも鋭い箇所も多くてこれはやっぱり(読みにくいけど)すごいわ。
収斂進化とか、いろいろ新しい呼び方も覚えつつ読み進めないと。 -
まえがきが、すべてを語る。1986年の作品。
これを読むだけで、ドーキンスという、アグレッシブな面がよくわかる。
また、ダーウィン教の信者であることがよくわかる。
ドーキンスは言う
『我々自身が存在しているのはなぜか?
ダーウィンとウォレスがその謎を解いた。』
ダーウィンのいうことは、よくわからない。
かんがえていることが、ちがう。
⑴ダーウィンのタイムスケールがちがう。
数万年から億年の考えをしている。なぜダーウィンはできたのだろうか。
⑵ダーウィンは、偶然の理論だった。盲目の偶然。とは言えない。
⑶デザインがすぐれている。原始的な単純さから、複雑に発展した。
ダーウィンが、種の起源を出した時と、その後の批判に応えた第六版とは違う。
生物体の複雑さは、その外見的なデザインのもつすぐれた効率に見あっている。
もし、これほどまで多くの複雑なデザインがどうしてできたのかを説明する必要がある。
とドーキンスは、考えている。
ドーキンスはいう
『ダーウィン主義とは、そこに遺伝的変異があって、しかもデタラメではない繁殖のもたらす結果が累積される時間がありさえすれば、途方もない結果が生まれる。』
デタラメな偶然は、変異においてであり、
繁殖は、デタラメではなく、
累積自然選択は、合理的である。
一つ一つを丁寧に整理して、原則を明らかすること。
なぜ、そのようにいうのか?
ドーキンスはいう
『自分の本が、一時的な衝撃として終わるよりは、長く衝撃力を持ち続けることを望むものである。・・・フランス語を話す人々が、テーブルを女性とみなしていないのと同じく、自分の読者を男性であるとは考えていない。』
このスタンスが、なぜか、微笑ましくも見える。 -
進化のプロセスにおける「自然淘汰」という現象において、「ランダム」と表現される淘汰について解説を行っています。
コンピュータシミュレーションによって得られた「偶発的」進化の頻度についての考察や、周囲の環境からなる淘汰圧についての事例などを述べつつ、強烈に創造論を否定します。
コンピュータ上に昆虫たちに視覚可能な花のモデルを作って、それを庭に面した窓を持つ室内に置き、そこに集まる虫たちによって数十年、数百年後に自然淘汰の過程が現るかも、という仮説はかなり惹かれました。windows8なら可能になりましたね 笑
様々な角度から進化という過程を論じているため、個人的には結構難しいと感じましたが、下巻も読んでみます。