- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152079299
作品紹介・あらすじ
ボトムと呼ばれる丘の上で育った二人の黒人の少女、奔放なスーラと敬虔なネル。正反対の性格を持つ彼女たちはそれゆえ固い友情で結ばれた。そしてネルの結婚式の行なわれた日スーラは町を出ていった。十年後たくさんのコマツグミがボトム中を飛び交うなかスーラは突然帰ってきた。すっかり大人となった二人は再会を喜んだが-。対照的な二人の黒人女性の友情とその破綻を黒人社会のなかの善と悪という視点から描いた全米図書賞候補作。
感想・レビュー・書評
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ファンタジー要素は一切ないのに比喩に比喩を重ねた文体で、わりと作中で不幸なことが起きてもマイルドにされてしまう。
集団に馴染めなかった女とかつての親友を中心にした女たちの話だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ネルとスーラはお互いを通して自分を見つめている感じがした。ボトムには多種多様な悪、嫌悪みたいなのがあって、これは日本人には非日常な理解しがたい背景があって、読み進めるのが困難。善悪と友情がテーマだったけど、普通だったらしないよね、常識的に考えて〜、みたいな悪でわかりにくい。そもそもそれも善なのか?という気もする。ただこんなに違う価値観ならわかり合うのは難しい、どれだけ好きな友達だとしても
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オハイオの川辺、谷間にあるメダリオン市を見下ろす丘の上の黒人の居住地ボトム。
1922年に12歳だったネル・ライトとスーラ・ピースは出会い、親友になります。
母エレーヌに堅苦しく躾られたネルと祖母エドナと母ハナの奔放な家系のスーラは対照的でしたが、共に孤独。
ネルの結婚後一時付き合いが途絶えますが…
祖母の代からの魔術的ともいえる家族の転変、戦争の影響も含めた熱気溢れる描写、女達のこまやかな感覚が面白い。
トニ・モリスンは1933年オハイオ生まれ、コーネル大学で博士号を取得。
1970年に「青い眼がほしい」でデビュー、これが73年の2作目。
1993年にはアメリカの黒人作家として初めてのノーベル賞を受賞。
この作品は1979年に一度「鳥を連れてきた女」として訳されています。 -
女性の友情が書かれていて、心に残りました。
文章の描写が幻想的で、鮮やかです。