グローバル経済を動かす愚かな人々

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152082077

感想・レビュー・書評

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  • P169 日本経済の何がおかしいのか
    議論の多くには奇妙な共通点がある。真剣で徹底した分析の代わりに、常に耳にするのが日本の欠陥を連ねた長いリストだけである。・・・列挙するのは真の分析ではない。
    日本は多くの問題を抱えているが、そうでない国があるだろうか?日本経済再生のための最大の障害は、長い構造的欠陥リストではなく、明晰な思考と政策を実行する勇気を欠いていることである。

  • グルーグマン氏の本を連続で読みましたが、現在の世界経済の問題を解き明かすには非常に参考になり、一連の本から、金融資本主義の問題の全容もつかむことが出来ました。今後起こる方向性も理解でき、今後の投資にも非常に参考になるものだと思います。

  • 1995年秋から97年夏に書かれたエッセイ

    ケインズ「経済学は良きにつけ悪しきにつけ危険」
    →人々は生活や政治について満足のいく回答を求めようとする。

    分かりやすい英語で表現できることを難解な数学で表現

    失業は悲劇→日々起こされるのは不公平
    失業の原因が実は十分に紙幣を印刷しなかったなどのつまらない原因
    →幼稚な説明だが事実

    労働の一括固定論の誤診(限られた職しかなく,生産性向上→職の減少)

    経済全体の生産性の向上と職の総数との関係は異なる。
    新聞記事→解雇に関する記事→新しい雇用は忘れられている。

    革新的な思想家→遊び心の持ち主

    企業のダウンサイジング(リストラ)は誇張されて報道されている。

    ヨーロッパの栄光という壮大なビジョンの崩壊
    →フランスは責任を他国になすりつける。

    サプライサイドエコノミクス(減税)→実証されていない。
    →レーガン時の成功のみが根拠。
    クリントン(増税)→新しい雇用,赤字の減少

    ボブ・ドール「増税→政府はあなたより金を有効に使えるから」

    金への信念→現実的ではなく,神秘主義的→金に特別な役割はない。
    金本位制→固定相場制の持つ弱点を含む。
    71年に金がドルから切り離された→ダウは700%上昇

    グローバル経済が悪影響→実際問題は国内にある
    →マーケットの嫌いなところが凝縮
    (マーケット=誰も責任を負わない。見えざる手)

    一種の潔癖さ→格安労働者に対する不潔な気持ち
    →買うべきではないという主張
    →第一世界の唯一の産業優位性を奪っている。

    この30年間は技術が進歩していない→失望の連続。
    →劇的な変化はない。
    オフィスのコンピュータ→従業員のゲーム→新たな課題

    ベビーシッター協力組合論争→クーポンの印刷で解決
    生産性革命→生産性の向上→雇用の減少

    「それほど頭がよいなら,私はなぜ金持ちではないのか?」
    →頭がいい人がなぜ馬鹿げたことをいうのか。
    経済学について本当に熟知することを望むなら,小さなモデルを理解しなければならない。

    シボレス(深い考察に取って変わってしまうスローガン)

    物価の安定は大きな恩恵→思いこみ。物価安定のコストは大きい。
    ECB→物価安定を最優先→シボレスによる安定感→危険

    日本は多くの問題→どの国も同じ→日銀によるマネーサプライの倍増
    →国債買い入れ,金利はもう下がらない→大衆の消費を誘発
    日銀と大蔵省→バブルの記憶→マネーサプライを増やせない。
    →10年前にしたことの逆では車で2度轢くのと同じ。

    15世紀末 ヨアヒムスタールで銀貨製造→ターラ―→ダラー

    エコノミスト 環境保護を支持→GDPを増やすものは善

    人々は物質面だけを気にするわけではない。他と比べた自分の生活レベルにも配慮する。
    金持ちの本当の利点→金持ちと知り合いになれる。
    地位のための競争は,ゼロサムゲーム

    何かが豊富になると,その価値は下がる。→情報も

    ジョージ・ソロス
    The Accidental Theorist 偶然の理論化→愚かな人々

    嫌われ者になる勇気と気骨のあるエコノミスト

  • 経済書は、もともと面白いものではないが、本書は読むのが困難だった。わかりやすいエッセイとのことだったが、ちっともわかりやすくない。1999年発行と古いのも理由のひとつだろうし、アメリカのリアルタイムの経済ニュースの知見がないとわかりにくいというのもあると思う。また翻訳の是非もあると思うが、とにかく、面白くない本だった。

  • \105

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著者プロフィール

NY市立大学教授。2008年、ノーベル経済学賞受賞。
イェール大学で学士号を、MITで博士号を取得。イェール大学、スタンフォード大学、MITで教鞭をとったのち、プリンストン大学経済学部教授。1982~83年には1年間大統領経済諮問委員会(CEA)のスタッフも務めた。主な研究分野は国際貿易。収穫逓増と不完全競争に焦点を置いた「新しい貿易理論」の創始者の1人である。国際金融、特に通貨危機の問題にも取り組む。1991年、アメリカ経済学会のジョンベイツクラーク賞受賞。日本語への翻訳書多数。

「2019年 『未完の資本主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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