エンディミオン (海外SFノヴェルズ)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (598ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152082091

作品紹介・あらすじ

32世紀、「テクノコア」の消滅とともに連邦が崩壊して三百年足らず、宇宙は星間政府と結託したカトリック教会、パクスの神権政治の元に統べられていた。惑星ハイペリオン-。パクス法廷の即決裁判により冤罪のまま刑死したはずの青年ロール・エンディミオンは、とある城砦の一室で再び覚醒した。やがて傍らに傅くアンドロイドの案内のまま、そこが廃都「エンディミオン」であることを知らされた彼は、待ち受ける一人の老人に引き合わされ、その正体を知って驚愕した。その老人こそ、教会によって禁書とされた『詩篇』の実作者にしてかつてのハイペリオン巡礼の一人、詩人マーティン・サイリーナスその人だったのだ!さらに老詩人はエンディミオンに驚くべき予言を告げる。「時間の墓標」が間もなく開き、一人の少女が現われる。彼女こそが全宇宙の命運を握っているのだ-。かくして、エンディミオンは「時間の墓標」を目指し旅立っていった。全宇宙の命運を握る一人の少女、来たるべき「教える者」を迫りくるパクスの魔手から救い出すために。ヒューゴー賞、ローカス賞をはじめ数多の賞に輝く『ハイペリオン』『ハイペリオンの没落』に続き、人気作家シモンズが放つ傑作SF叙事詩、堂々の第三部。

感想・レビュー・書評

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  • 四部作で一番面白い、とのこと。
    納得。
    惑星巡りのロードノベル&追跡劇。
    途中参加の悪役が印象的。
    いかだで巡るジャングルやら海洋惑星やら氷結惑星やら。
    あちこちで結構ひどい目に合う。

  • 冤罪で死んだと思われた男は
    なぜか復活します。
    彼は復活を拒否した、ひねくれものでした。

    そんな彼は一人の少女を見つけるように
    偉大なる詩人に命じられます。
    そして、忠実なるアンドロイドとともに
    はてしない旅へと赴くのです。

    そう、その少女はレイミアの娘です。
    ある種罪を背負った少女。
    母親似だね。
    はねっかえりだもん。

    そんな彼らの前に最後に
    最強の敵が待ち受けます。
    どうやら、これは何か続編でありそうですぞ?
    楽しみ。

  • ハイペリオンの没落の巻末に、エンディミオンをまだ読んでいない方がうらやましい!と書いてあったので、そんなにおもしろいのかと借りてみた。

    読むのにえらい時間がかかった(3週間)けど、確かにおもしろい。

    スターウォーズを見ているような気分。

    正直言って、主人公と思われる男女二人にはそれほど魅力を感じない(と言うところもスターウォーズを彷彿させる・・・)のだが、彼らを追うパクスのデ・ソヤ神父にしびれた。

    なにこのかっこいい人!

    一本筋の通った、めちゃくちゃ頼りになる、敵に回したら怖い、味方になったらとっても心強い人。

    それでいて、えらい自己評価が低い。そこもまた魅力だわ。

    「まだ何も功績を上げていないのか?」と、彼に面と向かって毒舌を吐く女性兵士とか、ハイペリオンの大虐殺の中でタフに生き残り、その後ずっと神父の直属の部下として働く黒人兵士とかも素敵。

  • 分厚いので、一気にというわけにはいかなかったが、読み切った。前作を上回る壮大な構想に、若干圧倒され気味だ。次作エンディミオンの覚醒ではさらにスケールアップするそうなので、楽しみ。

  • "ハイペリオンシリーズ"の第三巻。あまりに長い物語なので、一気読みは到底無理。で、どうしても途切れ途切れに読んでゆく事になる。そうすると毎回少しわ後戻りして読み返さないと記憶がつづかづ前に進めない。ということで何百頁もあるボリュームが軽く1.2倍位の読まねば量に増えている。いったいいつ読み始めたのだろうか。一年以内には読み終わりたいものだと思っていたが果たしてそれが達成できたかわ・・・もはや不明である。すまぬ。

  • ここまで読んできたあなたにもう怖いものはありません。アイネイアーかわいいですよね。

  • ハイペリオン、ハイペリオンの没落に続く作品です。前二作の世界を踏まえて、さらに物語が広がっていっています。A・ベティックという登場人物が素敵です。

  • この4部作の中では、最もストレートなエンタメ話になっている、この作品が一番好きです。

  • WEB崩壊による連邦の消滅から3世紀後、聖十字架の力による「復活」を手にしたカトリック教会の勢力の強まる世界。惑星ハイペリオンに住むある成年ロール・エンディミオンは、処刑されるところを助けられ、ブローンの娘アイネイアーの護衛を依頼される。
    駿足を誇る領事の宇宙船と、なぜかアイネイアーに対してだけ作動するようになった転位ゲートによって逃走を続ける主人公たちに対して、搭乗員に死と復活を強いることで急加速を可能にした教会の急使船が徐々に迫っていく展開は手に汗を握る。戦闘艦の艦長からアイネイアー追跡責任者に大抜擢された神父デ・ソヤの悩みと戸惑いも注目。
    今作は語られない謎を多く残して終わり、最終作に期待。

  • どきどきわくわく一気読み。まだまだ読むべき作品はこの世界にたくさんあると思わせてくれました。「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」の続きになります。前作「ハイペリオンの没落」から三百年後。ある日突然ヒーローになることを願われた青年が物静かで確固とした意思を持つアンドロイドと、宇宙の運命を握っているらしい少女を守りながら、各惑星をめぐる。各惑星をつなぐのは前作で崩壊したどこでもドアばりのゲート。追っ手は、前作で忌まわしいものとして書かれていた甦りをもたらす聖十字架と呼ばれる寄生体を神秘なものとして自らに取り込んだカトリック教会。それぞれの目的や謎や思惑、そして読者の感情も入り乱れて流れていきます。謎解きは次巻ということなのでしょうか。今作は映像的な華々しさのあるヒロイックサーガになっています。先日アバターを観た時に、「デューン・砂の惑星」を3Dで観たいと思ったのですが、エンディミオンも映像で見てみたいですね。もっとも、読んでる最中から脳裏でばっちり映像化される造形の面白さもこの作品の魅力です。

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