- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152083142
作品紹介・あらすじ
フリーターのニコラは、ひょんなことから世界的大企業社長フレデリック・ドラモンのパーソナル・テイスターに雇われた。自分の好みを殺して相手の好みを我がものとしたニコラは、食事だけでなく、映画、書物など、あらゆる私的活動に関して味見役を担っていく。だが、次第に過激になっていくフレデリックの要求に応えきれなくなったニコラが彼のもとを去ったとき、恐ろしいことが…。人生の美食を追求する富豪。それを完璧にする試食家。二人がたどる奇妙で危険な関係。サイコティックでセンシュアルなサスペンス。2000年フランスコニャック国際ミステリー映画祭グランプリ/批評家賞受賞作品の原作。
感想・レビュー・書評
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フリーターのニコラは、ひょんなことから世界的大企業社長フレデリック・ドラモンのパーソナル・テイスターに雇われた。自分の好みを殺して相手の好みを我がものとしたニコラは、食事だけでなく、映画、書物など、あらゆる私的活動に関して味見役を担っていく。だが、次第に過激になっていくフレデリックの要求に応えきれなくなったニコラが彼のもとを去ったとき、恐ろしいことが……。人生の美食を追求する富豪。それを完璧にする試食家。二人がたどる奇妙で危険な関係。サイコティックでセンシュアルなサスペンス。2000年フランスコニャック国際ミステリー映画祭グランプリ/批評家賞受賞作品の原作。
原題:Affaires de goût
(1999年)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
狂愛
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生活のありとあらゆるものを"試食"させなければ生きられない男と、その男のそばで"試食"しなければ生きられない男の狂気的で濃密な関係がどこまでエスカレートしていくのか、不穏極まりない雰囲気のなか一気に読み進めた。迎えたラストにはゾッとしたようなほっとしたような、何とも言えない気持ちになって好みの読後感。二人は恋愛関係ではないけれど恋愛以上の相手への執着心と依存心があり、どうしたって離れられないのだろうな…と思った。面白かった!
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本人に先立って味見をする「試食係」という秀逸な思いつきが、だんだん狂気を帯びてくるのに、その渦中の二人はこの上なく楽しんでいて、どんどん加速していく。眩暈がしそう。真っ当な愛が一瞬試食係を正気に戻しそうになるけれど、自分からすすんで囚われた呪縛は解けない。
共依存の関係は、悲しいけれど、他人には分からない密やかな幸せもあるのか。 -
この、主人公うらやましい ―と思ってしまった。
物語の前半で結果はどちらかしかないな、と察したけど、この結末も納得できるものだと感じました。
こういう愛もありなんだろうな。。。とも
ただ一人のために尽くすことができる そんな対象に出会えるのは、幸せなことなのかも。とも感じました。
DVD見ようか、迷いますね。 -
ディテールが魅力的でないのでシナリオを読み進めるように読んだ。
映画はみてみたい。 -
心理サスペンスのような、でも変わった話。感覚的な描写がすごく上手いなぁ。原文で読めたらもっとすごいんだろうな。妖しくも魅力的で怖くて奇妙な主従関係。
映画化されてるそうだから、観てみたい。