- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152084033
作品紹介・あらすじ
書店のアルバイトとして働くキャル・カニングハムは作家志望の青年。いつの日か傑作をものすることを夢見ているが、小説の素材集めと称して女遊びに興じるばかりでいっこうに筆は進まない。ある日、ルームメートの法学生スチュワートがひそかに小説を書いていることを知ったキャルは、留守中にその原稿を盗み見てしまう。それはキャル自身をモデルにした小説で、まごうことなき傑作だった!ところがその矢先、スチュワートが交通事故で亡くなり、キャルはその原稿を自分の作品と偽って発表する。一躍ベストセラー作家となったキャルだったが、盗作の事実を知る脅迫者が現われた時から、彼の人生は音を立てて崩れていく…。スティーヴン・キングをして「ヒッチコックの最高傑作に比肩するスリラー」と言わしめた、異能の大型新人のデビュー・ノヴェル。
感想・レビュー・書評
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書店のアルバイトとして働くキャル・カニングハムは作家志望の青年。いつの日か傑作をものすることを夢見ているが、小説の素材集めと称して女遊びに興じるばかりでいっこうに筆は進まない。ある日、ルームメートの法学生スチュワートがひそかに小説を書いていることを知ったキャルは、留守中にその原稿を盗み見てしまう。それはキャル自身をモデルにした小説で、まごうことなき傑作だった!ところがその矢先、スチュワートが交通事故で亡くなり、キャルはその原稿を自分の作品と偽って発表する。一躍ベストセラー作家となったキャルだったが、盗作の事実を知る脅迫者が現われた時から、彼の人生は音を立てて崩れていく…。スティーヴン・キングをして「ヒッチコックの最高傑作に比肩するスリラー」と言わしめた、異能の大型新人のデビュー・ノヴェル。
原題:About the author
(2001年) -
しかし、よくできたストーリーだ。主人公が秘密を守る為に必死で奔走する様が面白い。いささか、オチが綺麗過ぎる気がするけど。
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面白いと思った本の結末をどんなタイミングで読むか。それもけっこう大事だ。「著者略歴」はまさにそういう本で、読む量を調整して、最後を今朝、町の騒音もない時間にしたかった。昨夜は最後の章を残して眠ることにした。
それが正解だった。前の晩に予想していた最悪の結末とは全く違ったからだ。主人公の悪い奴じゃなく、だめなだけの性格のいい面をなんとかかばいたくなる。そこを見事に救ってくれる話だったのだ。
普通、面白い本と言うと、実はうつろで後に残らないものが多い。それが悪いというのではなく、そういうものだ。マイケル・クライトンの小説の分かりやすい善悪の設定、どんどん生まれる次の壁。しかし毎度そうだけれど、10日も経ったら、在り来たりの教訓しか残っていない。
ジョン・コラピントによるこの本は違う。主人公はダイハードよりも逡巡して、その中でよくもない選択を止むに止まれずバシバシしてしまう。この主人公のだめさ加減にけっこう惹かれるのだ。そこには教訓が残るのではなく、ああ、いい奴なんだよな、という納得が残る。
早朝に読み終えたので、今日1日、この納得感、開放感に浸ることができる。今日はきれいに晴れてるし。 -
軽快で一気に読めます。ハラハラどきどき嘘に嘘を重ねる怖さ、危なっかしさをよく表してます。