発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法

  • 早川書房
3.75
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本棚登録 : 2372
感想 : 181
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152084262

作品紹介・あらすじ

パーム、プラダ、ペプシ、アップル、P&G…多くの一流企業をクライアントに持ち、子供用歯ブラシからコンピュータ、鉄道車両にいたるまで、機能的で遊び心に満ちた製品を開発しつづけ、世界中の注目を集めているデザイン・ファームIDEO。彼らはどのようにして斬新なアイデアを次々と生み出し、育み、形にしているのか?これまでIDEOで体系的に実践され、洗練されてきた最高機密「イノベーションの技法」が、同社のゼネラルマネジャーによってついに明かされる。会社の規模や業種を問わず使えるマインドセットとツールを多数紹介。会社の創造力を高め、文化を育て、持続的にイノベーションを生み出しつづける方法を、さまざまな実例と写真をまじえてわかりやすく解説する。洞察に満ちた「目からウロコ」のビジネス書。

感想・レビュー・書評

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  • IDEOの仕事の進め方をもとにイノベーションを生み出す秘訣が書かれた本。
    一つ一つはシンプルだけど、枠を飛び越える勇気と発想する習慣をもって慣れることが大事だと思った。
    仕事が楽しそうでIDEOっていいなー。



    ・理解、観察、視覚化、評価とブラッシュアップ、実現のステップからイノベーションが生まれる。
    ・日常生活のバグリストを作るとそこからイノベーションが生まれる。他人の観察からでもバグリストが見えてくる。
    ・名詞ではなく動詞で考える。電話ではなく電話をかけるという行動で考えると真に必要なものが見えてくる。
    ・ブレインストーミングに、精神の筋肉をストレッチさせることも参加メンバーによっては大事。質より量。よいアイデアを手に入れる最良の方法は多くのアイデアを手に入れること。(ボーリング)
    ・ウッズもエジソンも、ホットなチームがいたからこそ、成果がだせている。エジソンとは多くの人々による作品を意味する集合名詞だった。
    ・プロトタイプは写真にまさる。
    ・温室の作業環境を作ることも、大事。
    ・楽しい経験をつくる。
    ・ウェットナップインターフェイスを作る。入りやすい入口、ミスを許す、楽しいおまけ、クリックは少なく、色のインスピレーション、舞台裏を見せる。

  • IDEOの中でどのようなプロセスでイノベーションが生まれているのか、イノベーションを生むチームの在り方とはどのようなものなのかといったことが、数々の具体的な製品や発想が生まれた過程を紹介しながら描かれている。

    優れたイノベーションにつなげるための「観察」の方法として、ルールを破る使い方をする人を共感を持って観察する方法を説いたり、固定的な観念を打ち破るプロダクトをつくるために「名詞ではなく動詞で」製品を考えたりするという取り組みは、心掛けひとつですぐにでも応用できそうな取り組みであると感じた。

    また、イノベーションが生まれるワークショップの進め方や、ホット・チームの作り方については、実践の中から生まれてきた助言がたくさん盛り込まれていた。

    ワークショップもただ同じペースでやればよいのではなく、アイデアの生まれるペースが落ちてきたときに方向を転換したり焦点を絞り込んだりするコーディネーターの役割が非常に重要である。

    また、チームでイノベーションを生み出すときの、異質な人々を取り込むことの大切さやターゲットとなる期日を絞り込んで期間限定で取り組むことの重要性は、同じような取り組みを行いながらも成功するチームと失敗するチームの違いを知るうえで参考になった。

    何より、記述が生き生きとしており、一つひとつのアイデアや助言が具体的でわかりやすいため、実際に取り組んでみようという気にさせられる。

    とても元気をもらえる本だった。

  • ・クリエイティビティを育むためには、リスクや大胆なアイデアを受入れ、ときおり失敗があっても大目に見ることだ。
    ・実際に使っている人々の所へ行くのだ。
    ・好調を保ちたければ、月に2回以上は、ブレインストーミングの筋肉を鍛える必要がある。
    ・ホットなプロジェクトチームは、明確な目標と、厳しいデッドラインの基に結成される。
    ・Tシャツのコストなどたかが知れているのに、チームの連帯感という大きな見返りがある。
    ・Tシャツは動く発想の源泉。それ自体が刺激となる。
    ・プロトタイプ製作は、気持ちの問題である。
    ・プロトタイプをつくるのは、演じることでもある。作業を前進させる。
    ・イノベーションにはチームが必要。チームには生成し、成長する温室が必要である。
    ・プロセスを中断すべき時を知り、その時点のかたちで、それを「生きたもの」にすることだ。

  • デザインファームの仕事って、具体的にしりませんでしたが、かっこいいですね。他でも聞いた(読んだ)ことがあるキーワードとして、アイデアは質より量。なるほど。手数を出していこう。成功している人は、たくさん失敗もしているっていうのもあったな。

  • いかに慣習がイノベーションはばむか。しかし革新的であると認識する大衆心理をつかむのには、ただ革新的であるだけではいけないんだ。
    それを生み出す環境づくりはとても楽しくて参考になる。
    2010.5.23

  • IDEO社の製品開発の話。
    観察が大切。
    動詞で考えること。

    本を読むとジョブ理論が思い浮かんだ。製品やサービスは顧客の課題を解決するもの、何かの仕事を代替して楽にしてくれるものであるべき、と。
    観察しながら何に困っているかを見抜き、何を解決してくれる商品ですと売っていくことが大切なんだと思う。

    洋書特有の頭に入ってこない文章がつらい。

  • 2000年だと新しかった考え方も今となっては、という気がする。イノベーションの事例がiPhoneすら出てこないと古さが。。。とはいえ、学ぶべきところも多くあるけど、読んでて正直たいして面白くないかな。

  • デザインに携わっていないが、デザインの思考が必要と思い、買ってみたが、難しかった。

  • ブレインストーミングとプロトタイプ製作
    ブレインストーミング
    ・毎日、60分まで。ノートはとらない。
    ・7つの秘訣
    ・・焦点を明確に。(テーマの提示)。遊び心(批判・論争しない。)。アイデアを数える。力を蓄積し、ジャンプする。場所(壁、テーブルに包装紙。ポストイット、油性マーカー。)。ウォーミングアップ(テンポの早い言葉遊び。材料を見ながら)。身体を使う(視覚的、関係するものを持ち込む。プロトタイプを使う。身振り)
    ・・台無しにする6つの落とし穴
    ・プロトタイプ製作
    ・・ベゾスは問題を部分に分け、他のことをしながら同時に意思決定をする。海図を手に入れる前に船を出す。

  • ブレストのやり方が具体的でめっちゃいい。やってみよう。アイデアが頭にある状態で仕事ができるから定期的なブレストは価値がありそう。
    ブレストはテーマ設定と雰囲気作り、進行とアイデアを刺激する環境が大切かな。
    ただ、定期的にブレストやれる雰囲気のチームづくりって容易じゃないよな。

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著者プロフィール

共同経営者として兄のデイヴィッドとともに、IDEOをわずか15人のデザイナー集団から従業員600人の会社へと成長させる。広報やマーケティングの面でリーダーシップを発揮し、ベストセラーとなった『発想する会社!』『イノベーションの達人!』を上梓。イノベーション文化を築き、組織の潜在的な創造力を引き出す方法について世界30カ国以上で講演する。UCバークレーのハース・ビジネススクールと東京大学の「iスクール」でエグゼクティブ・フェローを務める。

「2014年 『クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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