巨大企業が民主主義を滅ぼす

  • 早川書房 (2003年8月20日発売)
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本 ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784152084989

感想・レビュー・書評

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  •  アメリカの研究者が巨大企業の傍若無人とその対策をまとめる。

     巨大資本は利益の為に人権を踏みにじる。資金力を背景に政治を味方につけ、民主主義は無力化されている。その現状を大量の情報を基に説明していく。あまりの情報の多さに読みにくさを感じるが、それだけ現状が大変であるということなのだと思う。
     後半では市民としてどう対応していくかがまとめられている。もう選挙で一票入れるだけでは市民の義務を果たしたとは言えないことがよく分かる。

     日本の原発問題の本質ともつながってくる一冊。

  • 今や国際的企業があまりにも巨大になりすぎかつ力を持ち、国家はそれらの企業がやりやすいように政策を立て、支援を仰がなければやっていかれない。
    まさに国家までもが市場の思うがままになってきている。

    ヴィクトリア朝〜ウォール街の暴落(1929)

    ○自由主義=新古典は=リベラリズム「国家の役割は契約を履行し、安全な通貨を供給し、市場の勢力が歪曲されないようにすること」

    ○ケインズ理論「政府は混合経済と福祉国家の路線で経済的総需要と完全雇用を持続しなければならない」

    1973年 石油危機
         「インフレと失業は同時に発生しない」×

    再び自由主義へ「自由市場のほうが商品・サービスを国家より効果的に配分できる、政府が市場の破綻と戦おうとしても何もメリットはない」←レーガン(サプライサイド経済学)、サッチャー(マネタライズ)→ニューライトは、完全雇用の目標と手厚い福祉国家ではなく、インフレ縮小と公共支出の削減を重視した。
    そして、強欲は善とされた。←ミルトン・フリードマン、フリードリヒ・ハイエクらeconomist

  • クオリティがかなり高い。今の世界の状況が書かれている。今はアメリカ一極集中ではなく、企業が世界を牛耳っているとのこと。いつの間にか、企業は巨大になりすぎた。一企業が、中小国の一つの国の予算よりも大きくなっている。巨大企業より、予算が大きい国は、約20ヶ国程度しかないとのこと。さらに、世界の秩序を保っていると思われる国連ですら、資金提供を受けている企業には、強い立場が取れず、企業のいいように使われているような状況になっているとのこと。今の社会は、大分おかしい。そして、この奇妙な現象を改善する手立ては、皆無のようにすら思えてしまう。

  • チキータ問題など
    アメリカの政治と経済の話が
    わかりやすく書かれていた。

    いち消費者としての
    行動のとり方を
    考えさせられる。

  • もやもやもやー。

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