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本 ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784152085092
感想・レビュー・書評
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社会
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人間の肥満のメカニズムはまだまだ解明されていないことが多くて、世の中のダイエット論がいかにいい加減かということが分かった。肥満ってもしかして喫煙よりも体に悪いんじゃない。子供が運動もせずお菓子ばっかり食べてブクブクとか、こわすぎる。
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肥満遺伝子レプチン発見まではエキサイティングなのだが、あくまで病的な患者にのみ有効なのである。一般人が普通に肥満体になることを防止するには食事と運動量を見直すことが最善策なのだ。そんなに簡単に減量ができるダイエット薬はこの先にも開発されそうにない。
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2001年アメリカで太りすぎの成人は6割、日本でも2割である。
世界の多くの国では肥満が伝染病のように蔓延している。
「20歳分の加齢」と同じ悪影響を健康に及ぼし、成人病に罹患しやすくする肥満は、
いまや治療が必要な病と見なさなければならない。
著者は肥満の問題を大きく分けて2つの観点から述べている。
前半は肥満を科学的に分析し、肥満遺伝子レプチンについて詳述。
肥満遺伝子の発見に期待が高まる理由の一つに製薬業界の思惑がある。
肥満は1兆ドル産業を支える疾患であり、製薬会社は
「夢のやせ薬」の開発を目指して、肥満遺伝子の研究を支援している。
著者はこうした産学連携の問題点を暴き、命取りとなる副作用がある抗肥満薬の
歴史を振り返りながら、肥満を取り巻く巨大ビジネスの実態に迫っている。
一方で後半は、肥満が蔓延する事態を許している行政や外食産業の利潤優先の姿勢に批判を浴びせる。
安い欧米の輸入食品が途上国の生活様式、食文化を破壊したため、
先進国よりも途上国における肥満の方が深刻であると筆者は説く。
南太平洋にあるコスラエ島では島民の85%が肥満に相当し平均寿命が55歳までに縮んでしまったのだ。
このように肥満を蔓延させた張本人はアメリカの食文化である。
アメリカ国内では子供をターゲットとしたファストフード店のマーケティングや
清涼飲料会社と学校の癒着が事態の悪化に拍車をかけている。
また教育システムが体育の授業を削減したおかげでますます肥満に拍車がかかる。
いまこそ、こうした事態を許している社会制度に反対の声を上げなければならないと著者は警告する。 -
今回は肥満は美徳か悪徳かどっちなにだろうという内容。
ヴィレンドルフのヴィーナスは、なんて豊満なんだろう?・・2万5千年前はこれが崇拝の象徴だったなんて。胸もあって羨ましい限りなんて思っていたらこんな人はいなかった。狩猟時代だから太れるわけがなく見たこともない空想の産物ということ。肥満で動けなくなるとか病気とかその時代の人は思いつきもしなかったんだろうな。
古代ギリシャはヤバイよ。食ったら吐き食ったら吐き・・それが富の象徴。君主のディニュシオスさんは「口にいっぱい食べ物詰め込みながら腐敗して死にたい」て言ってるぐらい・・(恐怖) なんかこの時代は肥満は楽しそうだな。
それに反し肥満は悪だという考えも有ったらしい。太らない薬もあったし男性を喜ばせるため女性が自ら食を断ち死ぬことも。
これから考えると狩猟時代を除けば殆どの時代が大食と痩せるのが相対してきたのじゃないだろうか?
私は子供の頃から母親に常に太ってはいけないと言われつづけてきた。だから駄目なものかと思いきや幼稚園には太っているけど観音様みたいな男の子がいてみんなに大人気だしそんな悪いイメージは持っていなかっな。今はたぶん人並なイメージをもっているけど自分が太っているには嫌なんだろうな。胸がないのでバランスが悪いから痩せなきゃって思う。 -
部室にあったのを拝借。前々からタイトルが気になっていたのです。
ところで誰でしょうね、置いた人。
肥満自体の科学的なことや社会的なことだけでなく、それを解明する科学者たちにも焦点があたっているのが個人的にはよかった。
「科学者史」的な、伝記っぽい本がもっと増えてもいいと思うんだけどなー。『生物と無生物の間』みたいな書き口でさ。
とてもおもしろい類の人たちだと思うし、もっと世間の印象を変えるぐらいに表に出てほしい。
お堅い科学の本を読むのが苦手な人におすすめ。医学+生物学+社会(サブカルやルポ)っぽいかな。
あらためて、自分は医学や健康にいくぶんの興味があるんだなーと思いました。おいしくご飯を食べれるのが一番ですね。 -
タイトルに惹かれて買いました(そんなんばっかり)。
やー…他人事ではないですよねぇ…。絶食すれば瘠せられるというものでもなし、悩ましい。
わぁ、頭悪そうな感想_| ̄|○