ケリー・ギャングの真実の歴史

  • 早川書房 (2003年10月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784152085238

感想・レビュー・書評

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  • ストーリーに惹き込まれるということもなく、読む手が止まらないということもない。
    でも、彼になのか文章になのか冒頭を読んだ時からずっと魅了されていた。
    なんだかよくわからないが、面白い本だったというよりはとにかく魅力的な本だった。

  • 読んでいると、私の心に、夏の厳しさと冬の厳しさが、どちらもとても長く続きました。
    来る日も来る日も、夏なら日差しと乾きと羽虫と樹木の甘い匂いでうんざりし、冬なら雨や雪で濡れて重くて冷たい革や布をまとい、ヒビ割れやタコや擦り傷だらけの手指の痛みに泣く・・・。
    ネッド・ケリーの人生に、幸せの季節は凄く短く、春ですら雷鳴や奇妙な雲が垂れ込めていて、痛ましかった。

    私がこの本を見たくなったきっかけは、2019年公開された映画「トゥルーヒストリーオブザケリーギャング」。疾走する馬にしっかりしがみついた赤いドレスをまとった姿が、本編中に何度かスクリーンに現れます。その映像が訴える意味が、本編の坦懐が進むことで変わっていく。それは主人公ネッドの成長でもあるはずですが、彼のじんせいのよりもずっともっと根深い意味があるような気がしたんです。私には映画だけではアイルランド移民である意味がわからなかった。もっとよく知りたくて、映画の原作となったという、この本を読み始めたんです。
    あまりに酷い環境なので少し読むだけでどっと疲れますが、彼の最後を看取りたいと思うほどに彼の魅力につかまって、最後まで読み切れました。
    「貧者の愛は欲得ずくの愛だ」というネッドがたどり着いた言葉は、ネッド本人の人生での愛はその真逆だったことが、とても切ない。

  • 2003-10-00

  • オーストラリアの開拓時代にこのような物語があったとは全く知らなかった。
    あまり歴史がない国・・というような思い込みがあったが、開拓時代にはいろいろな歴史と物語があったのだな・・と感じ入った。
    また、アイルランドの興味深い習慣にも驚きを覚えた。

  • オーストラリアの悲劇の英雄、ネッドケリーの物語。オーストラリア開拓初期の様子、大陸の広さが頭の中に広がる。

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