もう肉も卵も牛乳もいらない! 完全菜食主義「ヴィーガニズム」のすすめ

  • 早川書房 (2004年6月18日発売)
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本 ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784152085733

感想・レビュー・書評

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  • これは読んでいて辛かった。ヴィーガンについて知りたいと思い借りてきた一冊だけど、農場の牛や豚や鶏の置かれている状況が痛ましい。
    放牧はいいのかと思えば、意外に環境破壊を進めているらしい。

    じゃ、今すぐ肉食をやめるか?と問われても…やはりやめない。理屈で考えれば肉を食べなくても生きていけると思う。
    いずれ食糧難になれば食べたくても肉は食べれなくなるだろうから、今のうち感謝しながら戴くつもりだ。

    あとね、肉食も一つの文化だと思うので、細く長く残していってほしい。クリスマスの時だけでも贅沢する程度に。

  • コレステロールを摂らない=心臓病への備え。
    ファイトケミカル=がんの危険を減らす。
    しっかり食べて痩せる=重さの割にカロリーが低いもの
    牛乳の消化酵素がない
    狂牛病の恐怖

    家畜たちへの倫理観。
    世界飢餓への備え。

    食欲を感じたらすぐに新鮮な果物や野菜、全粒穀物、豆類を食べる。重量の割にカロリーが少ない。
    一日1.3~1.8キロを食べている
    2500kcalにするための重さ=チーズなら600g、桃だと7.5キロ。

    植物性のものでも、木の実、種、アボカド、ココナッツ、植物性油は重量あたりのカロリーがたかい。

    シンタニ博士のEMI表(イートモアインデックス)

  • ビーガンになることについて、健康、畜産業、環境負荷の3つの観点から論じており、バランスがいい内容だった。

    ・産卵鶏(レイヤー)のひよこは孵化後、性別を鑑定されて雄は捨てられるか、ミンチにされて肥料となる。産卵効率が落ちた使用済みの雌鶏は筋肉が少ないため、ポットパイか動物の餌に加工される。
    ・牛は20年ほど生きる動物だが、乳牛は産乳量が減る5歳頃になると食肉処理場に送られるが、肉は固いため、ファストフードのハンバーガー等の安い挽肉として用いられる。乳牛が生んだ雄の子牛は、食肉産業に売られる。
    ・世界の穀物の38%は家畜の餌として用いられる(Kendall, Pimentel, 1994)。

    畜産業の実態については「雑食動物のジレンマ」でも描かれていたが、この本でも新たな実態を学ぶことになった。欧米人にベジタリアンが多い理由もわかってきたし、現在の畜産業は数十年後には過去の話になっていくのではないかとも思った。動物性蛋白ではあるが、ヘルシーとされる魚食が近年世界的に増えてもいるのも、その表れだろう。

    健康や環境負荷の観点を主目的に読んだので、ビーガンになることにはほとんど関心がなかったが、植物を中心とした食生活をもっと進めて行こうという気持ちにはなった。巻末に、日本人の立場で健康面からの注意がコメントとして載せられているのは、気が利いている。日本人にとって出汁を摂らない生活は考えにくいし、魚はDHAやEPAの点で健康に良い。ビタミンB12を摂るために乳製品や卵も必要という指摘も親切。現実的な範囲で、自らの健康に良い食事を心がけるだけでも、植物を中心とした食事になっていくだろうと思う。

  • 前々から断片的に得ていた情報が、具体的に決定的に書かれていた。

    成分的な視点からの「動物性脂肪不要論」、全く持って同感・確信・影響されてしまった。現代社会の食生活が、あたかも正しく当たり前のように捉え、迷いもなく前へ倣え!をしている現状、その危険性に気づき、行動を変えれる唯一の方法は、やはり学びだけだなと感じた。

    家畜の過酷な飼育状況、扱われ方、工場のような処理場、何もかも効率最優先になっている。ただ、その弊害として、負の要素が我々に返ってくる。結局、誠実さのない効率化は、長期的に見て効率が悪い事がわかる。

    現代のマーケット、外食産業などの状況から、ヴィーガン(完全菜食主義者)になるには、かなりの不便を強いられる。自宅ならまだしも、外に出ると、食べれるものがかなり制限されてしまう。ただそうであっても、ヴィーガン精神を持って生きる事により、そうでない人より、多くの恩恵が得られるものと思う。

    この本を読み、ただ現状を知るだけで、自然に行動を変える事ができる。この本を読んだ上で、映画「いのちの食べかた」なんかを見ると、かなり多くの学びを得ると思う。

  • 健康、家畜動物への共感、飢餓撲滅、環境保全、ヴィーガンになる理由が包括的に書かれた本。
    これ一冊で、すべての理由をマークできていると思う。きちんと日本人のヴィーガンに向けてを最後につけてくれているのもうれしい。
    食べ物に対する意識を大きく揺るがされる本。中学校の課題図書として推奨したい。いかに常識が常識でないか。知らされない事が多すぎる。自分で知っていく姿勢が大事。

  • これはヤバイ。
    質的な内容も濃いけれど、
    なによりも人類の今までの
    ありよう、今後の将来までもが
    みえてきそうな一冊。
    食文化や食生活に疑問や不安が
    ある人は読んでソンはないです。

    若干、菜食主義の薦め方が
    前面にでていたり、専門家や
    データーなどで難しくみられる
    記述もありますが、必読の書
    かと思います。

  • 分類=食生活。04年6月。

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