- Amazon.co.jp ・本 (527ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152086488
感想・レビュー・書評
-
2020年5月6日読了。
海底に沈没した昔の客船や軍艦に潜り、磁器や海図、舵輪などの遺物を持ち帰るレック・ダイビング。
世界でも最も危険なレジャーで、死がすぐにやってくるレジャーでもある。
大西洋でレックダイビングをしていたダイバーが漁師からとっておきの漁場の情報を聞く。好漁場は沈没した船が魚の住処になっていることも多いためだ。
同業者にバレないように潜るとそこには想像のしなかった沈没船が横たわっていた。
第二次世界大戦のドイツ海軍潜水艦「Uボート」。
しかし、その海域で沈没した記録がない。
手がかりを求め、レックダイバーたちは何度も挑戦するが、そんなダイバーをあざ笑うかのようにダイバーの命が失われていく。
仲違いしていた二人の天才レックダイバーが、手を結び、記録のない潜水艦「U-Who」の艦名に迫る。
ノンフィクション大作。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ほぼ小説として読んだ。巻頭写真ではただのハゲた中年にしか見えないのだが、本文の中ではかっこいい。
-
薦められて読んだ。アメリカ、ニュージャージ沖で発見されたUボート。ドイツそこまで来とったんか!ただ水深70mで発見されたUボートの謎に挑むレックダイバーたちに死傷者続出。潜水病にならないよう混合空気を開発して挑むチャタトン。手に汗握るノン・フィクション。
-
幻のUボートを追うレックダイバーの話だが、何せ60mとか70mのレベルに潜る奴らなので、レクリエーショナルな通常のダイビングとは全く違う世界で、命がけの緊張感が伝わってきて手に汗握る展開だった。
-
アメリカの海岸沖に沈んだUボートを偶然発見したダイバーがその歴史を探る為に命をかけるノンフィクション。
アメリカ的表現がそのまま翻訳されおり、ちょっと馴染まない部分もある。最初の100ページ位は、読むの辛いなぁー、と感じていたが、Uボート発見後から俄然面白くなった。最後までドキドキが続くし、謎解きも面白い。 -
戦史にも残っていないUボートの沈没船。彼らはどこからきて、何を行い、そしてなぜ沈んだのか?
そんな彼らに魅せられた男たちが、人生、命を懸けて謎に挑むドキュメンタリー -
難破船を探検するレックダイバーと言われるダイバーたちは、ニュージャージー沖の記録のないUボートを発見しその謎を明かす。
優秀なダイバーたちは命がけの難破船探検で何人も命を失う。当時の技術では回避できなかった潜水病(深海から一気に上がると体に甚大なダメージがでる)と窒素病(ボンベに入っている窒素が原因で判断能力が鈍くなる。工具を右手から左手に持ち変えるていどの単純な判断ができなくなる)と、死に隣り合わせの恐怖に絶えないといけない危険な作業になる。スキューバダイビングとは比べ物にならない危険さ。
ハラハラドキドキの冒険のノンフィクションで引きこまれて分厚い本だが一気に読んでしまった。Uボートの乗組員の話がでてきて構成が面白いと思う。ダイバーやUボート乗組員たちの人生模様が切ない。ダイバーたちの個性的な人生や生活は型破りだ。特にベトナム戦争で衛生兵をやってたダイバーは立派だが近寄りがたいぐらいの使命感がある。
素人が誤って記録された歴史資料をくつがえすことになる執念と過程が興味深く描かれている。
海外ノンフィクションの傑作。 -
昔から宇宙と深海には同じような恐怖を抱いていた。そしてまたそこへ行く人にあこがれを抱いている。
この本のダイバー達は、本当にすばらしい。深海の底知れない恐怖とともに、わくわくするような煌めきを教えてくれる。そして真面目で、真摯な人としての在り方に感銘した。
後半は特にUボートの謎解きとなっていて、面白く読めた。そして、同じ大戦を戦った国、あるいは特攻のような同じむなしい戦いを強いられた国として、やるせない気持ちにもなった。 -
レックダイビングで沈没船から遺品を引き上げる男達.しかしそのとき彼らが見つけたものはナチスドイツのUボートだった.そしてそのUボートにはそこで撃沈された記録が無かった.いったいこのUボートは何なのか.謎を解明すべくチャタトンとコーラーを始めとするレッグダイバー達の危険な挑戦を描く.