Tokyo Space Dairy

  • 早川書房 (2006年4月7日発売)
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本 ・マンガ (184ページ) / ISBN・EAN: 9784152087126

感想・レビュー・書評

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  • SF小説は数える程しか読んだ事がなかった。もっと読んでみたくなった。
    痛々しい少女エロスのというイメージしかなくてごめんなさい。綴られた文章とかイラストのセンス、すきな感じ。
    自由になると自由を手に入れるという事を失う。読み終えた感想。

  • よくわかんないけど、こんな本、読んだことがない!!!という本です。

  •  ポップでエロティックな作風で知られるアーティスト・タカノ綾の作品集。2006年に渋谷のパルコミュージアムで開催されたソロエキシビジョン「都会犬(。v・)/」にて展示された作品や、雑誌「SFマガジン」に連載されたレビューマンガ「飛ばされていく 行く先」等を収録。
     ガーリーで、日本のマンガやSFに影響をうけた独特の彼女の世界を知るにはうってつけの一冊だ。

     タカノ綾の絵は、一見してタカノ綾の作品だとわかる強烈な個性を持っている。それは過剰なまでの少女趣味や、渇望とさえ呼べそうな未来志向・宇宙志向。胸がペッタンコな半裸の女の子たちが自在に都市を浮遊する。
     人によってはグロテスクさを感じるほど嫌悪感を覚えそうな絵ではあるけど、何故か鑑賞する者の視線をぐっと掴んで話さない魅力を持っている。
     舞台は「夜」が多い。夜のコンビニの前、車の運転席、ビルの間。少女たちは何を考え何処を目指して、何を見つめているのか。
     ハダカの女の子がやたら登場し、そこにはエロティシズムに満ちているからってそれらは下世話なロリコン趣味とは何かが違う。見ている者を不安にさせるような彼女たちの視線が、僕らの前に明確な一線を形作る。所詮彼女たちの世界は僕のようなオッサン(僕の方がタカノ綾より年下だけどね)が理解し介入できるような場所ではないのだ。
     だからこそ気になるのかも知れない。だからこそ若い女性たちはタカノ綾の作品に惹かれるのかもしれない。

     インタビュー等では「ヘンは人と思われたくないんだけど」と苦笑しつつ、小さい頃からUFOや宇宙人に興味があったと語っている。なるほど、その好奇心がSFやマンガ等の要素を取り込んでいったのかと思う。
     主にSF小説をレビューしているコミック作品「飛ばされていく 行く先」ではその好奇心を鋭く自分の好きな小説作品に向けている。若い女性なのにこんなに深く読み込んでいるなんて凄いものだ。理屈ではわからない部分に対しては「わからない」と率直に認め、それでも感性を研ぎ澄ませてその作品の本質に迫ろうとする。
     ちなみにタカノ綾自身はSF小説について「強いドラッグのように効くこと、キラキラ光って酩酊感を与え、全く異なる社会を見つけられる、自由への手がかりだってこと」と説明している。
     雑誌に全24回連載されたものの、本書に収録されているのは12篇だけだとか。もったいない気がする。いつか全篇を網羅した完全版が読んでみたい。

     タカノ綾は巻末のプロフィールによると、1976年生まれ。ポップアーティスト村上隆率いるアーティスト集団Kaikai Kikiのメンバーであるが、村上隆の作品自体「実はあんまりよく分からない」と述べており、彼からの影響はほとんど無いという。
     世界的にも注目を集めており、ニューヨーク、ロンドン、パリなど各地で展示会も開催。ハリウッド俳優のトビー・マグワイアやルーシー・リュウ、グッチグループを傘下にもつPPRグループの総帥フランソワ・ピノーも彼女の作品を所有している熱烈なファンなのだそうだ。イギリスのロックバンド・Feederのアルバムジャケットにイラストを提供した事もある。

     幻想的で奇妙な少女たちの世界が、夜の都市に溶け込んでいく。代表作「ビルの谷間が好きなの」(2003年)に見られるような浮遊感、刹那感は、退屈な日常から飛びだそうとする少女たちの決意なのかも知れない。
     タカノ綾の想像力が現代の夢を見せつける。画集「hot banana fudge」と、コミック作品「SPACE SHIP EE」がKaikai Kikiより刊行されている。

  • 画集と、SF小説の紹介漫画が収録されている。
    きらきらしていてふわふわ浮いている。
    かわいくて無重力。4次元って感じ。
    漫画は、とても独特な形式だと思う。

  • らぶ。
    このひとの描く絵も好きだけど
    文章もすごく好きだ。

  • 大好き!すごーく好きです。

  • タカノ綾:画家

    彼女の描く絵は巨大であり、色もそこへ付いているのか、視覚しているのか、じっとかんがえていると脳の裏でぼやけてしまう、しかしそこへ確かにある彼女達の身体と瞳は、その時代のものである。

    画材は油絵具だったか、アクリルだったか・・・
    私は彼女の作り出すブルーとイエローの混ざった灰色の空の色がすごく好きなんだ。



  • この絵の中で呼吸したい。
    ふわふわゆらゆらで、ピリっと痛いリアルがある。

    この本の半分は、マンガだけど。
    SF読んでみたくなった。そして何冊か買いました。

  • 理想の絵です
    わたしが描くうえでの、
    ぼんやりとしていて、かつ揺るがない理想

  • 買ってしまった。にゃ。
    むかしを思い出した

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著者プロフィール

アーティスト。カイカイキキ所属。
コミックス『Tokyo Space Diary』、作品集『すべての至福が海にとけますように』など著書多数。

「2017年 『ゼリゐ文明の書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

タカノ綾の作品

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