完璧な赤 「欲望の色」をめぐる帝国と密偵と大航海の物語

  • 早川書房 (2006年10月12日発売)
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本 ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784152087706

感想・レビュー・書評

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  • 読書記録です。まだの人は参考になれば。


    とあるマンガに影響されて、絵画を観るようになりました。ウンチクも何もなく、身近に美術展&機会があれば観に行くってぐらいのものですが。
    世界史がまったくダメなので、絵を観るときにもその知識があればもっと楽しめると思って手に取りました。
    難しかった…面白く読めたところもあったけど。
    染色や絵画に使われる「赤」の命がけの歴史と意味合いが少しわかったので、これからは絵を観るときにちょっとは楽しめるかなぁ。

  • こういうのとかルワンダ内乱とか読むと思うのは「ヨーロッパ人いい加減にしろ」になってしまう。
    横暴にもほどがあるだろ!でも虐殺に反対してた人たちもいたと知って少しだけ安心した。
    数百万人単位で新大陸の人がバタバタ死んだって…疫病は防ぎようがないが…
    そう言われてみれば色について結構無関心だったのですが、赤を生み出すことがこんなに難しくこんなに価値があると思われていた、というのはとても面白かった。

  •  コチニールに詳しくなった気がする!というか、科学の進歩ってすごい。

     あと、色があるということ、色を遺すということ、今見ている色は、かつてある色とは違うのかもしれないな、とか……日常にあふれる色についてちょっと考えてしまう。面白かった。

  • 「赤」は力強い印象の色。興奮、血、生命。
    赤い染料をめぐる、こんな歴史があるからこそ、赤は滾る、というのもロマンではないかと思ったりする。

  • 染料としての赤をめぐる人間の歴史

  • おもろい。タイトルに惹かれてそれとなく借りた本だけど、赤という色に魅了されてきた人類の派遣争いの歴史が、特に南米とヨーロッパを中心に描かれている。しかしコチニールって元をみると結構びっくりよね。

  • コニチールの歴史が詳細に書かれていると眼にして購入。

    コニチールどころか赤の歴史がキチンと書かれていて、大満足だった。
    イングランド・ネーデルラント・フランス・ドイツのコニチールを巡るドタバタは面白い。なかでも、ネーデルラントの交易重視の姿と植民地経営の姿を垣間見れたことはよかった。
    染料が国家戦略的な価値を持っていたとは眼から鱗。
    近代~現代での色についてのイメージも赤を中心として説明してあるところも秀逸。
    金や宝石などの宝飾品はどうなのだろうと別の興味も湧いた。

    参考文献も日本語訳され出版されているものは記載されている(ほんの少しですが)ので、これも便利。ココからまた違う本を読んでみようという気になった。

  • 染料「コチニール」について。
    フランス人ニコラス・ジョゼフ・ティエリー・ドゥ・ムノンヴィーユの冒険譚が波乱万丈で面白かったのと対照的に、リンネの若い弟子ダニエル・ローランダーのエピソードは残酷なものだった。

  • かの地ではすばらしい評価の高さを誇ったノンフィクションだということで、結構楽しみに取って置いた本です。

    大航海時代に「完璧な赤」と呼ばれた新世界の染料、コチニール。これを巡って旧大陸の諸国が略奪、諜報を弄して争奪戦を繰り広げる…と書けば、もうスペクタクルでたまらん!と思うのですが、実際の語り口は結構アカデミック。もともとオックスフォードの学生さんの書いたものですから、いまひとつエンタテインメント転びではないんですよね。誤解してました、すみません(でもこの内容を論文としてでもまとめられる根性はすごいです)。

    訳はあちらの英文のアカデミックライティングを訳したのであればこれでマル、だと思いますが、エンタテインメントとしては苦しいかもしれません。よく考えれば、こういった新大陸の貴重品争奪戦はコチニールに限らず、貴金属や香料でも起こっていたように思います。自分の読書体験としても新大陸ものは結構読んでいたせいか、感動が意外に薄い本でした。作者さん、訳者さん、ごめんなさい。

  • 私が赤を好きな理由。

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