ひつじ探偵団

  • 早川書房 (2007年1月24日発売)
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本 ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784152087898

感想・レビュー・書評

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  • 羊飼いが死体で発見され、彼の羊たちが羊飼いを殺した犯人を探す、まさかの羊主人公のミステリ。
    表紙は可愛いけれども、羊飼いが住む村、人間関係がなかなかにエグい。
    割と人語を解す羊たちなのだけど、宗教や人の感情が理解できず、調査は大混乱。
    ロマンありアクションありの大エンタメだった。
    宗教的なことをもっと私が理解していたら、より面白かったんだろうなぁ…!
    羊たちは最初から最後までみんな可愛いです。

  • アイルランドのある村で、ひつじ飼いのジョージが何者かに殺された。ご主人を殺した犯人を捜すため、数十匹のひつじたちが立ち上がる。
    でも、そこはひつじの世界。捜査の途中でも、おいしい牧草に夢中になったりと、どこかほんわかとしています。脱線しながらも事件の真相に確実に近づいていく、ちょっとかわったミステリーです。

  • 羊飼いジョージが殺され、ジョージの羊たちは推理と捜査を始める。賢い羊、記憶の羊、外を知る羊、それぞれの能力で犯人を見つけ出し正義を行うために。
    可愛らしい表紙の絵とは少しイメージが違う。羊たちは言葉で思考するが、それは羊の価値観に基づいている。人間に関する物事を勘違いして、人間に勘違いされ、時には真実よりも正義よりも草を食むことが大事。
    人間の目からは迷走とも見える羊たちの言動は、けれど、核心を突く。羊の哲学にハッとさせられ、読みすすめるうちに羊の感覚に自分が浸食される。
    推理小説というよりかは哲学的小説かと思う。
    羊の要素を抜いて推理小説としてだけ考えるならばあまり面白いとは言えない。
    一冊の本としては面白い。

  • 羊がひたすらむくむくして、草を食べて、パニックになって、それでも好きだった羊飼いの死の秘密を探るために頑張る話。羊好きにはぜひ読んでほしい小説です。

  • ある日、牧場の羊飼いが殺され、取り残された羊たちは右往左往。
    一体どうすればいいのか、犯人は誰なのか。
    人々の間をうろついたり、仲間内で語り合ったりで
    羊たちは犯人を探そうと…。

    何年か一緒に暮らしていると、人の言葉を理解して
    こちらのお願いを聞いてくれる、というのは聞いた事がありますが
    こちらの生活習慣と言うか常識と言うか…。
    それらが羊たちが知っていてくれるかどうかと言われると
    どうなのでしょう?w

    とにかく登場羊が多くて大変です。
    そこに加えてな村人たち。
    それに羊たちののんびりとした状態。
    ミステリーといえばそうなのかもしれませんが
    何かこう…読みづらかったです。

  • 登場羊がいっぱいいて、それぞれきちんと性格付けさせられていて、想像するだけでかわいい。
    牧場の景色の描写が素敵。
    でもストーリーの語り方はいまいち不完全燃焼。

  • アイルランドの羊飼いが鋤に貫かれて死んだ。
    人間たちは,1週間後に公開される彼の遺言が気になって仕方ないらしい。
    騒動が苦手な羊たちは,人間たちの会話を総合して状況を把握しようとする。

    羊たちは,それぞれ羊なりにがんばっているものの
    実際には勘違いだらけなところがほほえましい。

  • なんだかなかなか進まない……多少ぶ厚めではあるんだけど。
    むくむくの羊たちが、自分たちの羊飼いが殺された事件の推理をしようとするという話で。
    羊たちのキャラもわりかしわかりやすいのに。
    何故だろう面白いような、そうでないような……。

    カバーイラスト・本文カット / 野見山 響子
    カバーデザイン / ハヤカワ・デザイン
    原題 / "Glennkill"(2005)

  • アイルランドの小さな村グレンキルにすむ羊飼いが死んだ。
    羊たちは犯人を見つけ出そうとするが・・・

    ひつじ探偵団というタイトルに惹かれて読んでみる。
    羊たちが人間を理解しようとするところなど、羊の視点での人間社会はとてもおもしろい。
    詩的な部分が少し読みにくいのが難点。
    もこもこな羊が可愛いので、ラストはほっとした。

  • 羊飼いのジョージが殺された。
    彼の羊たちは犯人を探す奮闘をする

    私の知識がもう少しあればもう少し楽に愉しめたのかも。
    羊たちが彼等の価値観で考える様はほほえましい。子供たちが知らないことで、知識を寄せ集めて討論し、結論を出すのと似ていた。

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