幸せはいつもちょっと先にある: 期待と妄想の心理学

  • 早川書房
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本棚登録 : 381
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152087980

作品紹介・あらすじ

楽しみにしていたお菓子を食べたら、気持ち悪くなった。一生大好きだと思っていた恋人が嫌いになった。この会社に入ったら人生バラ色だと思ったのに、そうでもなかった。やりたいことがいっぱいあったはずなのに、いざ退職してみると暇だった…。こんな経験は誰にでもあるはずだ。どうして私たち人間は、いつも間違った「未来の幸せ」を想像してしまうのだろうか。その秘密は、私たちのなかにある。実は「幸せ」を想像したい私たちの心と、自分を巧みにだましてしまう脳がグルになっていたのだ!今もっとも注目を浴びているハーバード大学の心理学者が、心理学・脳科学・行動経済学・哲学を縦横に駆使し、さらにたっぷりのユーモアを織り交ぜて語る、楽しいポピュラー・サイコロジー。全米で話題沸騰のベストセラー。

感想・レビュー・書評

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  • 想像力の癖について、科学的に、具体例をまじえながら説明されている一冊。
    なるほど、なるほど、と思える部分がたくさんありました。
    問題に気付くことができて、参考になりました。

    本の中に答えはないけれど、この本を読むことで、「自分の答え」に近づくことができたように思います。
    脳の認知の仕組みに興味のある方に、おすすめしたい本です。

  • ようやく読み終わった!!!!!!!

    めちゃくちゃ大変だった。面白くないこともないんだけど、問題は和訳。。。。

    これがまた、言い回しがくどかったり、例えが日本ではなかなかあり得ないことだったり、読みづらさがのしかかってきて、どうにもこうにも読みづらい、、、、

    内容は面白い!
    人の脳は未来をでっちあげる。
    すぐでっちあげる。
    そして、あたかもそれが当たり前かと思うような想像を作り出して、勝手に不安にさせる。笑

    これは人の脳に当たり前に備わってる設備らしく、それを知ってるのと、知らないとでは自分の不安の大きさの見積が乱れる。笑

    どのくらい乱れたか。っていう実験もなかなか面白いです。笑

    ただ、ただ、ただ、読みづらい一冊。
    読むには、ある程度の覚悟必要、、、、

  • 未来をある程度予測する方法はあるのか。この問いに対して、答えを知っても怒らないでほしい、とは序論での作者の言葉だが、最終章の結論に至るまでの説明で、十分納得はできた。
    ヒトの意思決定は自分が思っている以上に合理的でないことを行動経済学の研究結果は明らかにしているが、本書はそれを別の側面から裏付けしているように感じた。
    他人の幸福を勝手に想像して哀れんだり羨む我々の行動がいかに滑稽な振る舞いであるか。突き放すような物言いも含まれているが、その指摘には読者誰しも多少の思い当たることがあると思う。

  • 心理学に少し関心があったので読んでみた。
    心理学以外の分野にも精通した著者の事例をふんだんに生かした解説は、とてもわかりやすい。
    視覚と脳と感情の関連性は納得感もあるし、日頃の生活において深く内省させられる。
    著者の明るいキャラクターが親しみやすさを読者に印象づける。より一層、心理学やそのほか学問への関心が高まった。

  • "日常生活の様々なシーンを自分で決めて生活している人間。その人間がどんな基準でその行動を選択したのかは、決して合理的な理論で決めたものではない。
    脳みそ、思考は実は曲者。
    単純には行動しないし、合理的でもないし、やりたいことがあればやればいいのに行動に結びつかない。そんなこんなを幸せを求めるというテーマで考察した本。"

  • 元々の文章なのか訳のせいなのかわからないがちょっと読みづらい。

    非常に盛沢山の内容で面白いのだが文章が読みづらさがこの本の面白さを半減させてしまっている。

  • 「幸せ」に関するアメリカで話題らしいポピュラーサイエンス本。なぜ、原題のstumbling on happinessがこのタイトルになるのかはいまいち分からない。「幸せにつまずく」とか、ストレートに訳した方が、インパクトがあるし、誤解が少ないのではないかと思う。

    さて、内容だが、著者は、ユーモラスな語り口で、心理学や脳科学などの成果を踏まえながら、人間がいかに幸せを予測する事ができない、よって、幸せにつながらない選択をしがちである、ということを説得力をもって説明する。そして、その解決策(?)も。。。これ以上は、読んでのお楽しみということで。

    そう、これは、なにかを学ぶというより、推理小説のようなエンターテイメントの本なのだ。と、考えたとき、この本の翻訳は悪くないし、意味もわかるのだが、もう少しどうにかならないのか、とないものねだりしたくなる。

  • ダニエル・ギルバートさんは、心理学の教授です。
    私たちの脳が、いかに私たちに都合良くできているかを解説してくれています。

    面白かったのが、私たちは「起きたこと」を認識することはできても「起きなかったこと」を認識するのは難しいということ。
    例えば、通勤で同じ道を毎日通っていて、たまたま鳩のフンが落ちてきたとする。
    「今日はついてないな!最悪だ!」と、まあ十中八九思う訳ですね。
    でも「鳩のフンが落ちる=ついていない」とするのであれば、同じ道を通ってきて鳩のフンが落ちなかった回数も考慮して、鳩のフンが落ちた回数/その道を通った回数合計で確率を出すべきなんです。で、おそらく、鳩のフンが落ちなかった回数がはるかに多いことを知るのです。
    でも私たちは、「鳩のフンが落ちた」っていう起きたことにばっかりとらわれて、その裏に「落ちなかった」という事実があることに気付けない。
    だから、やたらと「ついてない」と憤慨したりしちゃうのです。

  • 3

  • 再読。以前は書かれていることを知らなかったためにジョークも楽しめたが、情報を整理しようとして読み返すに際には邪魔でしかない。

    心理免疫システムは幸福度を上げる、と紹介されているがグラフをみても他のデータと違い、それほど他の選択肢と差がないし、この合理化は自分で気がつくと後悔しがち。
    結論として、予想した未来の行動を「今」している人の感情を聞く、とあるが、空腹・穴埋めは差があるが合理化はあまりない。
    些細な選択では合理化は有効かもしれないが、もはや後戻りの聞かない選択肢で合理化が働かないとずっと後悔し続けることになる。人生で重大な心的外傷を患っても、人は割と立ち直ると書いてあるが、当然ながら重大なショックを受ける人間もいる。合理化は傾向ではあるが、それほどパワーがあるものではなく気付きやすい。

    合理化の章は納得できないことが多い。

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