- 本 ・本 (100ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152088086
感想・レビュー・書評
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現役の医師が書いた、産婦人科で働く人たちの小説。
患者と医師という関係性は、やはり信頼がなければな
と改めて思う。
しかしどんなに医師が手を尽くしてもダメな事も勿論あり、命に関わる仕事の何と難しいことか。
私自身2度出産を経験し、先生や助産師さんたちにどれだけお世話になった事か。
過酷な労働環境の中、心が折れてやる気を失ってしまう
医療関係者が出てくるのも頷ける。
命に関わる仕事に就いている人たちの心のケア、働く環境が少しでもいい方向へと進みます様に。 -
医師である筆者による、リアリティのある医療小説。読み応えがあり体力を要するが、救いがある最後でよかった。
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現在形の中に不意に完了形が混ざり、後からその状況を思い返している事が分かる。
患者さんが亡くなってしまった場面、医師が糾弾されPTSDになる場面などは泣いてしまった。
主に体力的な不安が大きいがやはり産婦に心引かれる。 -
医療ミステリの範疇なんだろうが、テーマは現実的で明確。著者の関連機関で主人公とイメージの被る執刀医に帝王切開を受けた妻を持つ身としては、かなり苦しい部分もあったが、著者のメッセージは痛いほど伝わった。
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いやあ、読み応えがある本でした。
著者の岡井先生、現役の産婦人科の教授です。
忙しい時間にこれだけの小説を書けるというのは、すごい才能だと思います。
大学病院の産婦人科、研修を終えて医局員となった女医奈智が多忙で疲労困憊のなかに行った緊急手術で事故がおこりました。
小説内では、産婦人科医がいかに多忙であり疲弊しているかということ、医療事故裁判のことなど、いかに医療現場がこまった状況にあるか描かれています。
http://ameblo.jp/nancli/entry-11746218035.html -
ハッピーエンド
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大学病院の産婦人科で5年目の中堅である医者、奈智を主人公に、産婦人科の日常、問題点、医療訴訟をとりあげた圧巻の小説。
著者が医者だけに、医療に関する説明が詳しく、医療関係の知識があまりない私は最初に少し戸惑ったが、その正確な記述に逆に一気にのめりこめた感じもある。
この小説を読んで、産科を取り巻く厳しい状況を初めてよく知ることができた。最近では、医者は儲かるというよりも、勤務状況の過酷さの方を聞くことのが多かったが、この本を読んで更にその認識が強くなった。 -
大学病院の産科医が主人公の医療ミステリ。
この手の小説ではなんといっても海堂尊なんだけど
この小説も舞台が大学病院なだけに似ているね。
岡井崇も現役の医師でこれが初めての小説とのことで
サクサクは読めたけど登場人物が海堂作品と比べたら薄っぺらな感じ。
勤務医の薄給での激務ぶりや産科医の実態などはリアルだけど
エンターメント性はいまひとつかな。
大学病院の先生たちはたいへんなんだなー
うちの辺りも産科の看板降ろしちゃってる医院も多いし
産科医不足って深刻なんだなー
っていうのはわかった。
医者が書く小説が訴えたいことってこの辺りになるんだろうな。 -
医師の視点で現場の不条理を社会に伝えようとした小説。医師が読むと胸がすくかもしれないが、それ以外の人にはいいわけがましくみえてしまうかもしれない。。。。。かな
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