虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

著者 :
  • 早川書房
3.78
  • (111)
  • (142)
  • (123)
  • (29)
  • (7)
本棚登録 : 810
レビュー : 162
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152088314

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • その時僕がどんな話をしていたのか覚えていないけど、同僚から「まさに虐殺器官の世界観ですね」と言われてその場で僕の図書館予約キューに入った。

    ナノテク、認知心理学、チョムスキー、ミーム、遺伝子。最近興味を持って読んでいる本とテーマがモロ被り。出てくるパイソンのスケッチもどういうわけか知った物ばかり。世の中ほかにネタはないのかと言いたくなるほどの同調っぷりでした。同僚の直感は正しかった。作者と世代も近いし、僕もスナッチャー大好きだったからなぁ。

    読み始めの印象では、文章は冗長でリズムもイマイチ、多少の読みづらさを感じさせる文体なのだけど、独特の艶めかしい死体描写と近未来の世界観にすぐに引きこまれた。文体に関しては後半になると安定してくる。構成的には伏線が少ないわりには飽きずに読めたとは思う。贅沢を言えば、死者の国をもう少しうまく書き分けられたらもっと立体的な作品になったかな、とも思うけど。ウェットな描写を死者の国側に押し込めるとか。終盤はやや疑問の残る展開もあり、最後の大きなオチに向かって強引に進んでいる感じではあったので、やっぱり伏線がもう少しあっても良かったかな。

  • 端正な文章で綴られた、虐殺のパンデミックを扱った近未来SF小説。
    あらゆる人がIDで日常を完全に管理される世界。
    首謀者が言語学者のバックグラウンドを持ち、それを駆使した手法でテロをばら撒いて行く為ミリタリーと哲学を行き来する独特な読了感。

  • ジョン•ポールもルツィアも死ぬ。

  • 読みながら、海外のSFかと思うことしばしば。
    日本のSFとしては珍しい感じ。
    情景の浮かぶ端正な文章で味わいながらよんでしまった。
    ミリタリーものが苦手な人にはちょっとハードルが高いかも。

  • 2007年7月15日再販、並、カバスレ、帯付
    2014 年6月3日白子BF

  • この本と著者の存在は知っていたが、ノイタミナ映画化と言うことで、読了。
    9.11以降のSFっぽい社会。主人公が死や殺害について悩んだり、ジョン・ポールの愛人を愛したり、面白かった。
    全てを失った主人公がジョン・ポールのやり方を踏襲するような結末は、どこかやるせなかった。
    ハッピーエンドではなく、重たい話だが、色々と考えさせられる出来る作品だった。
    ハーモニーも早く読みたい。
    著者が存命でないことが残念。

  • the genocidal organ. human being gets freedom. and so throughout another freedom.

  •  著者は、人間の心性の本質の一つを本作であぶり出しているようにみえる。
     おそらくは幾つもありうる未来のパラレル・ラインのうち一線を、生生しいリアリティを持って予告している書。

  • うまくタネをまくと社会は虐殺を始めますよと言うお話。ハーモニーの前に書かれた作品。

  • 語句が難しいし、少し想像力が必要かもしれない(私は場面を思い浮かべながら理解するので少し難しく感じた)、軍事?SFで、登場人物のやり取りが面白かったし、主人公の葛藤が面白かった。

全162件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1974年東京都生れ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』でデビュー。『ハーモニー』発表直後の09年、34歳の若さで死去。没後、同作で日本SF大賞、フィリップ・K・ディック記念賞特別賞を受賞。

「2014年 『屍者の帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)のその他の作品

伊藤計劃の作品

ツイートする