- 本 ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152089830
感想・レビュー・書評
-
借り物。
読むのに思ったより時間がかかった。
どう物語が進んでいくのかあんまり想像がつかない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
処女作にして絶筆!世界30カ国800万部の大ベストセラーにも関わらず未完。私的初スウェーデン小説。感情移入を一切拒否するようなヒロイン設定にも関わらず、知らぬ間に引かれてしまう。一方の美形男性主人公は今のところやや退屈かつ共感もできない。横溝正史的 大家族の因習に血の因縁とジェームズ・ エルロイの『ブラックダリア』が混ざり合ったような話。ブラックダリア事件のような凄惨な殺人がおこった訳ではないが事件に引き込まれていく人々の姿が重なる。噂通りのリーダビリティであるがテーマがテーマだけに万人には勧められない。
-
前半我慢したら、あとは加速度的に面白くなりました。
-
10年以上寝かしっぱなしで、今回がようやくの初見。
映画も原作を読んでからと避けてきたので、まさかミレニアムが経済誌の名前だとは思わなかった。
北欧ミステリと言っても、物語の構造は実は万国共通で、40年以上も前の事件を再捜査するというのも珍しくない。
それに主人公が警察関係者でも探偵でもなく、専門外の雑誌記者だというのも同様。
だけど、いくらそれが依頼者である老実業家の積年の謎で、好条件のオファーであっても、過去は過去。
そんな古い宿痾を今更と渋る主人公に、失踪した娘が誕生日にくれていた押し花が今もなお毎年贈られてくるのだという告白によって一転する。
俄然現代性を帯び、いまなお進行中の事件であると読者にわからせる、巧い仕掛けだなぁと感心した。
だけど主人公はそれでもなかなか首を縦に振らない。
報酬も申し分ないのに、「悪いけど暇じゃないんだ」、別の実業家の不正を告発した裁判で負けたばかりで、刑務所にも行かなきゃならない、と。
そこで老実業家が出した最後の奥の手が、裁判で負けたこの男の新情報を事件が解決したら教えてやろうと提案する。
この交換条件を巡る駆け引きが、上巻の白眉で、評判に違わぬ傑作を予感させる。
唯一、気がかりな点は、この老実業家の一族がやたら大きくて、容疑者もそれだけ多いこと。
別に登場人物の多さは気にならないのだが、2巻、3巻と続いていく中で、これは覚えとかないといけないのか?、続けて読まないと忘れてしまいそうだなぁと。
それと少しジャーナリスティックな視点が鼻に付きはじめていて、物語の興趣が削がれないか不安。 -
ハードルあげてたから
いつ面白くなるの?と思いながら読んでたけど
そこまで面白くならずに終了
リスベットのあのドエス描写は気持ちよかった
スウェーデンフリーセックスだな
家系図の表がなかったらちんぷんかんぷん -
まず、思っていた以上の字のデカさにビックリ(笑)
登場人物、とくにヴァンゲル家の人々がやたら多く
戸惑ったりすることもあるけど
最初に家系図があるのでよかった。
ストーリーはスピーディーだし、
思ったよりずっと分かりやすいので
すんなり入り込めます。
衝撃のどんでん返しなんかはあまりないけど
かなり楽しく読めました。
続編2つも続々読んでいけそうです。
ってか、リズベットのキャラがとにかくすばらしい。
素っ頓狂だし、ところどころすげーカワイイし。
彼女をこれだけ魅力的に描けるだけでも
十分評価に値しますよ! -
ヴァンゲル家人数多すぎです
-
面白かった!徹夜で一気読み。
詳しい感想は下巻を読み終わってから。-
「徹夜で一気読み。」
若いですね!
ちょっと、ゲっと思うシーンもあったけど、スティーグ・ラーソンが語りたかったコトのためには必要不可欠だと納...「徹夜で一気読み。」
若いですね!
ちょっと、ゲっと思うシーンもあったけど、スティーグ・ラーソンが語りたかったコトのためには必要不可欠だと納得。
映画も観るつもりなのですが、、、目を覆いそうなシーンだろうなぁ~2013/05/13 -
nyancomaruさん
あまり若くもないので目の下にクマが(笑)
目を覆いたくなるシーンもありましたね。覆ってしまったら読めないので頑張り...nyancomaruさん
あまり若くもないので目の下にクマが(笑)
目を覆いたくなるシーンもありましたね。覆ってしまったら読めないので頑張りましたが…
私は映画はちょっとやめとこうと思いました。2013/05/16
-
-
上巻の半分くらいまではひどく退屈に感じてしまいましたが、リスベットとハリエットの登場から面白くなってきました。
-
「ミレニアム」には確かに謎がある。そして秘密も。プラトンの洞窟の比喩と同じように、スティーグ・ラーソンのミステリーには読者に提示されていない事実が含まれている。その事実はさまざまなドラマを含み、別のドラマとも深いところでつながっている。
2012年6月中旬、フィンチャー「ドラゴンタトゥの女」を遅まきながら観たが、まったく失望した。スウェーデン版の圧倒的迫力に比べてまったく凡庸な作品である、と評価する。
なぜ、と問うて答えはすぐさま10も20も出てこようが、一言で言えばこれがハリウッド流の娯楽作品であるからだろう。
一方、スウェーデン版のすばらしさは優れた映像作家たちを輩出した国らしい国民的映画に仕上がっている。
ミレニアム4部作(第4部は未定稿)はスウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによるまさに乾坤一擲のミステリー小説である。各国で翻訳され、おそらく現在一千万部は売れているのではないかと思う。ミステリー小説といえば娯楽のための通俗小説と解されるかもしれないが、その内容、表現方法からして現代社会の縮図を表現した社会小説とも取れる。映画化は本国、アメリカとそれぞれ大ヒットし、世界でミレニアム現象を巻き起こしている。日本で言えば1960年代の松本清張ほどのインパクトであろう。ただその影響力は世界レベルである。
残念なことは、著者のスティーグ・ラーソンが発表直後、心筋梗塞で死亡し、処女作であり絶筆となったことである。ミレニアム3部作を読めば燃焼しつくした仕事中毒ジャーナリストへの賛辞と、第4部で登場するであろう主人公リスベットの妹の行く末を書き上げて欲しかったという無念が交錯する。
とはいえ、ミレニアム3部作は21世紀スウェーデン文学の金字塔であることは間違いない。世界中で幾世代にも読み継がれトルストイの「戦争と平和」なみの古典文学となるであろう。理由はいくつかある。
息をもつかせぬ物語世界はともかく、伏せんとして
1、ある少女のシンデレラストーリーであるが、全編強烈なフェニミズム思想に貫かれている
2、ネット社会の実際、あやうさ、ハッカーの存在を精緻に表現している。
3、ミシェル・フーコーの哲学世界の具現化。
4、主人公のタトゥーやピアス、行動などを通じてパラダイムシフトを喚起している。
5、主人公をアスペルガーとして彼らの今日的意義を示す。
6、グローバル経済の功罪を指摘している。
スティーグ・ラーソンの作品





