ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

著者 :
  • 早川書房
4.06
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本棚登録 : 1458
レビュー : 253
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152089922

感想・レビュー・書評

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  • システムにより、病気にならない世界になった世界の物語。
    発想や設定が面白いと感じました。読んでいて、何のために生きるのか、そもそも生きているとは何なのかを少し考えさせられました。
    近未来的なSFを読みたい時は良い気がします。

  • 2016/12/08 読了
    発想は面白いし、人類の未来の考察としても面白いけれど、エンタメとして、カタルシスを得られるものとしての書物ではないと思った。

    フーコーの関連本をたまたま直前に読んでたから、それっぽい記述が出てきた瞬間は鳥肌が立った笑。

  • 虐殺器官のその後。
    人々はシステムによって常に健康であるよう管理されていた。
    健康を害するからという理由で酒も煙草も禁制品になっていて、それを結構苦労しながら主人公が手に入れてこっそり楽しんでいたりするのがおもしろい。
    そのシステムを逆手に取って主人公の友人ミァハが目指す、だれも意識をもたない世界。調和と恍惚の世界。
    その計画は食い止められないけれど「だけどそれをあなたには、与えない」っていう主人公の台詞がとても好き。
    でも生活に疲れていたり、人が由来の暗いニュースを見聞きすると意識なんて無いほうが幸せなんじゃないかとも思えて、ミァハの思想を否定できなかった。

  • ちょっと、内容について触れる前に、読み始める前から気になっていて、読み終わった後の最初の感想を、まず書きたいのですが。表紙がダサい。せっかく装丁にまで影響を与えられるような内容であるのに。本来であれば、それぞれがそれぞれのミァハを、あるいはトァンを描いて、ともすればそれが本作への反定立ともなるはずが、別にそんなことはなくて、量産型の普通の表紙なのが画竜点睛を欠きます。調べれば、いくつか種類があるようで、白紙の表紙が好みです。
    本作はデストピアものではありますが、それを取り巻く要素は多く、変わった級友との関係性、WatchMeに代表される技術、自由意志と心についてと様々です。その要素が世界の元で混ぜ合わさり、一体となる様がとてもおさまりが良いです。表紙以外ね。読み終わった後に続く余韻のなかで、3回くらい「ハーモニー面白かったなー」と思い返しました。それはとても良い感覚。とても。とても。

  • 真綿で首を絞めるような、優しさに満ちた世界。
    これほどに恐ろしいモノはないと思います。

  • 文中のタグ表記の意味を理解してしんみりします。

    〈null〉わたし〈/null〉

    と書かれた一頁を見て、自分でも予期せず嗚咽が漏れ出してしまいました。
    「ユートピアの臨界点」。

  • 均一にならしてしまえば、差別もないはず。
    批判していることも反転すれば、賞賛される。
    それがこの世界。

  • 〈優しさは、対価としての優しさを要求する〉

    定められた目標が極端で融通が利かないほど、弱い人間はそれを守りやすい。

    だって、正しいことっていうのはいつだって凡庸で、曖昧で、繰り返し検証に耐えうる、つまらないことなんだから。


    財布が使いこなせれば、貯金箱はいらないはずなのにね

  • はっきり言って面白くない。テーマはちょっとは気をひくものだが、ストーリーテーリングがひどすぎる。しかし、世間がもてはやすため読んでみたが、この作家はこの世にはいない、もう読まなくても済む、日本人は死者を持ち上げすぎではないのか。

  • #哲学的ゾンビ問題への、ひとつの問いと回答。英語圏全滅、ぐらいのテンションだった前作の〈大災禍〉で意外なほど人類が生き残っていたように、ハーモニー世界が到来してもまだ、WatchMeに依存していない人類が世界人口の2割はいたはずで。そこに対立は生まれないのか。また、子供が将来WatchMeをインストールしてハーモニー世界に参加するとき、その怯えはどのように扱われるのか(イーガンの「ぼくになることを」のように?/SFマガジン追悼特集で飛浩隆が問うたのはこのことか?/そしてその怯えはもちろん、ぼくの怯えだ)。

    (2009/06/26)

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著者プロフィール

1974年東京都生れ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』でデビュー。『ハーモニー』発表直後の09年、34歳の若さで死去。没後、同作で日本SF大賞、フィリップ・K・ディック記念賞特別賞を受賞。

「2014年 『屍者の帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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