少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
  • 早川書房
3.35
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本棚登録 : 5901
感想 : 900
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152089953

感想・レビュー・書評

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  • 《死》とはなんなのか。


    女子高生二人が、友人の「死を見た事がある」という自慢をキッカケに《死》を探す物語。

    老人ホーム、または病院で《死》と隣合わせの人々に近付き、ソレを見ようと模索する。


    湊かなえは安定に面白く、二人の語り手で交互に展開していくのでスラスラと読みやすいが、どうしても「世間は狭いなあ」と苦笑いしてしまった。

    最後は作中にもあった《因果応報》で締め括られるが、主人公二人も後に因果応報を体験するのだろうか。

    そして《肉まん》も因果応報で地獄に行ったのか、それとも十字架で天国に行けたのか。


    物語後の展開を想像すると、やはり後味が悪く最高である。

  • どっちがどっち?となりかけつつ、あー!そういうことか!なるほど!と!上手くできていました。流石です。いやー面白かったです。お見事です。
    やはり湊かなえさんの作品はいつも一気読みしてしまいます。

  • 「因果応報」って言葉が当てはまるな
    あまりにも続きが気になっちゃって最後から一気に読み切っちゃう湊かなえ先生の疾走感は、やみつき
    女の子のどろっとした繊細すぎる感情を表現するのが上手すぎてびっくりする

  • もともと湊かなえ先生の作品は映画の告白でしか触れたことがなかったけど伏線回収系が好きなので期待値大だった。

    読後の感想としては、ふたりの目線から語られるストーリーはとてもテンポが良く、サクサク読めた。登場人物が面白すぎるほど繋がってるのはやり過ぎ感も否めないが繋がりが回収されていくのはとても快感だった。

    ブクログのコメント欄のおかけで最初の遺書の存在を思い出させてもらい読み返しました。

  • なかなかイヤな気持ちになりました。
    まさにテーマは『因果応報』

    情けは人の為ならず。
    それをテーマに生きていきたい。

  • 面白くて一気に読んでしまいました。
    人が死ぬところを見たいと思っている2人の女子高生の話。最初と最後が遺書なので、どんなに暗い話かとおもってたんですが、友情を絡めた青春モノって感じでした。みなと氏の小説のなので暗くて、人の内面をえぐってるような感じもしないでもないですが、女子高生の軽い語りのせいか、すらすら読める。そして、人の死が軽い。本当は、そこが怖いところなのかもしれません。

  • 3.9

  • 「告白」に続くイヤミスの鉄板だと思う。
    ラストの見事な伏線回収まで、とても好きな作品です。

  • 告白のような気味悪さはなかったけれど、伏線もきれいに回収されていって、すっきりと面白かった。
    主人公が高校生というのが、このお話を爽やかにさせた気がする。良くも悪くも浅はかで稚拙。生きてる年数が少ない分、凝り固まった偏屈さもなく、まだまだ愛と希望をしっかり持っている感じがした。

    湊さんの作品、これからも読んでみようと思う

  • 湊かなえに期待しすぎている。
    作品の中で散りばめられたブロックが最後の数ページで勢いよく積み上げられて驚愕する、という興奮が忘れられないから、いろいろな些細な描写を、伏線か!?とわざわざ思い緊張してしまう。
    珍しく登場人物(しかも全員)に共感できなかったし、少女の会話もやはり文章にするのは難しいのでどこか寒々しい。
    少女の特性と死ぬということ。テーマ自体がもう既に幻想的すぎてついていけなかったのかもしれない。そうだ、現実味に欠けすぎていたのだ。

    • ちからさん
      小説家気取りなコメント‥
      小説家気取りなコメント‥
      2023/07/21
  • 湊かなえ作品初。伏線が回収されて物語が繋がっていくのは面白かったです。

  • 2人の高校生が交互に入れ替わり物語が進む。
    なぜ人の死ぬところが見たいのか理解できなかった。
    もう少しひっくり返るような展開が欲しかった。
    話のテンポは良く、一気に読めた。

  • 著者の本を初めて読みました。「イヤミス」との前評判だったため覚悟しながら読みましたが、自分の中では思ってたよりもスッキリとした終わり方でした。

    最初は、二人の少女の視点を行ったり来たりする構成に戸惑いましたが、伏線が絡み合いながらも最後はしっかりと繋がっており、感服して、すぐに二周回目を読んでしまいました。

  • 遺書で始まり遺書で終わる。ただのハッピーエンドでは終わらない後味がなんともいえない

  • 話がスムーズに展開していて面白かったが、簡潔すぎてよくわからない部分もあった。この方の本はあまり読んだことがないので、もっといろいろ読んでみると特徴がわかるかもしれないと思った。

  • 残酷さと優しさの隣り合わせ。

  • あらゆるところに伏線が張られており、さすが湊かなえの作品といえる。

    2人の少女の無邪気さと残酷さが際立ち、圧巻であった。

  • まさに「因果応報」
    遺書で始まって遺書で終わる。

    「敦子と由紀」
    「タッチーと昴」
    「紫織と星羅」
    三組の友情関係が印象的だった。少年たちに見事に騙された!すべてが繋がってて凄い。

  • 最初の遺書は誰のものか最後まで予想できなくおもしろかった。また、どんどん伏線が回収されていくのは爽快で読んでて気持ちよかった。でも、割と予想できるものが多く、少し物足りなさを感じた。
     作中で印象に残ったシーンは、敦子が老人ホームでみんなわたしの悪口を言ってると思い込み施設から逃げ出そうとしたところ、みんなが自分に死ねと言っていると勘違いしているおばあさんに会って"可哀想"と思っているシーンだ。第三者の目線で見るとみんなから嫌われることはあり得ないとわかっているのに自分のことになると冷静に考えらてなくなる。実際に私もこう言った思考に陥ることがある。だから、みんなから悪口を言われてると思うのはやっぱり勘違いだったんだなと安心できた。
     メガティブ思考の人にこの本をおすすめしたい。敦子に自分を重ねてながら読むことで少しでも自分を責める様な考えを見つめ直してほしい。

  • 「告白」のような衝撃的なイヤミス感はなく、全体を通して、湊かなえさんっぽくない印象。でも、いい話で終わるのかな、と思いきや最後にはやっぱりイヤな雰囲気に…。話の伏線が面白いくらいに全部が繋がってて、もう一度読み返したくなった。何度も読むことで味が出てくる作品なのかもしれない。

  • 細かい描写

    そして複雑な人間関係

  • 初めにコミックスが手に入り、
    次に映画作品を観て、
    最後に小説を読みました。
    量的にも読みやすく、サラリと読めました。

    やはり活字小説が1番。目から入ってくる情報量が違う訳で。2時間の映画では湊かなえの筆致は活かされるわけがない。

    二人の主人公、由紀と敦子が交互に語っていくのでとてもわかりやすい分、最後に大きく展開される数々の真相への流れは、かなり練られていてさすがであります。

    今作は嫌ミスということもなく、どちらかというとアオハル系で、優しい気持ちで読了いたしました。

  • 人の性格って、今までの環境を表している。

  • まさしく因果応報の結末!

  • 悪くはないけど他の湊かなえ作品と比べての特別勝ってる点は思いつかない。

  • 「自分用メモ」
    湊かなえをしっかり読んだのは初めて。
    主人公が絶妙に不幸になる設定になっていて
    ①感情のままに行動して不幸になる
    ②我慢して不幸になる
    の2択だからおもしろい。

    成美先輩にオススメされた本。

  • 友情物語の真骨頂。こんな形の友情もあるんだなぁと毎回読む度に思う。終わったあとの嫌な気持ちもたまらない。

  •  面白い!!!湊かなえの作品は大きな事件をテーマにしたものが多いけど、これは少し毛色の違う作品だった。死への興味と人間関係を書いた作品。でもやっぱり物語の中に連れて行かれるような臨場感は変わらなかった。前半より後半のほうが面白かった。最初は面白そうなのにラストが残念ていうのはよくあるけど、だんだん面白くなっていくのは珍しい。先生と聖羅の日記あたりから話がカラーで見えてきた。タッチー&昴…
     なんか、いちごジュースって感じ。

  • どんどん繋がっていく展開が面白かった。
    最後まで読んで、ちょっと分からなかったところがあったのでもう一回始めを読み直したら全て繋がって、!!!ってなった。

  • どんな展開になるのか予想できず、ハラハラして一気に読めた。
    最初の出だしはよく意味が分からずモヤモヤしたが、最後読み終わって繋がった時の快感!さすが!


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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

湊かなえの作品

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