第三帝国のオーケストラ ベルリン・フィルとナチスの影

  • 早川書房 (2009年12月18日発売)
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本 ・本 (100ページ) / ISBN・EAN: 9784152090256

感想・レビュー・書評

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  • サブタイトルは『ベルリン・フィルとナチスの影』。たいへん興味深いテーマなので期待して読み始めたが半分ほどで挫折(図書館の返却期限もあり)。翻訳のせいもあるのかもしれないし、私が数字に弱いのもあるかもしれないが、オーケストラの予算やら各人の給料やらの数字ばかりの話のところは特に飽きてしまった。ただ、圧倒的な人気を誇るフルトバングラーがかなりの権限を持っていたり、ユダヤ人演奏家が少し残っていることに関してゲッペルスが多少の妥協をしたというような細かなところはこの本ならではわからなかった点だろう。

  • 元々は雇用主である指揮者の待遇への不満から楽員が自主管理を行うオーケストラ「有限会社ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」として発足したベルリンフィルが財政破綻して国の援助に頼らざる得なくなった時期と、ドイツにおいてヒトラーのナチ党が政権を取った時期が重なり、ベルリンフィルは生き残るために「帝国オーケストラ」となる道を選んだ。

    これは、そのベルリンフィルがナチ党に対して何に妥協し何を守ったかをつぶさに追ったノンフィクションだ。

    元々彼の国の戦中戦後の内政などは戦後に作られた映画位でしか知らないので従来、戦中戦後のベルリンフィルがどのような評価を受けてきたのかも知らないから、この研究がどれだけセンセーションなのかは判らないのだが、広範な資料からも読み取れない部分は「わからない」としながらも当時のベルリンフィルの「立ち位置」がよく判る。

    ノンフィクションというよりは殆ど学術書・研究書に近いのに、とても劇的で映画みたいな作品だと思ったら、同じタイトルの映画が製作されているのですね。興味津々。

  • 聴き比べがしたいなあ

  • 2010.01.24 日本経済新聞に掲載されました。
    ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

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