- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152090744
作品紹介・あらすじ
「影のCIA」と呼ばれる情報機関ストラトフォーの創立者でCEOをつとめる政治アナリスト・フリードマンが予想する衝撃のこれからの世界は…。地政学の手法を駆使してフリードマンが見通す未来は、一見荒唐無稽に感じられても合理的で、的確な洞察力を感じさせる。示唆に富む未来覇権地図がここに描かれている。
感想・レビュー・書評
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近年のロシアの動きは色々あったので、地政学を知らない人や興味がなかった人でも、このタイミングで読むのは頭に入りやすくて良いのではないかと思う。ただ、このタイミングで読むと、当たっているか当たっていないかではなく、プロセスが大事ということを書いていても、結局当たっているか当たっていないかに視点を当ててしまいそうになる人が多いかもしれない。
本書では、ロシアに限らずなぜその国がそういう動きをするのか、というのが経済地理政治等色んな視点から考えられているので、ニュースを見るだけではどうしても偏ってしまいがちな思考を多少はフラットに戻してくれそう。
筆者の書いている考えや予測が全て正しいわけでも今後必ずしもそうなるというわけではないと思いながら読んでいたので、様々な国について考える時には、自分で調べて考えた事と本書で何が違ったのかを比べて、出た相違点はまた調べ直すきっかけになったので勉強として役立った。 -
今後100年の間に起こる世界の出来事を
「影のCIA(笑)」と呼ばれる企業ストラトフォーの社員が書いた本です。
日本は、今後2050年にまたアメリカの覇権に挑戦するという展開があるから読み進めるのが楽しかったです。
宇宙戦争シーンは荒唐無稽に感じられたけど、監視衛星の発展を見るとあながち無いとも言い切れないなぁ。 -
書評はブログに書きました。
https://dark-pla.net/?p=3239 -
ロシアに関して、第6章 2020年のロシアで論じている。(p.182)「ロシアは1917年に崩壊し、1991年に再び崩壊した。そしてこの国の軍隊は、2020年を少し過ぎた頃に、いまひとたび崩壊するのである。」。本書の原著の出版は2009年。
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2009年以前に未来の国際情勢を予測した本。答え合わせのつもりで中国の予想の章を読み直した。
これを読むと習近平はうまく国民をコントロールできていると思える。国際貿易は海岸沿いと内陸での格差は依然としてあるのだろうけれど、不満が爆発するほどにはなっていない。地政学的に「島国」である問題は一帯一路で何とかしようとしている。強国でいるためには海軍を増強しなければならないというのは、海軍に限らず、軍事費は2500億ドルでアメリカの1/3ではあるが、堂々の世界2位。
一方で日本が外国人移民を受け入れないなど、外国人にとって住みやすい国でなくなり、再度中国に労働力を求めると言う予想はハズレと言い切っていいだろう。
この手の予想本の答え合わせをするのは楽しい。2001年宇宙の旅、2010年宇宙の旅、ドラえもんなどの作品を時間が過ぎてから見るのと同じ感じ。
2022/12/30追記
さらにもう一度読み直した。第5章2020年の中国、第6章2020年のロシア、第11章世界戦争。特にロシアについてどう予想されていたかを読んだ。技術より資源に力を入れて経済を立て直すこと、資源で儲けたお金を軍備にあてて2020年頃にまた戦争を起こすこと、などは正解。この予想の中ではウクライナはもっとあっさりとロシア側に寄る予想で、今のように戦争すること、さらにこんなに長期化することなどまったく考えられていなかった。コーカサス地方ではもっとトルコが強くなるような予想だったがそうでもない。フェールガスを採る技術が開発されて産油国の勢力図が変わることも予想されてはなかった大きな変化か?中国についてはこの著者の希望的なものもあるかもしれないが、中国の経済成長はもっと早くに鈍化してバブルが弾け、国内が混乱して分裂するような予想だったが、現時点でまだ成長は続いており、習近平が異例の3期目の続投をしている。日本のGDPが21世紀中は2位のままと予想してくれていたが、残念ながらあっさりと中国に抜かれている。 -
偏愛が盲目となり外れ過ぎ、会社の評判も危ういか
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今後100年の覇権国の動向を予測するという大胆な内容。現在持て囃されている中国やBRICsの新興国、オーストラリアや南アのような資源国はほとんど登場しない。 著者は地政学というツールを使って将来を予測している。地政学的視点からするとこの先100年も引き続きアメリカが覇権国となるという。、
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