ポジティヴシンキングの末裔 (想像力の文学)

著者 :
  • 早川書房
3.34
  • (7)
  • (9)
  • (8)
  • (4)
  • (4)
本棚登録 : 122
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152090829

作品紹介・あらすじ

まったくもって毛深い体質ではなかったはずなのに、ある朝、純一郎が目覚めると、手足が自らの陰毛によって緊縛されていた…(「ラビアコントロール」)。枕に額を預けて目をつむった。眠りの底なし沼に沈みそうになる。このまま性器をまさぐり出せば俺はマスターベーションを避けられないだろう…(「糧」)。不可思議な官能のスパイスがまぶされた約30篇が競演する初作品集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 素晴らしすぎる。面白すぎる。絶対一般受けはしないだろうが。馬鹿なのに緻密でかっこいい。かなり笑った。
    うんこ我慢する描写をあそこまで執拗に展開できるなんて!

    「選挙運動廃絶運動」「この冬……一人じゃない」「虎と戦いたい」「清潔感のある猥談」がすごく良かった。特に「この冬……一人じゃない」がツボ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「想像力の文学」のシリーズって1冊も読んでいないのですが、コレは特に濃そうですね!
      「想像力の文学」のシリーズって1冊も読んでいないのですが、コレは特に濃そうですね!
      2012/10/15
    • 美希さん
      >nyancomaruさん☆

      これ、すごいですよ!このシリーズよさそうですね。平山瑞穂も書いているみたいで、好きなのでそれも読んでみたいと...
      >nyancomaruさん☆

      これ、すごいですよ!このシリーズよさそうですね。平山瑞穂も書いているみたいで、好きなのでそれも読んでみたいと思います。津原泰水の「バレエ・メカニック」は文庫化されたみたいなんで、これも文庫化してほしいです。
      2012/10/15
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「津原泰水の「バレエ・メカニック」は」
      フェルナン・レジェが撮った、同名の実験映画を思い出してしまうのですが、表紙に四谷シモンの人形を使うあ...
      「津原泰水の「バレエ・メカニック」は」
      フェルナン・レジェが撮った、同名の実験映画を思い出してしまうのですが、表紙に四谷シモンの人形を使うあたり、作者(編集者)も意識してるのかな?と密かに思っています。。。
      「これ、すごいですよ!」
      読みたくなるじゃありませんか、、、(なかなか読めないので禁句にしなきゃ。と思っているけど、止められない猫でした)
      2012/10/19
  • そそり立つモノやら◯んちは自我だろうか。自意識過剰な現代の、はみ出たおかしな人々を執拗に書き連ねる。暑苦しい出来事ばかりだけどドライな視点でばらばらに見える短篇も最後はまとまりを見せる高い視点もある。デビューでよくここまで書いて、また出版したなと思うw「この冬…ひとりじゃない」が酷くて忘れられない。コンビニ店員よ…。ううっ。

  • ソローキンの『愛』を稲中卓球部風味にして筋肉をパンパンにしたような、とても身体的な短編集。ストーリーではなくて、なんだかしらないけどパンパンにみなぎっている文体を楽しむ本。

    改行が全然なくて読みづらいかと思いきや、目だけで読むんじゃなくて、頭の中で音読すると、質量ともども過剰過ぎる可笑しさがある。でも、股間に下げてるものがある人たちのほうがより面白く読めるんだろうと思う。つまりバカ男子系文芸。「しょうがねえな!」って笑って読むべし。

  •  処女短編集、というのに30篇収録でしかも殆どが書き下ろし。書きすぎというか、書かせすぎでしょう。
     描写を引き伸ばしたりいきなり折ったりすることで徹底的に悪ふざけしてしかもその悪ふざけが生半可じゃないところに魅力を感じたりもする作家で、難しいこと抜きにしたら大真面目に馬鹿をやるということでそれはそれですごいことだと思いますが、どうしても作品の質が追いついてなくって。30篇というボリュームも問題ですがなんだか安定しない。筆が荒れてるでしょ、という感じでまくりで、序盤の数編は面白く読んだし、幾つか手を叩くほどの傑作もあったけれど全体としてはだれたって印象が強い。面白いはずなのに面白くないな……っていうのはあんまり味わいたくないがっかり感だからもうちょっと優しくして欲しかったです。読者にも作者にも。

  • 文学

  • 互いに関係あるようなないような、無数の短編。
    暴力と性器と偏見と不条理に満ち溢れた混沌の世界。
    ザッピング的、ジャンプショット的な急展開で物語性を否定し、意味を放棄し、悪夢を迷走し、コピペのように反復され、酩酊していく。
    改行がなく漢字だらけの高密度な文体にもかかわらず、内容はまったく無意味でおどろくほど記憶に残らない。
    途中、これはもう読んでも読まなくても同じなのではないかと混乱してきた。
    これが目論見であり意図だとは思うのだが、人に勧めるなら中編集『金を払うから〜』にする。本作から入るとちょっと厳しい。

  • 短編、掌編集。短いものは見開き2ページで終わるものもあり。著者の最初の単行本のようである。
    改行がなく、ページにびっしり詰まった文字、ころころ変わる場面、リピートする文、オチがなく唐突に終わる、等々読みにくいことこの上ない無茶苦茶な内容なのに、なぜかやめられない、止まらない。これをCGを使って映像化したら、観た人は全員発狂するのでは、と思った。

  • 今まで読んだことのない本でした。

    読みながらパニックになる。

  • だいぶ前に読んだはずなのに読んだ本に追加していなかった……感想はもうブログのほうに細かく書いたのでそちらを参照のこと。陰毛が絡まったりする不条理で下品な世界、これがBUNGAKUだ!!
    http://ada-bana.hatenablog.com/entry/2015/10/26/135056

  • 「犯罪捜査」★★★
    「選挙運動廃絶運動」★★★
    「ある未明、有閑マダムたちの」
    「夕方になって当座の必要から」
    「病んだマーライオン」
    「ミドルエイジ・クライシス」
    「糧」
    「近所には」
    「爽やかなマグロ漁」
    「場末のテレビっ子」
    「そのとき突然、画面が」
    「デーモン日暮」
    「この冬…ひとりじゃない」
    「虎と戦いたい」
    「突然、自分が動物が」
    「清潔感のある猥談」
    「決死の夜這い」
    「大人のけんか術」
    「拳でしかわかり合えないのか」
    「真夜中にアパートに帰り着くと」
    「私の中の壊れている部分」
    「ラビアコントロール」★★★★★
    「自分-抱いてやりたい-」
    「ある日、駅に向かっていると」
    「どこから入ってきたのか」
    「うららかな日和の昼下がり」
    「インテリジェンス廃人論」★★★
    「興奮塾」
    「蛇頭」

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1981年、埼玉県生まれ。2006年、「無限のしもべ」で群像新人文学賞を受賞。10年、「いい女vs.いい女」で絲山賞を受賞。著書に『いい女vs.いい女』『金を払うから素手で殴らせてくれないか?』等。

「2016年 『グローバライズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

木下古栗の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
レーモン クノー
青木 淳悟
川上 未映子
いとう せいこう
川上 未映子
ウラジーミル ナ...
朝吹 真理子
フアン・ルルフォ
ウラジーミル・ソ...
円城 塔
伊藤 計劃
國分 功一郎
有効な右矢印 無効な右矢印

ポジティヴシンキングの末裔 (想像力の文学)を本棚に登録しているひと

ツイートする