マーシイ (トニ・モリスン・コレクション)

  • 早川書房
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本棚登録 : 32
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152090997

作品紹介・あらすじ

奴隷の娘フロレンスは、主人の借金の形として北部の農場主に譲り渡された。フロレンスの母が彼女を差し出したのだ。母の真意はどこに?ジェイコブの農場で育ったフロレンスはやがて、自由な黒人の鍛冶屋と激しい恋に落ちるが…。時は十七世紀末。アメリカがまだ未開の植民地だった時代を舞台に、ノーベル賞作家が逞しく生き抜く女性たちの姿を描き上げる、傑作長篇。

感想・レビュー・書評

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  • 奴隷制が確立する前の、奴隷制黎明期とでも言いましょうか、あまり見かけない舞台設定。アフリカから直接アメリカに連れて来られる以外にも、ポルトガル経由ってルートがあったんだ…
    そんなレアな時代背景でも、オンナはしたたかで逞しく、そして変わる。オトコより外的要因の揺さぶりに強いというか、抵抗せずしなやかにたわむトコにフォーカスが当たってます、変な小ワザなしで、直球で。

  • 一見読みにくい、でも重ねて読むと深い味のある本。
    奴隷として生まれた娘に対する母の愛がひとつのテーマだそう。
    最後に近づくにつれて、人間模様がより鮮明になってきて、それぞれの感情が浮き彫りになっていく様子にすごく惹きこまれた。

  • 2010.02.14 日本経済新聞に掲載されました。

  • ノーベル賞授与作家作品
    奴隷の娘フローレンスの成長と変化の話。
    フローレンス目線と他目線で語っている。
    農奴のウィラード・・・
    名前に反応してしまった・・笑
    小さい「ィ」だったり大きい「イ」だったりと誤植アリだった。
    しょうがないじゃん!ウィラード好きなんだからさ~

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著者プロフィール

1931-2019。アメリカ合衆国の作家。小説に、『青い眼がほしい』(1970)、『スーラ』(1973)、『ビラヴド』(1987)、『ジャズ』(1992)、『ホーム』(2012)など。彼女の長編小説はすべて日本語に翻訳されている。絵本に、スレイド・モリスンとの共著『子どもたちに自由を!』(1999、長田弘訳、みすず書房、2002)『どっちの勝ち?』(2007、鵜殿えりか・小泉泉訳、みすず書房、2020)、『いじわるな人たちの本』(2002)、『ピーナッツバター・ファッジ』(2009)、『小さい雲と風の女神』(2010)、『カメかウサギか』(2010)、『ほんをひらいて』(2014、さくまゆみこ訳、ほるぷ出版、2014)など。写真絵本『忘れないで――学校統合への道』(2004)はモリスンの単著。ノーベル文学賞(1993)のほかに、全米批評家協会賞、ピュリツァー賞、大統領自由勲章など数々の賞を受賞。プリンストン大学などで教鞭をとった。

「2020年 『どっちの勝ち?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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