後藤さんのこと (想像力の文学)

著者 :
  • 早川書房
3.48
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本棚登録 : 350
レビュー : 56
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152091000

作品紹介・あらすじ

後藤さん一般、後藤さん、後藤さん、後藤さん、反後藤さん、分後藤さん、偏後藤さん性-後藤さんについての考察が宇宙創成の秘密に至る「エクス・ポ」連載の4色カラー表題作ほか「早稲田文学」「思想地図」から「SFマガジン」まで、現代文学の最先端で試みられた、難しくてためにならない、でもなぜか心地いい言語遊戯6篇+α。

感想・レビュー・書評

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  • 「後藤さん一般、後藤さん、後藤さん、後藤さん、反後藤さん、分後藤さん、偏後藤さん性―後藤さんについての考察が宇宙創成の秘密に至る」
    やっぱりよくわからない・・・。

    後藤→ゴドー→Godと読み替えると面白いかもしれない

  • 体の調子が悪い時に読むものではない。わかっているけど読んでしまう、そんな円城塔の最新刊。

    はっきり言ってわからない。きっと意味は想定されていない。
    円城氏の頭蓋にスパークした何かを紙面に無理クリ固定してみたらこういうことになったんだと思う。
    余所様が横から見てわかるとかわからないとか云々言ったところでどうにかなるものでは、端から無いのではないか。

    大急ぎで付け加えるが、面白い。
    何か視認できないカラフルでふにゃふにゃしたものが超光速でぶっ飛んでいく。
    元々視認できないし速度が測定できない、超高速なんだからきっと質量はないんだろうけど、そもそも超高速が何なのかわかっていないんだからどうしようもない。



    と、無理やり出来もしない円城風に書かないとレビューもできない。

    強いて言えばBoy's Surfaceよりはなんとなくわかりやすい気がするが、両冊共に理解できていないのだから比較しようもない。
    無限と無限を比較するようなもの。

    じゃあ何が面白いんだと問われると面白くなくなくて、読後に損をしたと思わないからだろうと無闇に消極的に答える他ない。
    つまりこの本は¥1700+税より大きな質量を持っていると言える。
    そりゃそうだ。206ページもあるんだから。

    206ページ、どこをどのように進行しているか全くわからないお話を読むなど、元々正常な神経を備えた人間の仕業ではない。
    書き進める方に至ってはもはや悪魔の所業。
    ああ、きっとそういう正常でない読者に宛てて、そいつらが読み進めざるを得ない麻薬をそこかしこに突っ込んで文章を編む、世間様のお役に立つとも立たないとも評価の定まらない禁術を運用するのが円城氏なる悪魔なのだろうよ。

    ああ、もう大好き。


    いや、これをレビューと読んで良いのかどうかは、ボクにはさっぱりわからない。

  • 98:円城さん流の言葉遊びに翻弄されるのが、わけがわからないままにも心地よい一冊。わかったようなわからないような、作者の円城さんでさえ、すべて理解していないような気がします。言葉の力、書く人と書かれた文字の関係、記述されたものが持ちうる力。読むのにかなり集中力がいりますが、たぶん、繰り返し読むことで少しずつわかってくるんじゃないかとも思います。文庫化はされないだろうなぁ……。

  • 短編集。
    作者の本は初めて読んだ。どの話も淡々と彼の理論で進んでいく。説明しすぎず読者の理解への歩み寄りは最小限に留めていると感じた。
    読みながら阿部公房の箱男に通じるものを感じてwikiで調べたところ阿部公房に影響を受けたと書いてあったので非常に納得した。二人の共通点はそこに書いてあることがすべてではなく、その作品を読むことで読者の頭に何かしら作用することで完成されるという点だと思う。
    全て理解できない。おそらく半分以下しか作者の言いたいことはくみ取れていない。しかしそれでも考えるという行為まで含めてこの作品集なのではないかと思った。
    表題作の「後藤さんのこと」は本文に何色も使ったり、タイトルは忘れたが掛詞で展開図を用いて言葉の表面積について考えたりと実験的な文章が多かった。小説ではなく評論に近い気がする。

  • 16/03/23 再読 

  • 想像力の文学って…
    無茶言うな。

    と思いました。文字の羅列の本。

    銀河帝国と、墓標の話は好き。
    あとの話は、なんか脳が文字を読むことを拒否したので無理やり読んだけど、何もあとに残さなかった。

  • 表紙でギブアップ

  • 後藤さんのことよりも円城さんの頭の中が気になる。

  • 基本的に難解な小説は好きなのだけれど、それにしてもこれは難解だった。
    『考速』が一番好きだ。そして、『The History of the Decline and Fall of the Galactic Empire』が一番笑えた。
    意味を理解しようというよりも、それとは全く違う次元の感覚を大切にしたい小説だと思う。でも言葉には否応なく「意味」というものが付随し、理解できない(はずの)「意味」は私の中で再構築される。それは私以外の読者が、あるいは円城塔自身が構築したものと同じであるのか。まさかそんなことはないだろうと仮定して、書かれた文字に対して読まれただけの分岐が発生することになる。果てしなく広がる物語世界。それは収拾がつかない程の。無数にある真実の中のどれが最も真っ当な真実であるかなど、もはや意味を持たない。ただ、そう、そこに「言葉」があるだけだ。

  • 時間を相対化すると、世界の構造が見えてくる。かもしれない。

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著者プロフィール

円城塔(えんじょう とう)
1972年、北海道生まれ。東北大学理学部卒。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。複数の大学で研究員を務める。34歳の時、研究を続けることが困難となり、2007年にSEとして一般企業に就職。2008年に退職、専業作家となる。
デビューのきっかけは、研究のさなかに書いていた「Self-Reference ENGINE」。各所で認められデビュー作となった。2007年『オブ・ザ・ベースボール』で第104回文學界新人賞、2010年「烏有此譚」で第32回野間文芸新人賞、2012年『道化師の蝶』で第146回芥川賞、同年『屍者の帝国』(伊藤計劃との共著)で第31回日本SF大賞特別賞、第44回星雲賞日本長編部門をそれぞれ受賞。他にも2012年に咲くやこの花賞(文芸その他部門)、2017年「文字渦」で第43回川端康成文学賞をそれぞれ受賞している。
その他代表作に『これはペンです』『エピローグ』などがある。「新潮」2016年5月掲載号で川端康成文学賞を受賞した短編小説、『文字渦』が2018年7月に発売された。

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