- Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152091536
感想・レビュー・書評
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秀逸なカジノシーン・戦闘シーン
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久しぶりにフィクション小説ガッツリ系を読んだ。
まず、1冊に3冊分が入っているので時間がかかった。
4日間もかかってしまった。
さておき、
感覚することから逃げていた少女バロットが、自分を取り巻くすべてを感覚するようになるお話。
話の中では、序盤がすきかなー。バロットが生まれ変わり、力を暴走させていくあたり。
中盤のカジノの話は、ゲームの定石というか、必勝法がいまいち理解できなかった; できなくても読めるようにはなっているけど、頭をだいぶ使いながらよんだからつかれちゃったよ。
最後の戦闘シーンでは、あと10数ページしかないであろう残りページでどうしめくくるのかと(中途半端な印象になるんじゃないかと)おもっていたけれど、読後感すっきり。
黄金のネズミ、ウフコック、とバロットを見ていると、アルジャーノンを思い出した。『アルジャーノンに花束を』では、最後に二人とも手に入れたものを失っていたけれど、バロットたちは失うことなく新たな関係性を手に入れて終わっていたように思う。
ほかにも完全版など出ているみたいだけど、何が違うのかなぁ。 -
まずは、改定新版で読みごたえの違いにびっくり。
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早川書房から出ていることに納得の作品。伊藤さんの虐殺器官のようなテイストもありながら、時に哲学的でもあるような問いかけをされるような本。
厚いから、時間がかかるかなと思ったけど、面白くて一気読み。
SFものが好きな人にはもう間違いない作品なのでは!
とても満足できる作品です! -
最初に読んだのは文庫本の刊行ごとに読んだので、待たされながらであって、今回、一気に読んでこんなに短い時間の話だったのかと再認識。卵繋がりの名を持つ、登場人物たちに久しぶりに浸ったが、圧巻なのは三巻目のカジノシーン。ギャンブルだけで読ませる筆力は麻雀放浪記の阿佐田哲也に匹敵するか。ギャンブルシーン後の固ゆでとの銃撃シーンは、以前の銃撃シーンの迫力に及ばず、欲求不満気味。したがって固ゆでの活躍を待つには、ベロシティを。こちらの完璧版も是非、発行願いたい。咬ませ犬以外の何物でもないバンダースナッチよりもカトルカールとスクランブル09メンバーの激闘を是非、完璧版で読みたい。そのためにはスクランブルのアニメの商業的成功が必要かな?
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少女娼婦は一度死んだ。
そして、生きることを選択した。
戦うことを選択した。
彼女の選択は壮絶なる戦いを迎え、自らの生きる意味、自らの過去と向き合い。
そして、生き残る為の戦いが始まる。 -
映画化に当たり、手を伸ばしてみました。
本屋大賞受賞である新鋭の作家、沖方丁先生の著書。
ファンタジー出身の作家だけあって、
やはり目立つのは、言葉の使い方だと僕は思いました。
お洒落な言葉の中にある、格差社会マルドゥックシティ。
それを彩るのは、幼い少女と、真摯な金色の鼠。
本を読みながら、映画化するには、もってこいな作品であると
僕は思いました。
アクション、作品の情緒、雰囲気などなど。
僕は、作品の作風・空気感がすごく好きです。
弱い存在であった少女が"あしながおじさん"であるMr.ウフコックの力を借りて成長していく姿は、とても美しいなあと思いました。
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2010年10月31日 読了
26冊目
梅田駅 立読にて。
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久しぶりに疾走感が心地よい小説を読んだ。読書に夢中になるとき、自然と自分から小説の中に身をおいている場合と、作者になかば強引に引きずられるように物語に引き込まれる場合があるけれど、明らかに後者だった。でも、それがとても心地よかった。
『天地明察』とはまったく異なる世界の話ではあるのだけれど、主人公の魂の形とか、やはり同じ作家の手によるものだなあ、と感じた。
この世界、まだまだ広がりがありそうだから、続編もきっと期待できるのかな? -
登録日:10/15