スペンサー・シリーズの38作目。
このタイトルを見て、貴婦人が絵画のことだろうという見当はついた。
だが絵画泥棒を、芸術系というよりは暴力系のスペンサーが追うというのは、
何か違うなと思っていたら、
絵画を取り戻すために金を渡そうとした大学教授を護衛していて、
目の前で爆破されてしまった。
そうなっては、当然後には引けないスペンサー。
高級美容院にいるクズリのように目立ちながら、
大学で聞き込みをしているうちに、
オフィスで自動小銃を持った男たちに待ち伏せされることになる。
パールのおかげで二人とも撃ち殺すことができたが、
自宅にも小型爆弾がしかけられベッドがばらばらになってしまう。
絵画の保険会社の担当者の娘が、
長年存在を知らずにいた実父に夢中になり、
だが利用されてスペンサーの銃に対する盾にされてしまった場面は息が詰まった。
パールはパブリックガーデンでゴールデンリトリバーに出会い恋に落ちる。
ホークが中央アジアにでかけて留守だったのがさみしい。