リトル・シスター

  • 早川書房
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本棚登録 : 473
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152091789

感想・レビュー・書評

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  • オーファメイクエストがリーラと同一人物なのかと一瞬思った。最後まで誰が誰を殺したか不明!極めて複雑で難しかったけれどおもしろかった。

  • 謎解きなど全く考えずに、人間関係もほぼ考えずに(時々人物表を見たりもしたけれど)読んだ。そこにある表現を楽しむ、と思えば、すごく楽しい一冊だと思う。
    元々、推理ものは好きではないし。

    それにしても、これが書かれてから70年が経っているのに本当に「かっこいい男性」像として、チャンドラーが考えたものと私が感じるものとそう遠くに外れていないのが興味深い。

    いつも、マーロウはすごく素敵。

  • レイモンド・チャンドラーの、というか村上春樹訳の。ミステリーだが謎解き部分は後書にも書いてあるように良く分からない。空中戦のような会話と直喩(「のような」)の多用は村上が好んで訳した本らしいと思った。

  • 私立探偵マーロウシリーズ。
    村上春樹訳。

    人が多くでてきて、関係も複雑で読み解くのに骨が折れた。
    けれど完璧に読み解けているわけではないという。

  • レイモンド・チャンドラーによる私立探偵フィリップ・マーロウを主人公とするシリーズの一冊。何と言ってもチャンドラーの作品の魅力はこのフィリップ・マーロウという素晴らしく魅力的な人物造形にあるわけで、アイロニカルな笑い、クールな彼が珍しく感情を露わにする場面などを楽しみながら、今作も読むことができた。

    プロットに若干の荒さはあり、かなり読み進めるのがしんどい部分もあるのは事実だが、タイトルにある「リトル・シスター」にマーロウが最後に対峙する場面でのやり取りは名シーンだと思う。

  • 自分の中に小さな自分がいるとしたら(本田圭佑曰くの「リトル」)、それは是非マーロウであってほしい。いささかくたびれてはいるが、スタイルというものがあるし、それを貫き通せるタフさもある。現実はともかく、「リトル」に限って言えば、けっこう近いと思うんだけどね。融通の利かなさとかw。
    ストーリーを時々見失いつつ、マーロウのカッコよさに痺れながらついていくと朧げに事件の全貌が見えてくる感じ。スッキリとは行かず、理解が悪いのか?と思ってたけど訳者解説読んで納得。でもまあ、そういうのも含めてのこの作品だよなあと思う。
    しかしこれ、60年以上前に書かれてるんだね。むしろ当時を時代背景にして、今書かれたような。訳にも負う所が大きいんだろうけど、テキストの開かれた新鮮さにため息が出る。凄いな。

  • チャンドラーには珍しく女性の描写が光っていた。

  • 要するに話の内容が何なのかは結局よくわからなかったので、村上春樹がいうようにチャンドラー節というものを楽しむ方向にシフトすることで乗り切った。ロング・グッドバイ(映画)のエリオット・グールド(とあのパーマ)を頭に思い浮かべながら雰囲気的にジャズなどをBGMに流しつつ読んでいると、全然ワケがわからないけどなんだか浸っているような気分になってくる。終盤に出てくる不思議な雰囲気をもった警察官が短い出番ながらも印象的。そういう部分がストーリーそっちのけでも人を惹きつけるところなのかもしれない。

  • 村上春樹版チャンドラーはいいですね。特にこのリトルシスターは確実に読みやすく魅力的になっています。あとがきも面白いです。

  • 村上さんも書いているように、やっぱり話の筋が分からない…。

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著者プロフィール

Raymond Chandler
1888年シカゴ生まれの小説家・脚本家。
12歳で英国に渡り帰化。24歳で米国に戻る。作品は多彩なスラングが特徴の一つであるが、彼自身はアメリカン・イングリッシュを外国語のように学んだ、スラングなどを作品に使う場合慎重に吟味なければならなかった、と語っている。なお、米国籍に戻ったのは本作『ザ・ロング・グッドバイ』を発表した後のこと。
1933年にパルプ・マガジン『ブラック・マスク』に「脅迫者は撃たない」を寄稿して作家デビュー。1939年には長編『大いなる眠り』を発表し、私立探偵フィリップ・マーロウを生み出す。翌年には『さらば愛しき女よ』、1942年に『高い窓』、1943年に『湖中の女』、1949年に『かわいい女』、そして、1953年に『ザ・ロング・グッドバイ』を発表する。1958 年刊行の『プレイバック』を含め、長編は全て日本で翻訳されている。1959年、死去。

「2024年 『プレイバック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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