月と陽炎 (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 20
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152091925

感想・レビュー・書評

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  • 少女を切り刻み、想像上の魔王に捧げた過去を持つ康平は、最新の心理療法を受け、ある町で静かに暮らしていた。だが、女性たちが失踪する事件が起き、無軌道な犯罪に巻き込まれていく康平の心に変化が現れ…

    少年の更生の話かと思ったら、中盤から近未来日本を舞台にしたとんでもない話が展開する。書いている方は楽しいだろうなと思わせる物語の荒唐無稽さだった。ただ(私だけかもしれないが)文体にやや読みづらさを感じた。
    (C)

  • 少女にいたずらしようとしたおっさんと少女を切り刻み、魔王の翼に捧げた13歳の康平。神父行幸の養子となり、社会復帰。社会復帰後は、チーム康平の心理療法を受け続ける。
    被害者とか、被害者の周辺とかの視点で書かれる物語は多いけど、加害者ってのは珍しいかも。しかも少年犯罪。と思って読み進めたのだが。
    女性を誘拐し、切り刻む事件。死体処理は爆破。荒唐無稽だなぁ。
    街で戦争が始まるのよ。テロリスト?民間の傭兵? で、それに巻き込まれて。グロはいらんので、斜め読み。展開がさっぱりわからん。
    さっぱりわからなかった。けど、また読んでみようと思う著者なのであった。
    少年犯罪、キリスト教、心理療法、テロリスト、自衛隊、傭兵、コンビニ・・・・いくらでのキーワードは出てくる。結論は、詰め込みすぎなのよ。

  • ハヤカワ・ミステリワールドでの刊行ですが...なんだか
    随分イメージと違うんですけど...。これはアリなんですかね?
    第一章での、少年犯罪にまつわる、少年の心の闇の描写と
    その後の更生に至るプロセスを描く展開は、ありきたり風
    ではありますが、それなりに引き込まれて行きます。
    更生施設によって施行される「更生プロブラム」によって
    管理される少年犯罪者の主人公「康平」が巻き込まれていく様は
    第二章への期待を持たせてくれます。

    ...
    ...
    ...
    ...
    ...ん? でこの第二章は...? なんですかw?
    なんでこんな展開になっていくんだろう?自分は前半で
    伏線を読み取れなかったのかな?と凄い不安になって
    思わず他の方のレビューとか読んでしまいましたよw。
    皆さん、同じように思われていて、安心しました。
    やはりこの展開はオカシイというか...追って行けないっす。
    テロ? そして民間軍隊? 自衛隊の残党? なんですか?これw。
    カオスな展開ならまだしも、これはこれで、何となく
    読めてしまうのがまた微妙w。

    善と悪の狭間にいる主人公の葛藤...もあったんでしょうが、
    極端すぎてよう分からんw。こんな状況に追い込んで善も悪も
    ないもんだよねぇw。久々なトンデも本?

  • 予想外に派手派手しい展開で面白い。でもちょっとわけあって、猟奇はお腹いっぱいだったんだなぁ……
    あと、ラストがいまいちよくわからなかった。

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著者プロフィール

三咲光郎(みさき・みつお)
1959年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、高校の教職に就くかたわら小説の執筆を開始。1993年に『大正暮色』で堺市自由都市文学賞、1998年に『大正四年の狙撃手』でオール讀物新人賞、2001年に『群蝶の空』で松本清張賞、2018年に『奥州ゆきを抄』(岸ノ里玉夫名義)で仙台短編文学賞を受賞。著書に『忘れ貝』(文藝春秋)、『砲台島』(早川書房)、『死の犬』(角川書店)、『蒼きテロルの翼』(祥伝社)、『上野(のがみ)の仔(がき)』(徳間文庫)など。

「2023年 『空襲の樹』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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