サトリ(上) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • 早川書房
3.69
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本棚登録 : 234
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152092083

作品紹介・あらすじ

1951年東京。日本的精神の至高の境地(シブミ)を学んだニコライ・ヘルは、巣鴨拘置所で服役中、CIA局員ハヴァフォードの訪問を受けた。ハヴァフォードは釈放と引き換えに、ある人物の暗殺を依頼する。ニコライは謝礼金とコスタリカの旅券を準備すること、そして自分を拷問したダイアモンド少佐たちの住所を知らせることを条件に引き受ける。拷問を受けて変形した顔を整形したニコライは、フランスの武器商人を装うことになり、ソランジュという美しい女性から完全なフランス人になる訓練を受ける。やがてハヴァフォードから標的について明かされた。朝鮮戦争が始まり、中国はソ連との連携を深めているが、アメリカはこの二国間に楔を打ち込む必要があり、ある人物を暗殺して互いに反目させようと企んでいた。暗殺の標的は、中国の顧問役をつとめているKGBの幹部ヴォロシェーニン。ニコライは驚いた。母と浅からぬ因縁があったからだ。ニコライは、いまや愛し合うようになっていたソランジュに別れを告げ、ついに北京に乗り込む!人気・実力No.1作家が、孤高の暗殺者ニコライ・ヘルの若き日の壮絶な闘いを描く話題の巨篇。

感想・レビュー・書評

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  • いやぁ、面白いわ。

  • 下巻に続く。

  • トレヴェニアンと比べると描写が劣ります。普通のスパイ小説としては、おもしろいかな。

  • タイトルに惹かれて古本屋で購入。スパイ映画のように、様々な国の諜報機関が出し抜き合う筋書き。我らが主人公は、武術の達人であり、とある事情で顔を整形しイケメンに変身して中国へ潜入する。日本人の心を持つ男(登場人物の説明より)ニコライ・ヘルは果たして無事に生きて帰ることができるのか!下巻に進みます。

  • 上巻。

  •  書店の平積みコーナーを見てびっくり。東野圭吾の『真夏の方程式』が早くも3刷となって何列もの平積みを作っているのは予想通りとはいえ、ドン・ウィンズロウの『サトリ』上下巻が、まるで村上春樹の新刊のように東野圭吾を超える勢いでいいコーナーをシェアしている風景には驚いた。

     実は『サトリ』を読了したばかり。睡眠時間の確保すら危ういほど自分の時間が持てなくなっている昨今の生活の中で、本を読む時間はさらに持てなくなっている状況を、少しでも改善しようと、昨夜は3時過ぎまで『サトリ』の読破に費やしたのだ。でも最後の20ページが読めずに、体力が尽きて、読み終えたのは今日。

     ウィンズロウにしてはクライムでもハードボイルドでもなく、殺し屋青年を軸にした冒険小説なのだがトレヴェニアンという稀代の冒険小説作家の作り出したニコライ・ヘルという東洋人の魂をもった西洋人を書き継いだ(むしろオリジナルの『シブミ』の前日譚になるのだが)傑作国際活劇小説である。

     少しもウインズロウらしさが失われておらず、何よりもその語り口がいつもどおりなので、トレヴェニアンを読んだことのないぼくのような読者でも、しっかりしたウインズロウの作品として手に取り、楽しむことができる。

     しかしこの平積みの状況は何としたことだろうか。おしゃれな本を求めたやってきた今風のアゲハギャルみたいなまさか字を読むわけではないよな。長谷部の『心を整える』に影響された何かを整えようとする人たちが読む対象とする本でもないよな。実用的という意味では、全然その気配のない作品だし、あえて言えば短い文体による簡潔でスピーディな、ウィンズロウ特有の読みやすさ。そしてクールでライトでしかも迫力のある活劇の語り口。あるいは上下巻を別色に刷ったことによる平積みでの目立ちか。まるで村上春樹の『ノルウェイの森』がクリスマス・プレゼントとして売れた頃みたいに(ノルウェイは赤と緑のどぎついカバーでまるで、ラッピングされたクリスマスプレゼントのように、まさにクリスマスに売り出され、大ヒットとなった。小説の内容は暗くてエッチでちっとも大衆受けするものではなかったのに…)。

     いずれにせよ、どんな形であれ、どんな理由であれ、海外の冒険小説が、今こうして目の前に平積みにされ、多くの異人種によって手に取られようとしている。なんだか、わくわくするじゃないか。

  • ドン・ウインズロウの『サトリ』の中の1コマ。潜伏先で主人公は殺し屋の襲撃を受けるが難なく撃退。CIA担当官から「ここは危険では」と警告されるが主人公は襲撃者が日本人でなく中国人であることからここは安全だと告げる。

    「暗殺者が日本人なら、成功するまで何度でもやってくるだろう。でも中国人の考え方は違う。一度失敗した戦略は使わない。私はここにいるかぎり安全だ」

  • 序盤はまず囲碁でいえば自陣の形をつくるところから始まる。定石どおりに打ち始め、盤上は白と黒の石が敷き詰められていく。まだ物語りは始まったばかり。攻めるためにはその前段階が必要だ。
    だからこの上巻の半分もその一見ゆっくりとした布石の描写が多く、少しだけスピードが遅い。もちろん後半に行くに従い、その速度は凄まじい勢いで進んでいくのだが。
    盤上は白と黒の石だけでなく、赤や金も入り混じりもはや混沌とした世界に変貌していく。主人公は何色に染まっていくのか、もしくは変化するのか。SATORIとは果たして何色なのか。どのような状態なのか。ヘルの冒険は後半へ続く。

  • 資料ID:92111831
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  • 感想は下巻

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著者プロフィール

ニューヨークをはじめとする全米各地やロンドンで私立探偵として働き、法律事務所や保険会社のコンサルタントとして15年以上の経験を持つ。

「2016年 『ザ・カルテル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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