- Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152092236
作品紹介・あらすじ
城南大学病院は衝撃に震えた。生後三日の女児が、新生児室から連れ去られたのだ。誰が、なぜ、どうやって、生まれたばかりの児を?しかも誘拐された児は病気を持っている。救出は一刻を争う。やがて院長あてに身代金要求の電話が入るが…狡猾な犯人に翻弄され、焦慮に駆られる警察。医師たちも動揺を隠せない。だが、事件はまだほんの序の口だった。さらなる衝撃が、城南大学病院を襲ったのだ!人工授精、遺伝子操作、代理母出産、卵子売買…日進月歩で技術は進みながらも、日本ではまったく法整備がなされていない生殖医療。その光と闇とは?産科医不足問題の実態を描き、社会に大きな波紋を投げかけた『ノーフォールト』に続き、最前線の現役医師が再び日本の医療危機をえぐり出す話題作。
感想・レビュー・書評
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「ノーフォールト」を読んでから5年、ようやく読めました。そして一気読み。
今回は、生殖医療が抱える問題。丁度、関連する学会に参加したところでもあり、いろいろと考えさせられました。
人間の欲の際限のなさ、は怖い・・・
そして、推理小説好きの私には、犯罪がらみのミステリー調になっているのも、一気読みさせられた理由の1つでもあります・・・詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
めちゃ大作でした
不妊治療。
生命倫理。現代の医学では技術的に可能でも倫理的にしないことは多い。
遺伝子操作がどこまで許されるのか。
病気にならないからだができあがったらどうなるのか
ひとつクリアすると人は欲がでてもっと…という気持ちを持ってしまう どうせ生まれるなら美人がいいとか、IQが高い方がいいとか、スポーツマンがいいとか。 -
「ノーフォールト」も大好きだったけど、その主人公、奈智先生に再開できたのもうれしい。
ラストがちょっぴりもやもや。
誘拐されていてもされてなくても、希美ちゃんが元気な姿が描かれるラストはうれしかった。 -
現役の産婦人科が書いた本で、説明過多で文章が拙いなどのレビューもあったが、私は楽しめた。海堂尊氏も直近に読んだばかりで、才能豊かな人が世の中にはいるもんだとびっくりさせられる。その道の専門家が書く作品は奥が深いし、色々考えさせられる。ちょっと難しい部分もあったが、推理小説として読みごたえ十分。初め矢口先生を疑った私はセンスないかな。ラストは望美ちゃん発見!犯人逮捕!でいいのかな。国内に滞在し、手術も受けていたのに、よく数年間発見されなかったなとは思った。地道な調査により発見されたというべきか。いずれにしろ誘拐犯が大事に育てていたのには救われた。
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ドラマを見ました。面白い…!赤子の誘拐が何層にも重なるというトリック、デザイナーベイビーという倫理への問いかけに毎回考えさせられ。妊婦役の黒木メイサが思った以上によかった。妊婦さんの座り方、歩き方、あんな感じなんだなぁ。
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2015_11_01読
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馴染み深い病院の先生だが、話を広げ過ぎて無駄な記述が多く、かなりきつかった。話の種はいいとは思うのだけど。警察操作の描写、警察官の人物造形もかなり甘く納得がいかないところが多々あった。
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今月(15年9月)末から黒木メイサ主演でNHK総合でドラマ化。ただし、話は結構変えてるそうです。確かにこのままじゃ医学的記述が多過ぎて、全然面白くないと思います。現職の産婦人科の先生が書かれたそうで、推理小説としては余り考えない方がいいのでは?
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現役の産婦人科教授が、これだけの推理小説を書けるとはすごい。
新生児時の誘拐と妊婦の殺害事件がおこる。この犯人は誰か?
丁寧な構成で時間をかけて書いてある。才能があるのだなあ。