開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
制作 : 佳嶋 
  • 早川書房
3.94
  • (202)
  • (252)
  • (174)
  • (21)
  • (9)
本棚登録 : 1552
レビュー : 310
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152092274

作品紹介・あらすじ

18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が…解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくも哀しい不可能犯罪に挑む。

感想・レビュー・書評

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  • やっと読めた~!ずっと読みたかったけれど、ちょっと読みにくそうなイメージだったのと、図書館で借りて二週間の間に読み切れるか不安で…いつも手に取っては本棚に戻すを繰り返していた本。やっとやっと読むことができました。
    18世紀のイギリスを舞台に、解剖学を学ぶ若者たちと殺人事件が絡み合い、全く思っていなかった真実に到達した時には思わず息を飲んでしまった。主従関係というか、恩を忘れない気持ちというのは良いものだ。物語の結末としては少し切なかったが、これって結構ハッピーエンドかも。

    • まっきーさん
      taaaさん~。

      こんばんはー。

      うわぁ。いいなぁ~。
      読破おめでとうございます.ヽ(^Д^*)/. ゜

      >図書館で借...
      taaaさん~。

      こんばんはー。

      うわぁ。いいなぁ~。
      読破おめでとうございます.ヽ(^Д^*)/. ゜

      >図書館で借りて二週間の間に読み切れるか不安で…いつも手に取っては本棚に戻すを繰り返していた本。

      よくわかります(笑)私もそうです。
      で、まだ借りる勇気がないという状態です。

      taaaさんの感想を読んで、来年こそはがんばって読んでみたいと思いました。
      素敵なレビュー、ありがとうございました。
      2014/12/08
    • taaaさん
      まっき~♪さん

      コメントありがとうございます(^-^)

      読みましたよ~頑張りました!
      勇気を出して借りてみて良かったです。
      ...
      まっき~♪さん

      コメントありがとうございます(^-^)

      読みましたよ~頑張りました!
      勇気を出して借りてみて良かったです。
      読み始めると結構面白くて、
      どんどん読めちゃうので
      心配は杞憂だったなと(^_^;)

      また、まっき~♪さんの感想も
      楽しみにしています(*^^*)
      2014/12/09
  • =開かれたのは、躰、本、謎=という帯。ほんと映画みたいでしたよ。最初は入りこめなくて登場人物のメモのページばかり見返して自分にイライラしたけど、中盤でグイグイ、後半で一体どうなるんだ&がっかりハラハラ…が入り乱れて、忙しさのあまり少し疲れて「ジェットコースターみたい」って思いました。

    メモは少々。あとは付箋を貼りまくり。あれは…どのシーンだっけ…?って探しまくったのは久しぶりです。やっと探してもそんなにヒントにもならず、かえってぼやけるだけでしたが、ミステリって面白いって思いました。

    いちばん好きなキャラは(地味すぎでしょ…)アボット。解剖チームも捨てがたいけど、サー・ジョン、アン、アボットの判事チームが好きで、色んな意味でハラハラしながらページをめくりました。

    参考資料の『解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯』が読みたい。あと参考資料じゃないけれど雰囲気やイメージは『世にも奇妙な人体実験の歴史』なのでありました。思わず青い方の本も予約してしまった…。面白かった。

    (お目にかかれて光栄です、の言い換えで)「さて、開かせていただき光栄です」…というシーンに感動してしまい、もっと解剖の話がメインだと思っていたので、そこがちょっと予想外でした。

  • 18世紀の退廃的なイギリスが大好きな私にはとんでもないご馳走でした…。
    ミステリーもシリアスなのにどこかコミカルで気づいたら読み終わっていた。心地よく読めます。

    終わらないで!!と思いながら読んだ本は久しぶりでした。本当に面白かった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「18世紀の退廃的なイギリスが大好き」

      続編の「アルモニカ・ディアボリカ」は読まれましたか?
      「18世紀の退廃的なイギリスが大好き」

      続編の「アルモニカ・ディアボリカ」は読まれましたか?
      2014/03/11
  • 18世紀ロンドンの、解剖医とその弟子たちの物語。

    登場人物たちの思惑が複雑に絡み合い、読者から真実を遠ざけます。

    読んでいる最中、もしかしたらこうかな?という推測はいくつも浮かぶのですが、なかなか真相へ辿り着くのは難しかったです。

    当時司法という存在はあってなきが如し、むしろない方がよいのでは……と言いたくなるくらい有名無実化していて、あらゆる裁判も、エドを駆り立てた出来事も本当に哀しい。
    白い目で見られていた解剖学のみならず、古いイギリスの時代背景が興味深かったです。

    わたしも小悪魔なナイジェルの虜の一人となってしまったのですが、彼の正体が気になります。

  • ずっと読みたかったのですが、なかなか気がのらず。
    肌寒くなってきたからか、気分が向いたので購入~。

    一番後ろのページに「本書は活字が大きく読みやすい<トールサイズ>です」と書いてありますが、字、大きくないし、字の線が細い上に印刷(インク?)が薄くて読みにくかったです。近眼も老眼も乱視もなくて視力も裸眼で1.0以上あるうちに読んでよかったな~。

    解剖医とその弟子の話です。
    舞台はイギリス。18世紀。
    多くの女子と同じように中世ヨーロッパに憧れを持っていますが、実情は貴族のドレスのようには美しくないのですよね。
    衛生環境や人権、教育など劣悪すぎる。
    少し前に「パヒューム」という映画を見ました。
    イギリスではなく、フランスのパリが舞台ですが、18世紀のお話で、街並みや生活の実態などもほぼ同じだと感じたので、映画で見た映像を思い出しながら読みました。
    映画は月並みな言葉ですが、とてもリアリティがあり、匂いや空気(気温)の感じが見ているだけで感じられるようでした。
    その時代の人に見せても、映像の方がリアルだねと言われそうなぐらいの作りこみようで、生々しかったです。

    小説ですが、推理小説なので事件が起こり、過程を経て犯人がわかるのですが、話が二転三転し、結局最後まで結末がわかりませんでした。
    伏線の張り方(と書くとなんだか嫌らしいですが)も自然なうえ完璧で、後から「ああ、あの時そういえばそんなことを言っていたな」と、まるで当事者のように思っていました。

    結末は悲しく思いましたが、あの二人ならどう考えてもうまくやっていけそう、というか今以上に良い暮らしができそうなので、師匠と弟子5人の関係が壊れてしまうことがわたしとしては悲しかったのかもしれません。

    ふろく(?)として解剖ソングの歌詞と楽譜が載っています。
    機会があったら歌ってみよう(笑)

  • 舞台が18世紀ロンドン。最近、登場人物の識別に時間がかかるようになってきた私には、序盤が苦しかったです(苦笑)。 中盤以降は、誰が犯人なのか、次々と明かされる真実に何が何だかわからなくなって、最後はやっばりまんまと騙されていました^^ エドとナイジェルの真意が掴みきれなくて最悪なことも考えたけど、愛のある終わり方で良かったです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「最後はやっばりまんまと」
      私も同じ、、、
      皆川博子は、ドロっとしているけど、何とも言えない可笑しみがあって。緻密に組み立てられたストー...
      「最後はやっばりまんまと」
      私も同じ、、、
      皆川博子は、ドロっとしているけど、何とも言えない可笑しみがあって。緻密に組み立てられたストーリーだったので、途中で止められませんでした。
      早く「アルモニカ・ディアボリカ」読まなきゃ!!
      2014/05/14
    • さらさん
      猫丸さん、こんばんは^^
      『アルモニカ・ディアボリカ』私も早く読みたいです。その前に文庫版の『開かせていただき~』を読んだ方がよいらしいの...
      猫丸さん、こんばんは^^
      『アルモニカ・ディアボリカ』私も早く読みたいです。その前に文庫版の『開かせていただき~』を読んだ方がよいらしいので、待ってる状態です^^;  皆川さんの他のお話も読んでみたいと思ってます♪
      2014/05/14
  • このミスで知った本。皆川博子は初めて読んだ。
    ぐいぐい読ませられた。久々に良い本を読んだという気持ちになれた。ミステリの肝である謎解きも良いが、それ以上に描写や設定が良かった。登場人物も魅力的だし、エドとナイジェルいいね。
    解剖シーンをもっと出して欲しかった…。あと二人の夜遊びについてももっと詳しく。
    この作者の本を追ってみようと思う一冊でした。

  • 舞台は18世紀のイギリス、という時代設定から、勝手に「薔薇密室」や「聖餐城」、あるいは「死の泉」や「伯林蝋人形館」のような雰囲気の作品を想像していたのだが、まったく空気感は異なり、どちらかというとシンプルで分かりやすいミステリーテイストに仕上がっている。
    といいながら、死体解剖や男色などの風味を効かせているところはいかにも“らしい”し、微妙にズレたカットバックを最後に帳尻合わせる構成力はさすがである。
    ただ、読後に覚える得も言われぬ作品のスケール感、という意味においては、「冬の旅人」も含め、先に挙げたような傑作群の方に分があるように思われる。
    いずれにせよ、皆川博子氏の筆力と懐の深さを改めて感じられる作品にはなっている。
    ナイジェルのバックグラウンドが結局最後まで明らかにされなかったことが、少し残念だ。

    2011年「このミス」3位に選ばれたことが影響しているのだろうが、この作品によって一気に皆川氏の認知度が高まったように見受けられる。
    齢80を超えた今、ようやく時代が追いついてきたのだろうか!

  • この著者の本はこれが初めてです。なんとなく雰囲気がいいな~、と思って手に取りました。
    最初、タイトルは『聞かせていただき光栄です』だと思ってたのですが、よく見ると『開かせていただき~』であり、実は死体の解剖を巡って起こる事件の話だったのでビックリ(笑)。表紙もよく見ると美しいけど怪奇的ですね。

    舞台は18世紀のロンドン。解剖教室を開いている外科医のダニエルと5人の弟子たちは、人体の仕組みの解明のため、墓から死体を盗んで研究を行っていたが、ある日、盗んだ死体を警吏に見つからないよう暖炉に隠したところ、その暖炉から見覚えのない別の死体が発見されて・・・といった話。

    作品の雰囲気が独特な上、登場人物の名前がなかなか覚えられないので挫折しかけましたが、慣れると結構楽しいです。
    18世紀のロンドンの様子があまりにも残酷。すごい格差社会であり、貧しい者はまともな裁判を受けることができず、ひどい待遇となっても文句を言うことすらできません。これは、そんな世界を生きる少年の物語。

    そんな腐臭の漂ってきそうな雰囲気の作品ですが、残酷なのにどこか滑稽な趣があり、しかもなぜか上品な感じのする物語です。
    例えていうなら、マザー・グースの詩みたい。理不尽だけど美しい、そんな作品でした。

    • たまもひさん
      蒐さんこんにちは。
      そうそう「上品」!これですよ、私が感じてたのは。
      皆川さんの書かれるものは、素材としてはかなり陰惨なものばかりなのに...
      蒐さんこんにちは。
      そうそう「上品」!これですよ、私が感じてたのは。
      皆川さんの書かれるものは、素材としてはかなり陰惨なものばかりなのに、品格があるんですよねえ。
      私は「死の泉」が一番好きです。
      2011/10/27
  • キャラクターの魅力、舞台の雰囲気、ミステリーとしての面白さ、全て期待以上だった。お人好しの天然マッドドクターのダニエルとか、男装強がりっ娘のアンとか超萌えるし、盲目の判事もアクロバティックな思考の一切入らない、超堅実な探偵ぶりで最高。作者が80歳とは思えない感覚の若さ。ただ感嘆するばかり。

    ラストシーンでダニエルが2人からの質問の答えを思い返して後悔するくだりは、まさに「その時になってみないとわからない」という返事が率直なものだったことの証明とも言える。エドは父を失った悲しい事件から、ナイジェルは直接描かれはしないけれども<薔薇亭>での行動などから、2人とも満たされない思いや世の中と相容れない感覚があったと思われる。だからこそ、ダニエルの飾ることを知らない率直な態度と言葉が特別に響いた。そして、「そのとき」になっても自分たちを愛してくれることを確信していたんじゃないだろうか。
    あのシーンはダニエル視点で書かれているからああいう表現になってるけど、ダニエルは天然さんだから、十分に愛を伝えられなかったと勝手に後悔してるだけで、2人は本当に晴れやかな気持ちで去れたんじゃないかと思う。

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著者プロフィール

皆川博子(みながわ ひろこ)
1930年旧朝鮮京城生まれ。73年に「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞し、その後は、ミステリ、幻想小説、歴史小説、時代小説を主に創作を続ける。『壁・旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会賞(長編部門)を、『恋紅』で第95回直木賞を、『開かせていただき光栄です‐DILATED TO MEET YOU‐』で第12回本格ミステリ大賞に輝き、15年には文化功労者に選出されるなど、第一線で活躍し続けている。著作に『倒立する塔の殺人』『クロコダイル路地』『U』など多数。2019年8月7日、『彗星図書館』を刊行。

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