謎の謎その他の謎 (ハヤカワ・ミステリワールド)

  • 早川書房 (2012年8月24日発売)
3.06
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784152093189

作品紹介・あらすじ

脳を刺激し興奮の極致へ誘う、バラエティに富んだリドルストーリー「異版 女か虎か」「謎の連続殺人鬼《【謎々/リドル】》」「群れ」「見知らぬカード」「私か【分  身/ドツペルゲンガー】か」の異色の五篇。鬼才の放つ謎に挑め!

みんなの感想まとめ

多様なリドルが織り成す短編集は、読者の想像力を刺激し、結末のない余韻を楽しむ作品です。各ストーリーは独自の謎を抱え、特に「異版 女か虎か」はその二転三転する展開が印象的で、読者を引き込む力があります。...

感想・レビュー・書評

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  • 結末を読者に委ねる、リドル・ストーリーばかりを集めた短編集。
    有名なリドル・ストーリーの「女か虎か」のオマージュ「異版 女か虎か」はサスペンスが加わり、よくできているな~とは思ったけど細部が詳しく書かれてしまった分、「こいつの思惑通りになるのはシャクにさわる」とかいう気持ちが出てきてしまって、ただモヤモヤしてしまう。リドル・ストーリーは骨組みだけあってあとは、想像で補う位でいいのかも。
    「私か分身か」はブラックすぎる粗忽長屋みたいだし、
    「殺人鬼」は結末をリドルにされるとイライラする。

    二択というより昔のSF短編っぽい「群れ」が一番好き。

  • 結論を読者に委ねるリドル・ミステリ。
    こういうジャンルがあったのか、と目から鱗。
    火車のラストなどが、はっきりしなくて当時は気持ち悪かったものだが、こういうジャンルを狙っていたのなら、さもありなん。ただ、事前にリドル・ミステリだと予告されて読むのと、最後でがっかりするのとはちょっと違う気もするけど。
    この中では、「連続殺人鬼リドル」という短編が一番面白かった。中にはミステリになっていないような話もあったけど、全体的には盛り上がったところで終わっていく、余韻を楽しむような雰囲気が良かった。

  • 結末は読者が想像してくださいと丸投げされてしまうリドル…。結末に至るまでの話が面白いし盛り上がっていくので、結末がハッキリしないのがモヤモヤ。面白いだけに…。

  • 謎(リドル)があり結末を読者の想像に任せる物語を「リドル・ストーリー」というらしい。
    5つの話からなる短編集。読み進めるにつれ、消化不良感が否めない。私には合わなかったかも。
    「異版 女か虎か」が面白かった。

    ※収録作※
    「異版 女か虎か」
    「群れ」
    「見知らぬカード」
    「謎の連続殺人鬼リドル」
    「私が分身か」

  • 久しぶりに頭使う本を読みました

  • リドルだから仕方ないけど、
    結末が気になる〜!
    カードはオチなしっぽくて好きじゃないが…
    群れも別にリドルじゃないね?

  • 寸止め感…

  • もやもやの残るお話だわー。
    結末は読者にゆだねられるから、良くも悪くも取れるけど。

  • 結末のないリドルストーリー短編集。結末がないのでもやっとする一面もあるけれど。いろいろ想像してみるのも楽しいので、物足りない感じはしないかな。……でもやっぱり結末を知りたい気もする(笑)。
    お気に入りは「異版 女か虎か」。あまりに有名なあのリドルストーリーをさらに二転も三転もさせた、それこそ謎だらけの超絶リドルストーリー。想像できる結末も二択だけではないので。ほんっとこれ、どうなっちゃったんでしょうねえ。

  • 最後の結末がわからないミステリーを集めたもの。

    面白いけど、結末がわからずストレスがたまる。

  • リドル・ストーリーとは、結末をあえて記述せず読者の想像に委ねる物語のことです。【異版 女か虎か】と【謎の殺人鬼リドル】はリドル・ストーリーとして評価出来ますが、その他は中途半端で不満でした。面白い試みですが、やっぱりある程度の謎は解き明かすべきだと思います。

  • 2

  • 「わざと結末を書かずに、読者の想像にゆだねる」リドル・ストーリー物の短編集。心に残ったのは、「異版 女か虎か」と「見知らぬカード」。前者は冒頭で語られる物語の骨格から、自分ならどんな短編に仕上げることができるかと想像してしながら読んだ。習作にはもってこいの課題かも。後者は爆笑物で、是非コメディドラマの脚本に使ってほしい。頭の中では『フレンズ』のチャンドラーにでもこのカードを持たせて、見せる人間に相次いで呆れられ罵られ、だけど誰もこのカードが何なのか教えてくれないという筋書きが浮かんだ。

    ただ、なんで海外を舞台にする時にわざわざ翻訳の体裁をとるのかわからない。

  • リドルストーリーも叙述トリック同様、前知識なしに読むほうが良いかも…

    でも、どの作品も楽しめた。

  • リドルストーリーは好かん。
    「年齢いくつだと思う?」ってやられてる感じ。5.0

  • 昨年ちくま文庫の「謎の物語」を読んでから、すっかりリドルストーリーに魅せられてしまった。そこでリドルストーリーばかりを集めたという評判を聞き、この本を手に取った。新刊のハードカバーを買うなんて久々。
    収録作の中で「異版 女か虎か」「見知らぬカード」はそれぞれストックトンの「女か虎か」、モフェット「謎のカード」に対するオマージュかな。
    んー、どちらも面白かったが、本家には及ばなかった。
    「異版 女か虎か」は、本家では表題通りシンプルな二択になっているものを、関係者全てに二択の余地を与え本家よりも事情を複雑にしたもの。私は「女か虎か」を初めて読んだとき、王女が虎を選んだ方がサロメ的でいいな、などという感想を持ったが、この作中では王女はそのものずばりサロメとなっている。やっぱり皆受ける印象は同じなんだなあ。
    「見知らぬカード」は、読者には分からなくても主人公には謎が解けるのが物足りない。本家では最後の最後まで主人公にとっても「謎」のままで終わるのが、後味も悪くてよかった。(続編で明かされるが、少なくとも「謎のカード」の作中では分からない)あと、カードの紋様が読者である私にも見たことのあるものなのが、逆にリアルさを削いでしまった印象。

    オリジナルの「謎の連続殺人鬼リドル」と「私か分身(ドッペルゲンガー)か」のがよかった。
    どれもそれなりに面白かったが、ハードカバーでは買わなくてよかったかな。

  • 結末をあえて書かず、読者の想像に委ねる"リドル・ストーリー"の短編集:「異版 女か虎か」罪人が選ばなければならない二つの箱。一方に人食い虎、もう一方に美女。開いた扉の先にいたのは?「群れ」ある日群衆行動を始める人類。最後に主人公が見上げた先にあるものは? いずれも不思議な余韻を残す作品集。

  •  このミスの二十位以内(だったかな)に入ってたやつ。読みたいと思ってて、本屋で見つけたので衝動的に。
     まごうことなく山口雅也でした。
     なんつーかなぁ、すっきりしたいひとにはお勧めしません。確かに「謎」の本です。異色すぎるよね、このひとは毎回。いや、天才だとは思うけど。
     「謎物語」が五編。背表紙に書いてあるからネタバレにはならないかな、どの物語にも解決がないです。読者に結末を委ねるタイプの話。間二つ、「群れ」と「見知らぬカード」が他三つとは毛色が違う気がする。けどまあ、「謎物語」といえばそう。どれも結局どうなったの、なんだったの、と思いながら気が付いたら終わってた。
     個人的お気に入りは「群れ」。
     なので、「群れ」より抜粋。

    「ところで、動物というのは、なぜ群れるのかな?」
    「そりゃ、答えは決まっている――生き延びるため、天敵から身を守るためだ」

     
     

  • やっぱり、答えが分からないのはダメでした。でも、「女か虎か」と「謎の連続殺人鬼リドル」が面白かったかな。

  • 「ミステリが読みたい 2013年版(早川)」で5位になった
    最後まで結末が明かされないまま物語が終わる
    リドルストーリーの短編集。

    リドルストーリーものは、『追想五断章』を読んではじめて
    そういう物語の存在を知ったくらいで、新鮮な気持ちで読めた。

    ただ、結末がどうなったか読んだ後考えを巡らせるのが
    リドルストーリーの楽しみだと思うけど
    結末を考える材料が本編中にちゃんと用意されていて
    考える楽しみが与えられているのは、
    「異版 女か虎か」と「謎の殺人鬼リドル」の2つくらいで
    「群れ」は行動理由と結末がわりとはっきりしているし
    「私か分身か」は2者択一の根拠がないので
    どっちだったんだろうなあと思う程度。
    「見知らぬカード」は考える材料自体あるにはあるけど
    一体何のことやらという感じ。

    関係者の心理を考察して、どっちだったんだと考える
    リドルストーリーとしての面白さは
    「異版 女か虎か」と「謎の殺人鬼リドル」が抜けていて
    他の短編はちょっと出来が落ちるように思えた。

    「謎の殺人鬼リドル」は、ルイス・キャロルが考えた
    「ワニのパラドックス」にちなんだ謎で
    ワニの場合はどちらを選んでも自己矛盾で食べれないことになるけど、
    今回の場合はその逆で、どちらを選んでも撃つための問題として
    殺人鬼に選ばれたのではないかと。

    ・殺人鬼は子供を撃つ
    →正解なので撃ってはいけないが正解にするために撃つ

    ・殺人鬼は子供を撃たない
    →不正解のために撃つ(結果として正解だけど)
    ※もしくは、子供は撃たないけどジョイスは撃つ?

    つまりどう答えても自分か子供を撃たれるので、
    撃たれないために第三の答えをして
    殺人鬼に考えさせるために与えた90秒を時間稼ぎして、
    応援を待つしかないというのがジョイスの判断。
    でも、殺人鬼は時間稼ぎだと気づいたので、
    子供とジョイスを撃ち殺した。

    というのが結末だと思ったのだけど、違うのかな。

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