プア充―高収入は、要らない―

  • 早川書房 (2013年8月23日発売)
3.46
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Amazon.co.jp ・本 (100ページ) / ISBN・EAN: 9784152093943

作品紹介・あらすじ

年収300万円だからこそ「いい死に方ができる」「快楽を味わえる」「豊かに生活できる」「安定できる」のだ! 一見信じがたいことだが、宗教論を通して、ストーリー仕立てで解説していく一冊

感想・レビュー・書評

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  • 今の仕事が辛い人にオススメ出来そうな本.
    小説のように進むので読みやすいです.

    言いたいことは「年収300万円あれば結婚も出来るし一軒家も住めるし不安に思う必要ない」ということ.


    この本だけで行動に移すことは難しいですが,きっかけに出来そうです.

    ここからさらに調べるとしたら,会社以外の集団に混ざる方法と人に頼る技術,老後プラン,安く楽しむ方法,プア充劣等感を克服する客観視かな…

    【印象に残ったこと】
    ・プア充を目指すなら古くてダサい会社.
    ・仕事にやりがいを見出さなくていい.生活のための手段と割り切る.
    ・生きていく上で「使い捨てられないこと」が大切.そのためには自分の時間をいかに確保し,健全な生活をしていくか自分の頭で考えなければならない.

  • 年収300万で十分だよ、と宗教学者島田先生が説く小説仕立ての本。うーむむ、子供の教育費を考えると300万じゃとても足りないと思うのだが・・・
    ま、森永さんとか色んな人が「年収300万」とか200万っと吹いていた頃の本なのでその辺は少し甘めにみましょう。

  • プア充の実践法が物語調で簡単な言葉で述べられていた。とても読みやすく数時間で一気に読破。

    企業の成長に合わせて自分も成長するのが当たり前、これってホントに正しいのかなぁと思ってたタイミングで出会えた一冊。
    仕事に成長もやりがいもいらない。最低限の生活ができる収入でいい。お金が増えると欲も増え際限がない。などグッとくる表現多数。

    本書を参考に、人生100年時代の今、自分らしく収支を保ちながら生きていく方法を探していきたいと思う。

  • 「プア充」は橘玲の生み出した言葉だと思っていたが、島田先生だったとは。

    仕事は年収300万円代ぐらいで十分だというのは、人それぞれの価値観だからよいとして、安定した仕事につければ生涯安泰だというところはやや疑問。
    でも、未来のことを心配してもしょうがないよというのが本書のメッセージ。激動の時代だろうがなんだろうが、過去数千年も人類は生きてきた。分からない未来を心配していても、ただ今のストレスを無駄に増やしているだけだと。この辺り、仏教書のようでさすが宗教学者の生き方本。

  • 著者の新宗教にまつわる本が昔すきだったので開いてみたけどつまらなすぎてすぐ読むのやめちゃった…

  • 貧乏なんて怖くない。やりたいように生きるだけ。

  • 2017年1月15日(日)にまちライブラリー@中津ぱぶり家で借りて読み始め、16日(月)に読み終える。さらっと読める。五木寛之『下山の思想』、井上ひさし『ボローニャ紀行』なんかとあわせて読みたい。

  • なんか色んな事が気になって集中できない本だったというか、まあ集中する必要があるほど密度のある本でもありませんでしたけど例えば
    「持ち家なら十何年ごとのリフォームが必要」とかはいったいどんな家に住んでんだ?って感じだし(簡単な修繕を含んだ表現なのか?)、子供にお金がかからないって話のところで地域みんなで子育てをするようになれば保育所に預けて余計な出費をしなくて済むといってるところがあるけれど、病院にかかるお金とか考えてなさそうだな、とか治安とか色々考えると地域に子育てを頼るのは不安な人もいるだろうなとか思ったり。
    あとメイド イン ジャパンの品質は成長を休んだらクオリティは下がっていくのではないかな…とか、極め付けは、そうこれが一番気になったんですけど「江戸時代は幕府が倹約を推奨していて」って書いてあるけど田沼意次ーーーー!!って気持ちに…。…でも今調べた範囲だと三大改革は全部倹約令でてたんですね…正しい…のか…?


    あと人付き合いの苦手な人間からするとあまり救いのある話ではなかったなと思った。

    159

  • 読了

  • リア充じゃなくてプア充。

    高収入じゃなくても幸せに生きていけますよ、という提案。

    小説風になっているので読みやすかったです。

    なるほどと思う面は多々ありますが、「仕事にやりがいをもとめない」「仕事はあくまで生活の為と割り切る」というのはちょっと同意しかねました。

  • 年収300万円で生きていけるのかどうかはかなり疑問。ただ、お金を持ったら、無駄に使わないよう自分を律する気持ちを持つというのが大事かなと思った。

  • 年収300万くらいが一番幸せって話。
    足るを知る、ことの大事さを書いてる。
    ある青年が倒産した会社から離れて自分を見つめなおす感じでの書き方。
    300万稼ぐのってかなり難しくなってる気もするが。

    あと宝くじ批判があったけど、復興宝くじは買って良かったなぁと思ってる。アレは寄付だと思ってたし。

  • 「夢をかなえるゾウ」のリアル版のような印象。
    お金を持つことが夢ではなくて、今あるお金と自分の仕事以外の時間をより大切にすること。それがイコール自分を大切にすることイコール満足感や達成感、幸せ〜♪の図式なんだなあと感じます。

  • 高校生の子供が読んでるのをみて、さらりと読み始めました。エッセイと感じ違いしましたが、フィクションでした。
    結論をいうと、進学校に通い、これから大学受験をする自分の子供が読むのはどうかと思いました。
    小さな幸せをこの様に感じるなら、今、勉強を頑張るという説明が親でありながらできなくなります。
    というのも、私自身が主人公のようにお金じゃないものの大切さを日々感じながら、金銭的にはどうかわかりませんが、心豊かに暮らせてるからです。
    以前は、自分の時間を会社に使ってもらい、年収という形で反映してもらいました。それが全てだったし、なんの疑問ももちませんでした。
    今の様な考え方になったのは、海外での生活がきっかけです。
    自分の子供には、いきなり”プア充”にたどりついてほしくないし、色々経験をしてほしいと願います。物事は色々な見方があるのですから。
    筆者については、サリン事件の事でも記憶があり、個人的にこの方の本の読者になるとは思いませんでした。

  • 確かに最近、人に迷惑をかけちゃいけないという風潮は強い。迷惑・面倒をかけあうことで、人間関係が築かれる。そしてそれが財産。成人式・結婚式は自分のためじゃなく周り(親、お世話になった人)のためにやるもの。
    仕事にやりがいを求めなくていい、生活の手段として割り切っていいというのは、そういう考え方もあるんだねと感じるが、やっぱり若いし求めちゃう。
    それに昔からの古くてダサい会社、もこれからの時代は大して安定してると言えなくなってくるのでは?

    知り合いが、ストレス解消や残業で生じた心や体の不具合を治すために高いお金払っているのでは、何のために働いているのかわからないと感じると言っていたが、まさにそれを思い出した。

  • 愛読しているセミリタイヤのブログで紹介されていたので借りた。これ流行ったよな。やっぱ言葉にインパクトがあるからかな。でも宗教学者の人が提唱していたとは知らなかった。まぁ足ることを知るってのは言われてみれば宗教的なのか。日本文化みたいな感じもするけど。内容は既に実践隅と言うか、取り立てて目新しいことはなかった。IT企業とかベンチャー企業でバリバリ働く、なんて到底できないし。しかし自炊がこれほど強く推奨されているとは。まぁお金もかからず、健康に直結するしね。最近のシュークリーム生活は確かに心も満たされないわ。ちゃんとしたご飯が食べたい。規則的な生活は仕事柄難しいけどな。人との縁も少ないし。今の年収は多いけど、月10万前後で暮らせてるもんな。今のとこは家賃が安いしね。ありがたいことだ。私がお金使うのなんか、ライブぐらいだもんな。着々と投資して、優待と配当で暮らすのだ。人の助けを借りろ、というのは確かにと思う。火事になった時も、病気になった時も、郷子さんはプレゼントを贈ってくれたもんな。私もそういう人にならなきゃ。

  • お金を稼がないことによって逆に人は豊かに暮らすことができる。小説タッチのため若干うまく行き過ぎているきらいがあるが、現代にサラリーマンに響くメッセージがある。

  • 古くてださい会社
    有名な大手企業は安定しているが仕事は忙しい
    今の人は未来を心配しすぎている
    ベンチャーは倒産する可能性が高い

    2014/07/21 立ち読み
    感想
    今の日本、ないものはないぐらい何でもあるから、精神的充足として仕事にやりがいを求めてしまいがち。それに加えて、これまで受けてきた教育、親の目もあり大手有名企業に就職するのが模範解答のように思える。でも、給料が良いってことはそれだけ儲かってるってことで、それだけ忙しくて、自分の時間がないってことなんだろう。
    この研究室生活が辞めたくなるほど苦しいのは、向上心を持って能力もない分野に挑戦しようとしたから。向上心を持つこと自体は悪いことじゃないけど、新しいことに挑戦するとそれに伴う反動も大きくなる。それが自分の能力のない分野への挑戦なら、なおさらその反動は苦痛を伴うはず。実際、そうである。
    給料は「年収300万円以上400万以下」とは言わないまでも、給料を第一に考えてはならない。ベンチャーでなくて残業が少なくて安定して利益を出していて「古くてださい会社」を選ぼう。

  • とても共感できる点が多かった。
    話題だし読みやすいので3時間あれば読める。
    時間があるなら一度は読んでみるのをすすめる。

  • よくあるエッセイものかと思いきや、ベンチャーIT企業に勤務する青年が主人公のストーリー仕立てになっていて、とても読みやすかった。「毎日がハレではつまらない」とか「いい人間関係を築きたいなら迷惑をかける」とか、すごく当たり前のことが書かれていて、これが当たり前でない今の世の中の方がおかしい気がした。内容的にはおおむね同意ですが、「仕事にやりがいを求める必要はない」という主張は、ちょっと淋しい気がした。(物語の部分では仕事についても、もっと肯定的に描かれていますが…)。

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著者プロフィール

1953年(昭和28年)東京生まれ。宗教学者、作家。
76年東京大学文学部宗教学科卒業。同大学大学院人文科学研究科修士課程修了。84年同博士課程修了(宗教学専攻)。
放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を経て、東京女子大学非常勤講師。
著書に『性と宗教』(講談社現代新書)、『日本人の神道』(ちくま新書)、『宗教対立がわかると「世界史」がかわる』(晶文社)、『教養としての世界宗教史』(宝島社)、『創価学会』『世界の宗教がざっくりわかる』(以上、新潮新書)、『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』『葬式は、要らない』(以上、幻冬舎新書)、『宗教消滅』(SB新書)、『0葬』(集英社文庫)、『戦後日本の宗教史』(筑摩選書)、『宗教の地政学』(MdN新書)などがある。

「2024年 『「謎」で巡る神社の歩き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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